『管球王国』の現行/ヴィンテージ真空管とアンプの試聴・解説記事を集成
「直熱3極管」は増幅器の原点といえる存在の真空管です。20世紀初頭に開発され、現在も多くの管種と銘柄が生産されて、直熱3極管は真空管アンプの出力管として主役であり続けています。著名な300Bを筆頭に、211/845や2A3、45など、スピードと透明感に溢れる音を聴かせる直熱3極管の魅力は尽きません。
本書は『管球王国』創刊以来の真空管とアンプの試聴記、解説記事を集めて再録し、真空管を愛好する筆者の新たな寄稿で構成しました。直熱3極管の歴史と構造を豊富なデータと物語で説き起こし、音の特徴と搭載アンプの魅力の源泉を掘り下げます。熟達した設計者によるクラフトアンプの発表記事や、ベーシックで本格的なキットアンプ製作記、真空管の基礎解説など、直熱3極管の魅力に多角的に迫る読み応え十分の保存版です。