TVS REGZAから、2022年春夏のレグザ――4K有機レグザ、4K Mini LED液晶レグザ――の新製品群が発表された。3シリーズ、5モデルをラインナップする。型番、価格、発売日については下記を参照のこと。

<4K有機ELレグザ>
65X9900L オープン価格(想定市場価格¥500,000前後) 6月中旬発売
55X9900L オープン価格(想定市場価格¥350,000前後) 6月下旬発売

画像1: TVS REGZA、より高画質・高音質化を実現した4K有機EL&4K液晶レグザのフラッグシップ、3シリーズ5モデルを6月中旬より順次発売

<4K Mini LED液晶レグザ>
75Z875L オープン価格(想定市場価格¥500,000前後) 6月下旬発売
65Z875L オープン価格(想定市場価格¥380,000前後) 6月下旬発売

55Z870L オープン価格(想定市場価格¥280,000前後) 6月下旬発売

画像2: TVS REGZA、より高画質・高音質化を実現した4K有機EL&4K液晶レグザのフラッグシップ、3シリーズ5モデルを6月中旬より順次発売

 今回発表のレグザは、有機EL、液晶のフラッグシップとなるモデルで、高画質技術、高音質技術、便利機能(タイムシフトマシン)などなど、全部入りとなる注目のシリーズ。同社では、今後もラインナップを拡充していくとのことなので、本フラッグシップで確立された技術を継承したミドル・ハイエンドモデルの登場が期待できる。

 まずは有機ELのX9900Lシリーズから概要を紹介したい。パネルは新世代のものに進化し、同時に新開発の高冷却インナープレートの搭載で放熱性能をアップさせることができ、結果として従来機に対して2割ほどの輝度向上が実現したという(1000nitsは超えているそう)。有機ELモデルで言われがちな“暗い”を払拭して、「リビングでも使える製品にまとめた」ということだ。

画像3: TVS REGZA、より高画質・高音質化を実現した4K有機EL&4K液晶レグザのフラッグシップ、3シリーズ5モデルを6月中旬より順次発売

 音質面でもこだわりが詰まっている。新開発のスピーカーユニットを10基搭載し、それを大出力アンプで駆動する「重低音立体音響バズーカXHR」機構を採用。迫力だけでなく、臨場感も豊かに再現することを可能にしているという。トゥイーターを組み合わせていることから、ハイレゾ対応も謳う。ちなみに、スピーカーの配置は、上部にトゥィーター、下部にサイドトゥイーター、下部にメインスピーカー(2ウェイバスレフボックス)、さらに画面中央部にスクリーンスピーカー+サブウーファー(重低音バズーカー)という構成。セリフは画面中央から出てくることになり、画・音の一致性がより高まることが想定できる。なお、リモコンに内蔵されたマイクを使っての音場補正=「オーディオキャリブレーション」機能も搭載。部屋の音響特性を測定し、適切な状態に調整してくれるものとなる。

 画質面では、年初のCESで発表された最新世代のAI対応の映像エンジン「レグザエンジンZR α」の搭載がトピック。

▼関連記事「TVS REGZAが、ラスベガスで開催されるCES 2022に出展。新開発の映像エンジン「レグザエンジンZR α」の多機能性をアピールする展示を行う」

 エンジン内に、ディープニューラルネットワーク(ディープラーニング)=DNN機能を内蔵し、映像信号の処理・回析の精度を向上させ、精細感や質感のアップ、ノイズ低減などをより一層進めているということだ。DNNを駆使することで、超解像処理(AI ナチュラル フォーカス テクノロジー)についても、被写体と背景を認識、それぞれに適した処理を行なるようになり、立体感・奥行感の再現性を大幅に向上させ“リアリティ”を増していると謳う。

画像5: TVS REGZA、より高画質・高音質化を実現した4K有機EL&4K液晶レグザのフラッグシップ、3シリーズ5モデルを6月中旬より順次発売

 また、AIは美肌の再現にも活用されており、AIが映像の中から“顔”を判別、肌色の色味を自然な状態に復元してくれることで、より美肌になるのだという。これまでもTVS REGZAが推し進めてきたネット動画のノイズ低減処理も、AI機能の活用によって「ネット動画AIビューティZR α」へと進化した。大面積部分に出やすい段々ノイズ=バンディングノイズの低減性能も各段にアップしており、精細感や階調性のあるネット映像を楽しめるようになるだろう。もちろん、「地デジAIビューティ」機能も、新エンジンZR αの搭載によって「地デジAIビューティZR α」へと進化している。ちなみにエンジンの処理能力は、従来に比して2倍以上に高まっているとのことで、その高速化が、解析能力の向上に結び付き、より一層の高画質化を達成する源泉となっているのであろう。

 リモコンも刷新され、各種映像配信サービス(VOD)の専用ボタンを拡充。お好みのサービスのダイレクトな選択・起動・視聴がよりスムーズに行なえるようになった。任意のサービスを登録できるMy.Choiceボタンも2つ用意されている。なお、レグザの基本OSは専用OSのため、現時点では「NHK+」には未対応。今後対応を検討中という。

左が新リモコン

 さて、一方の液晶レグザでは、Z875LシリーズとZ870Lシリーズの2ラインを用意。Z870Lは55インチのみの構成となり、価格も画面サイズからしてかなり戦略的な設定となっている。そのため、一部の仕様はZ875Lと異なり、特に今回の肝でもある映像エンジンは「レグザエンジンZR II」となっている。ただし、これも新開発品であり、おそらく今後登場してくるミドルレンジのモデルへの搭載が行なわれるのかもしれない。

 さて、液晶パネルは冒頭にも記したように(映像エンジンと同じく、年初のCESで発表された)Mini LED(光源)の搭載が特徴であり、これまでよりも小さいLEDを使うことで、輝度のアップも図れるし、明るさの調整=エリアコントロールをより精緻に行なえるというものだ。同時に、広色域の量子ドット液晶パネルを組み合わせて、色の純度や鮮やかさを高め、液晶レグザ最高峰の映像再現を実現したと謳っている。ここは、Z870Lも同様だ。

画像: パネルのカットモデル。左側の光点一つひとつがMini LEDとなる

パネルのカットモデル。左側の光点一つひとつがMini LEDとなる

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