ディーアンドエムホールディングスから、Bowers & Wilkins(B&W)の新しいフラッグシップ・ワイヤレス・ノイズキャンセリング・ヘッドフォン「Px8」が発売される。オープン価格で、10月28日に発売予定。
先に発売された「Px7 S2」は、ワイヤレス・ノイズキャンセリング・ヘッドフォンとして高い評価を受け、発売からわずかな期間で数々の賞を獲得した。Px8は、そのPx7 S2と並行して開発が進められた上位モデルだ。
心臓部には、Px7 S2と同じプラットフォームを搭載。さらにPx8では、専用設計の40mmカーボンコーン・ドライバーの採用により、圧倒的な高解像度と広大かつ精緻な空間表現力を実現している。
Px8の新しいカーボンコーンは、プレミアムスピーカー「700シリーズ」のカーボンドーム・トゥイーターにインスパイアされており、超高速レスポンスと周波数レンジ全体にわたる低歪みを両立させた振動板だ。そのパフォーマンスは、Px7 S2が達成した水準を上回る解像度、ディテイル、リニアリティを実現し、アーティストの意図する「True Sound」に迫る、より魅力的で自然な音楽体験を提供すると同社では説明している。
カーボンコーン・ドライバーはイヤーカップ内に最適な角度で配置されており、振動板のあらゆる点からユーザーの耳の穴までの距離を均一にすることで、没入感に優れる高精細なサウンドステージを描き出してくれる。
本体デザインは、ブラック・レザーとタン・レザーの2種類から選ぶことができ、アルミニウム・ダイキャストのアーム構造、ダイヤモンドカットによるブライトエッジが施された楕円形のロゴプレートを備えている。クッション、イヤーカップ、ヘッドバンドには肌触りが柔らかく質感の高いナッパ・レザーが用いられており、視覚、触覚の双方に訴えかける上質さを感じ取ることができるだろう。
Bluetoothコーデックは、aptX Adaptive(48kHz/24ビット対応)をサポート。aptX Adaptiveは、高音質、低遅延、音途切れに対する接続性能を兼ね揃えたコーデックで、無線受信環境の変化に合わせて自動的にビットレートを調整することで音切れを回避して、最適なオーディオ品質をユーザーに提供してくれる。
またPx8はUSB DAC機能(48kHz/24ビット対応)も搭載しており、USB Type-CケーブルでPCと接続すれば、バッテリーを充電しながら高音質な再生を行うことも可能だ。さらに、3.5mmステレオミニジャックでの接続にも対応済みで、付属のキャリングケースの中にUSB Type-Cと3.5mmステレオミニプラグ、それぞれのケーブルが収納されている。
ノイズキャンセリング機能はPx7 S2と同様に自社開発されており、音楽性を損なうことなく、不要なノイズのみを取り除いてくれる。イヤーカップ内の2つのマイクは各ドライブユニットの出力を捉え、外側の2つは外部の環境ノイズを集音・キャンセリング処理を行う。さらに2つの通話用マイクとDSP処理で話し声以外のノイズを効果的に抑制し、ユーザーの発する声だけを明瞭に伝えてくれる。マイクの位置や角度の最適化により風切り音も効果的に抑え、ノイズの多い環境下でも優れた通話性能を発揮できるそうだ。
Px8の発売に合わせてBowers & Wilkins Musicアプリの大幅なアップデートが実施され、アプリからワイヤレス・ヘッドフォンに音楽を直接ストリーミング可能になる。Formation Suiteや Zeppelin、Panorama 3などのワイヤレス・スピーカー/サウンドバーと同様に、アプリ内でDeezer、Qubuz、TIDALのライブラリーをブラウズして、Px8やPx7 S2でそのまま再生できるわけだ(別途契約は必要。またQubuz、TIDALは日本国内では利用できません)。
さらに今回B&Wでは、映画「007」シリーズとのパートナーシップを締結したと発表した。この新しいパートナーシップと『ドクター・ノオ』(1962年)の公開60周年を記念して、「Px8 007 Edition」もリリースされるという。
フラッグシップモデルのPx8を史上最高のワイヤレス・ヘッドフォンたらしめている革新的なテクノロジーの数々に加え、ボンドが初めてスクリーンに登場した際に身にまとっていたディナージャケットにインスピレーションを得た、特別なミッドナイトブルーの仕上げが特徴となっている。Px8 007 Editionの日本国内での発売時期や価格、製品の詳細については、後日発表予定だ。