富士通(トータルソリューション/ホール8/T001)
富士通はトータルソリューションゾーンに出展。大きく「社会を支える」「経済を支える」「生活をささえる」という3つのゾーンを配置し、同社の技術・ソリューションを活用した体験展示を設置。「経済を支える」では、VR技術を使って、工場の生産ラインの構造・配置を、より作業者が使いやすく、体に無理のかからないものにするべく、ミリ単位で測定できる高精度位置測位技術を用いて、写真のVRユニットにてVR映像(3D仮想ライン)で再現、その使い勝手を体験できるようになっていた。
また、「生活を支える」コーナーでは、スマホを使って自動的に会計をする「ウォークスルーチェックアウト」(製品のバーコードを撮影して会計を行なう)を体験できるブース(いわゆるユニファイドコマース)を披露していた。
SHARP(トータルソリューション/ホール8/T006)
シャープブースでは、CEATEC AWARDを受賞した「屋内光発電デバイス『LC-LH』」をはじめ、生活を彩ってく入れる白物・黒物・ビジネスアイテムが多数展示されていた。その屋内光発電デバイスは、LC=リキッドクリスタル・色素増感太陽電池とシャープの液晶技術を組み合わせて作り上げたもので、従来のアモルファスシリコンに比べ、高い変換効率を持つのが特徴といい、屋内の光(50ルクスでもokという)でも省電力の機器を駆動できるだけの発電量を持つという。リモコンに採用すれば、電池やバッテリーレスで使える製品が作れるということだ。ちなみに、名称にあるように“屋内用”のため、屋外では使えない。
カラー表示可能な「電子ペーパー E Ink」も参考出品された。従来の電子ペーパーはモノクロ表示しかできなかったが、SDTC(シャープディスプレイテクノロジー)製のIGZOバックプレーンの採用で、フルカラーの表示が可能になった、というもの。サンプルは8インチの画面を持つ。ただし、表示に時間がかかることもあり(画面の更新0.5秒ほどかかる)、現状では動画の表示には適さないという。発売時期・価格は未定。
反射型IGZOを使ったサイネージ用のディスプレイも参考展示された。バックライトが不要になることで、発熱する物体がなくなり、その結果として本体を密閉構造にすることができるようになったという。密閉構造ということで、耐候性(防水性)が高められ、水没もOKという。省電力駆動が可能で、ソーラーパネルとの組み合わせでの運用もできるそうだ。
完全ワイヤレスイヤホンタイプの“補聴器”も展示されていた。実際に昨年より発売しているもので、今回ユーザーからの要望に応えて新色“ピンク”がラインナップされたという。スマホ部隊のエンジニアが開発に携わっているそうで、スマホ用アプリと組み合わせることで、細かい調整・パーソナライズができるそう。さらに、専門の資格を持つフィッターによる電話応対にて、機器の調整・最適化も行なえるサービスも用意されているそうだ。aptXをサポートする。
米粒よりも小さい接触型のバイタルセンサーも参考展示された。将来的には完全ワイヤレスイヤホンや眼鏡、指輪などに内蔵し、リアルタイムでユーザー(装着者)のバイタルデータ(心拍・呼吸・血圧・体温)が採取できますよ、という展示。
ソニー(トータルソリューション/ホール8/T044)
ソニーブースでは、「ずっと、地球で感動を分かち合うために。」をテーマに各種展示を行なっており、各展示の台(?)には、段ボールを使うなど。エコを意識したものに。入口には、年初に発表したSUVタイプの試作車「VISION-S 02」を展示、試乗(席に座れる)にも対応していた。また、ソニーの宇宙プロジェクト「STAR SPHERE」の展示もあり、年内に打ち上げる予定の人工衛星もお披露目されていた。搭載するカメラはソニー製で、レンズは28~135mmの仕様とか。有料で宇宙からの撮影が楽しめる。
NEC(日本電気)(トータルソリューション/ホール7/T011)
日本電気で注目なのは、CEATEC AWARDにて総務大臣賞を受賞した「ローカル5G小型一体型基地局UNIVERGE Rv1200」だろう。従来の基地局(ランドセルぐらいの大きさという)を小型し、3リットル・A4サイズにダウンサイジングしたのが特徴。NECの持つ回路周り、電源周りのノウハウによって実現できたという。出力は500mWで、十全な性能を発揮できるのは50m圏内という。メッセのホール7、8ぐらいの広さであれば一つでカバーできるそうだが、アンテナの指向性を考えると数個は設置したい、ということだ。
ユカイ工学(キーテクノロジー/ホール5/S012)
ユカイ工学では、かつては個人向けの癒しロボを販売していたが、最近ではそのロボティクス技術を使った企業向け(B to B)サービスを充実させている。コミュニケーションロボット「BOCCO emo」とクラウドを組み合わせて、音声サービスを核にしたコミュニケーション、ヘルスケア事業を展開しているという。
太陽誘電(キーテクノロジー/ホール4/K035)
太陽誘電では、かつての光メディア製造技術を応用した各種ソリューションを展示。一つは、「河川モニタリングシステム」。水位計の部分に、太陽誘電のノウハウ(光ディスクのピックアップ技術)が投入されているそうで、発信部部分のコーンが不要で小型化が可能なほか、水面に反射して戻ってきた電波の検出(分析)精度を高くでき、水面の変化を的確に把握できる、ということだ。