NHKは、NHK番組の同時配信/見逃し番組配信が楽しめる「NHKプラス」アプリの、テレビ受像機へのサービス対応、および地方制作番組の見逃し番組配信への対応などのサービス拡充を今春より実施。詳細について説明する取材会を開催した。

 NHKプラスは、2020年4月より本格開始した、スマホアプリにてNHKの番組を、ネットを通じた同時配信が楽しめるサービス。今春よりその対象機種がテレビにも拡大し、これまで要望の多かった、大画面テレビによる、高精細な映像にて、対象番組の視聴ができるようになった。NHKでは、本年4月1日より、総合テレビの番組を原則24時間同時配信しており、Eテレについても、原則(権利の確認できたもの)、地上波の番組の同時配信/見逃し番組配信を行なっている。

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 テレビ用アプリについてはすでに4月1日より検証用ver(試行アプリ)をリリースしていて、6月30日までは、ID登録をしなくても視聴できるようになっている。本格運用が開始された場合は、スマホ用アプリと同じく登録が必要になるが、NHKでは手続きの簡素化を進めており、申込と確認は現在、インターネット上で行なえるようになっているそうだ。

 メニュー画面のデザイン・構成は、一派的な映像配信アプリと同様で、左端に各種設定・表示メニューが用意され、中央・右には、十字構成で、番組サムネイルが一覧配置されている。ユーザーは、リモコンの十字キーを使ってカーソルを操作、見たい番組をクリックすると、即再生が始まるという仕組みだ。アプリ自体はかなり軽く作られているようで、サクサクと軽快に動いてくれた。サムネイルをクリックしての番組再生もスムーズ。一般的なVOD用のアプリと大差ない操作感となっていた。

 ちなみに、本アプリに対応する製品は、「Android TV 9」「Android TV 10」OSを搭載したテレビやデバイスで、ほかに「Fire OS 6」「Fire OS 7」に対応したデバイスもサポートしている。

NHKプラス対応製品(NHK調べ)
<Android TV>
シャープ/ソニー 2019年以降発売のAndroid TV搭載モデル
TVS REGZA 2021年以降発売のAndroid TV搭載モデル

<Amazon Fire TV>
Amazon Fire TV Cube(第2世代)
Amazon Fire TV Stick 4K
Fire TV Stick 4K Max
Fire TV Stick(第3世代)
Amazon Fire TV(第3世代)

<Google Chromecast>
Chromecast with Google TV

 ちなみに、ほかのOSを搭載している製品(テレビなど)については、メーカーと個別の話し合いをしているそうで、今後、アプリのverアップによって、対応機種が拡大することも想定される、ということだ。

 配信の転送レートは、1.5Mbps、3Mbps、6Mbpsの3種類を用意しており、3、6MについてはフルHD(1920×1080)解像度を持っており、冒頭に述べたように精細管のある映像で番組が楽しめる。取材会でいくつかの番組を再生してみたが、ブロックノイズもうまく抑えられており、放送並みとはいかないまでも、担当者の言う通り、一般家庭に普及している大型テレビで楽しめるものになっていた。

 また、テレビへのアプリ対応拡大に合わせて、午後6時台のニュース番組の、見逃し番組配信への対応を、全拠点放送局に拡大。これまでの東京・大阪・名古屋・福岡に加えて、札幌・仙台・広島・松山のニュースも、見られるようになった。

 取材会の司会を務めた、中山果奈アナウンサーは、「機械に疎い私でも、画面を見たままに、サクサクと操作することができ、とても使いやすいと感じました」と笑顔でその使い勝手を語っていた、また、ニュース番組の便利な再生も行なえるそうで、「『プレイリスト』の中に、話題のニュースを一覧できるキーワードがあって、それを使えば、ニュース番組の中の該当箇所をすぐに再生できるので、情報収集には役に立ちますね」。自身では、朝方にオンエアされている「たき火」番組を、本アプリで見つけて「癒されている」そうだ。

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