Amazon(アマゾン)から発売された「EchoShoe15」(¥29,980、税込)が注目を集めている。

 EchoShow15は、その名の通り15.6インチの液晶ディスプレイを搭載したスマートデバイスで、これまでのEchoShowシリーズと同様にAlexa機能を内蔵し、もちろんPrimeVideoやAmazon Music、各種ウィジェットを活用できる。

 従来シリーズとの一番の違いは、画面サイズはもちろんだが、絵画、あるいは小型モニターのようなデザインにある。本体は幅402×高さ252×奥行35mm、重さ2.2kgというサイズだ。

画像: EchoShow15は2K解像度の15.6インチパネルを搭載。電源アダプターのケーブルは1.5mで、壁掛け等でもっと長い距離が必要な場合に備え、オプションで延長ケーブルも準備されている

EchoShow15は2K解像度の15.6インチパネルを搭載。電源アダプターのケーブルは1.5mで、壁掛け等でもっと長い距離が必要な場合に備え、オプションで延長ケーブルも準備されている

 先日開催されたオンライン説明会では、同社Alexaデバイス バイスプレジデントのネディム・フレスコ氏が登壇、EchoShow15の狙いを語ってくれた。

 プレスコ氏によると、EchoShowシリーズは発売から4年を迎える、成長が著しいデバイスだそうだ。その理由として、わかりやすいサイズで、いつでも情報やエンタテインメントにアクセスできる製品だからと説明していた。

 それもあり、新製品のEchoShow15は家族の暮らしの中心にあるデバイスとして考えられている。リビングに置いて、家族みんなのカレンダーやTo Doリストなどを共有するコミュニケーションツールとして使ってもらおうということだ。

画像: 顔認識機能のビジュアルIDはここからセット

顔認識機能のビジュアルIDはここからセット

 そのために、ビジュアルIDを使った個人識別機能も搭載済み。内蔵カメラでEchoShow15の前に誰がいるかを認識し、個々人に合わせたカレンダーのイベントや最近再生した楽曲などの情報を切り替えてくれるわけだ。このビジュアルIDは複数人登録できるので、家族それぞれの顔をEchoShow15に覚えさせることができる。

 ビジュアルIDでの認識を素早く行うために、EchoShow15ではアマゾンが独自に設計した次世代型AZ2ニューラル・エッジ・プロセッサーを搭載している。これにより、従来はクラウド上で行う必要があったコンピュータービジョンアルゴリズムをデバイス上で処理できるようになったという。

 ビジュアルIDの登録はメニューからも、音声操作で「アレクサ、私の顔を覚えて」と話しかけてもOK。あとは画面の案内に従うだけでアナタの顔を記憶してくれる。ちなみにマスクをかけた状態でも結構な確率で個人を識別してくれるた(自宅でマスクをかけていることは少ないかもしれないけど)。

画像: アマゾン「EchoShow15」体験リポート(1)コミュニケーションツールとしての操作性から、Amazon Musicのロスレスサウンドまでじっくり検証
画像: 別売の専用スタントを組み合わせたデスクトップ設置の様子。本体の横配置、縦配置は手動で簡単に切替え可

別売の専用スタントを組み合わせたデスクトップ設置の様子。本体の横配置、縦配置は手動で簡単に切替え可

 さてEchoShow15のもうひとつの特長が、縦置き、横置きのどちらでも使えることだ。EchoShow15側が設置状態を識別して、自動的に画角を切り替えてくれる。たとえば横置きなら左側に写真データ(Amazon Photoとも同期可能)を、右側にはカレンダーなどのウィジェットを最大6つ表示できる。縦配置では上側に写真、下側にウィジェットという並びになる。

 なお、どのウィジェットを表示するかや、サイズ、並べる順番といった点については、ユーザーの好みや使い方に応じてカスタマイズできるようになっている。またカレンダーはGoogleやMicrosoft、Appleと連動可能で、普段使っているデータも反映できる。

 今回、EchoShow15の視聴機を借用し、自宅での使いこなしに挑んでみた。

画像: カレンダー機能は既存各サービスともリンク可能

カレンダー機能は既存各サービスともリンク可能

 EchoShow15は先述の通り額縁スタイルで、壁掛け金具が付属している。これを柱や石膏ボード(モリーアンカーなどを使い、強度に配慮すること)にネジで固定し、そこにEchoShow15を引っかけることになる。縦置き、横置きどちらでも設置できるので、方向は簡単に変更可能だ。

 とはいえ賃貸住宅の場合は壁にネジを打つわけにはいかない。そういった方のためにオプションでスタンドも準備されている。スタンド固定用の金具を本体背面にネジ止めし(あらかじめ電源ケーブルをつないでおくこと)、その金具をスタンド本体にはめ込むだけと、組み立ても簡単だ。

 金具部分は90度回転可能で、本体の縦置き、横置きどちらでもOK。ただし、スタンドの高さは縦置きした場合に本体が設置面にぶつからないぎりぎりに合わせてあるようで、回転させる場合には角をこすらないように注意したい。横置きでは設置面から10cmほどの位置に画面が来ることになる。

画像: Echo Show 15用スタンド(¥3,980、税込)

Echo Show 15用スタンド(¥3,980、税込)

 EchoShow15をスタンドに取り付け、AVラック上段の壁際に置いてみる。この置き方だと、EchoShow15本体が普段座っている位置から右斜め30度くらいに来るので、音楽や動画をしっかり見ようという場合には移動が必要になる。だが、ニュースなどの情報をチェックするといった用途なら視認性も充分で不満はない。

 この設置でAmazonMusicでお薦め楽曲を聴く。ちなみにEchoShow15は本体の左右の短辺にスピーカーを各1基搭載しており、横置き設置の場合はステレオで、縦置きにすると自動的に音がモノーラルにミックスされるという。

 ULTRA HDで配信されているコンテンツから『ボヘミアン・ラプソディ』のサントラや、ビートルズ『Get back(ROOFTOP PERFORMANCE)』を選んで再生する。なおEchoShow15はロスレスのデコードもできるので、この状態ではFLAC音声が再生されているはずだ(96kHz/24ビットクォリティではないと思うが……)。

画像: Amazon Music再生時には歌詞の表示機能もあり

Amazon Music再生時には歌詞の表示機能もあり

 EchoShow15の正面1mほどに座って聴いたが、サウンドはボーカル主体にまとめられ、音数は若干整理されている。ステレオ再生(横配置)では画面の両サイドにふんわり音場が広がっている印象。

 ここまではボリュウムバーの半分くらいの音量で聴いていたので、3分の2あたりまで上げてみた。J-POPなどはいい感じになるが、曲によっては本体がビリつくことがあった。ロック等であっても、音圧は欲張らないほうがいいだろう。

 ちなみに本体を縦配置にしたモノーラル再生では、画面に寄り添う感じで、音場がコンパクトになる。この状態でも本体の上側、下側の両方のスピーカーから音が出ているので、音量を上げる場合は設置面に布を置くなどして音の反射に気をつけたい。

画像: 本体カメラを使わない場合は物理シャッターで強制オフにできる。右はAlexaのオン/オフとボリュウムスイッチ

本体カメラを使わない場合は物理シャッターで強制オフにできる。右はAlexaのオン/オフとボリュウムスイッチ

 とはいえ、EchoShow15の内蔵スピーカーは、BGM的に音楽を楽しむのであればそれなりに使えるという印象だ(本体は横配置がお薦め)。でも、せっかくならもう少し色々試してみたい。

 ということで、EchoShow15を活かした音楽再生術についてもう少しマニアックに検証してみたので、次回で詳しく紹介します。(取材・文:泉 哲也)

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