ファルコンラボ/G603
ファルコンラボは、独自に開発した全指向性ユニットを搭載したスピーカーシステムを手がけているブランドだ。そのブースには2ウェイ2スピーカーの「Model 301B」や、3ウェイ4スピーカー「Model 4401」(¥800,000、ペア、税込)が並べられ、会場を包み込むようなサウンドを再生していた。
そんなファルコンラボの今回の目玉は、6月に発売されるホーン型2ウェイスピーカー「Model D102」(¥190,000、ペア、税込)と、7月発売予定の「Model D103」(¥300,000、ペア、税込)だった。
Model D102は現在発売中の「ステレオサウンド223号」でも紹介されているモデルで、25mmコンプレッションドライバー+ホーンと250mmウーファーを搭載している。ジャズやヴォーカルなど、幅広いジャンルで聞き手をウキウキさせてくれるサウンドが持ち味という。Model D103はスーパートゥイーターを加えた3ウェイ仕様で、D102以上にワイドレンジな再生が楽しめる製品として注目を集めるだろう。
KEF/G607
KEFジャパンは、パッシブスピーカーの「THE REFERENCE」シリーズや「Blade One Meta」(¥4,400,000、ペア、税込)、ワイヤレス・アクティブスピーカーの「LS60 Wireless」
(¥880,000、ペア、税込)といった最新モデルを展示、それらの音をじっくり確認できるようになっていた。
「THE REFERENCE」シリーズや「Blade One Meta」は今年の春に登場したパッシブスピーカーで、MAT(MetamaterialAbsorption Technology)と呼ばれる音響改善技術を採用したフラッグシップモデルだ。第12世代Uni-Qドライバーによるクリアーで声の表情が豊かなサウンドを楽しめる。
一方のLS60 WirelessはBLADEと同じSingle Apparent Source Technologyを採用したトールボーイ型で、スマートなデザインが持ち味。リビング等に置いて薄型テレビとの組み合わせでも活躍してくれるはずだ。
会場ではアキュフェーズのCDプレーヤーやセパレートアンプ、dCSのネットワークプレーヤーといったハイエンド機器を組み合わせて、最高の環境でKEFスピーカーの実力を引き出しており、そのパフォーマンスに来場者も一心に聴き入っていた。
ブライトーン/G608
G608ブライトーンブースには、中央にユニークなフォルムの椅子が一脚置かれていた。これは同社が新たに輸入販売を始める世界初の音楽リスニングチェア「GamuTHi-Fi Lobster Chair」(¥1,320,000、税込、販売店からの送料・設置費用は別途)で、来場者にこの椅子に座ってもらい、いい音を体験してもらおうという狙いだ。
そこで楽しめるのがルーミンのネットワークストリーマ「LUMIN P1」(¥1,863,400、税込、ブラック)とウェストミンスターラボのプリアンプ「Quest」(¥3,300,000、税込)+パワーアンプ「Rei」(¥4,400,000、ペア、税込)によるサウンドだ(スピーカーはディナウディオのConfidenceシリーズ)。
このシステムでハイレゾファイルからストリーミングサービスまで様々な音源が再生されていたが、いずれも情報量に溢れたサウンドで、椅子の心地よさと相まって音楽に触れる楽しみを改めて感じた方も多かったかもしれない。
また先日ルーミンから発表された「Roon Only」モードの効果もデモされていた。この機能はルーミン製品でネットワークやストリーミング再生を楽しむ際に、制御方法をRoonに限定することで音質改善を図ろうという提案だ。
会場でその違いも確認させてもらったが、予想を大きく超える変化があり驚いた。音場がすっと静かになり、細かい音までしっかり聴き取れるほど情報が増える。楽器の質感まで再現されるようになって、演奏がいっそう生々しく感じられた。この違いを体験したら、Roonを導入したいと思う人も多いのでは? そう思わされる試聴だった。
ソニー/G610
ソニーブースでは、話題のウォークマン「NW-WM1ZM2」(市場想定価格¥400,000前後、税込)や「NW-WM1AM2」(市場想定価格¥160,000前後、税込)、アクティブスピーカー「SA-Z1」(¥858,000、ペア、税込)の試聴が、特に若い層を中心に人気を集めていた。特にSA-Z1はOTOTENのようなイベントに出展されるのはほぼ初めてとのことで、注目度が高かったようだ。
その隣では、ワイヤレスホームシアターシステム「HT-A9」(市場想定価格¥220,000前後、セット)を使ったシアターデモも行われていた。HT-A9は「360 Spatial Sound Mapping」技術を使い、4台(デモではサブウーファーも追加)のスピーカーで83インチ画面に負けない豊かな没入空間を再現していた。デモを体験した来場者の中には、改めてスピーカー構成について質問する方も多かったようだ。