マランツから、ネットワーク対応のプリメインアンプの新製品「MODEL 40n」が、3月に発売される。価格は¥286,000(税込)。

画像: Marantz、ネットワーク対応で、大画面テレビとも組み合わせられるプリメインアンプ「MODEL 40n」を3月に発売。MM型フォノイコ内蔵で、アナログも楽しめる
画像: カラリングは「ブラック」と「シルバーゴールド」をラインナップ

カラリングは「ブラック」と「シルバーゴールド」をラインナップ

 MODEL 40nは、これまで同社が培ってきたHiFiサウンドを、インテリアにもなじむ薄型ボディに搭載するという近年のHiFiコンポーネントスタイルを踏襲しながら、一昨年発売されて人気を博している「MODEL 30」(プリメインアンプ)や、「SACD 30n」(SACD/CDプレーヤー)が体現している新世代のデザインをその身にまとい、さらに、ストリーミングによる音楽聴取時代に合わせてネットワーク対応を果たした製品となる。

 マランツでは、プレーヤー、アンプという従来の製品ジャンルにおいて、新たにネットワーク対応という軸を追加してラインナップを拡大、ユーザーニーズを喚起し、それに応える製品を多数揃えてきたが、本MODEL 40nは、そうしたニーズ(ネットワーク対応)に応えつつ、MODEL 30/SACD 30nが体現しているものからもうワンランク上のプレミアムゾーンを訴求する製品となる。つまり、現行の「PM7000N」(ネットワーク機能搭載プリメインアンプ)、「NR1200」(HDMIセレクター搭載ステレオアンプ)の上位モデル、という位置づけとなる。

 では、そのMODEL 40nについて見ていくことにしよう。まず、本モデルの開発にあたって掲げられたポイントは――1)新デザイン 2)HDMI/ARC対応 3)HDMIコントロール 4)アナログアンプ――の4つになる。

 デザインでは、先述したようにMODEL 30/SACD 30nのそれを踏襲し、サイドボード設置のようなリビングオーディオ使用時におけるインテリアとのマッチングが図られており、さらには大型テレビとの組み合わせも想定し、2・3に挙げているHDMI端子の搭載によるARC/CECへの対応も果たされている。テレビとつないで、CECリンク機能によって電源連動も可能となる。

画像: HDMI端子は、ARC/CECリンクに対応。オーディオフォーマットはリニアPCMのみ入力可

HDMI端子は、ARC/CECリンクに対応。オーディオフォーマットはリニアPCMのみ入力可

 ARCでの伝送については、MODEL 40nのHDMIインターフェイス(回路)に工夫を施すことで、高音質化も図られている。具体的には、電源の強化や、低ノイズ化といったオーディオ的な手法に加え、音声信号を本回路をバイパスして、直接DIR(デジタルオーディオセレクター)に伝送する短絡化が取られているそうだ。対応するオーディオフォーマットは、192kHz/24bitまでのリニアPCM(2ch)なので、出力機側で、PCM出力を選択しておくといいだろう。

 一方、オーディオパーツ面ではまず、アナログアンプ仕様となったことで、電源回路には大型のトロイダルトランスが搭載されている(正面から見て左側)。これはPM8006よりも直径も質量も増大しており、クリーンな電源の安定した供給と、瞬間的な大電流への対応も考慮されたものとなる。周囲には2重のシールドを施し、ボルトには非磁性体の真鍮を使うという念の入れようだ。

画像: 電源部には大型のトロイダルトランスを搭載。ヒートシンクも巨大だ

電源部には大型のトロイダルトランスを搭載。ヒートシンクも巨大だ

 プリアンプ部には、同社の誇るアンプモジュール「HDAM+HDAM-SA2」が搭載されており、それに、MODEL 30にも採用されている日清紡マイクロデバイス製の最高グレードのボリュームコントロール「MIUSES72323」を組み合わせることで、高精度なリニアコントロール・ボリューム回路を構成している。同時に、通常使う程度の音量の範囲内は可変ゲイン型とすることで、大幅なノイズ低減も実現しているという。

 パワーアンプ部も、プリ部と同じくフルディスクリート型としており、「HDAM-SA3」による電流帰還型増幅回路にて、ハイスピードで、低ノイズ、低歪率という特徴を備えたものとなっている。さらに、出力段をパラレル・プッシュプル構成とすることで、瞬時電源供給能力 68Aを実現。これは現行PM8006比で1.5倍にもなるそうで、大幅にスピーカードライブ能力が強化されていると言えるだろう。肉厚のアルミヒートシンクに銅製のプレートを追加することで、放熱性能も高められている。

 面白いところでは、近年のアナログ熱の高まりを受けてか、MM型カートリッジ対応のフォノイコライザーも搭載されており、アナログレコードのサウンドを手軽に楽しめるようになっている。そのフォノイコは、NF-CR型の「Marantz Musical Phono EQ」であり、元から備える低歪性能と、信号経路の短絡化による純度の向上、強力なシールド構造による外部ノイズの低減といった、オーディオ的なノウハウが随所に投入されている。

 一方、各回路についてもデジタルノイズを遮断すべく、個別のシールド構造が取り入れられており、「HEOS/HDMI基板」「DAC基板」「PHONO基板」はそれぞれ厳重なシールドケースに守られている。

画像: 各種基板類は右側に搭載。厳重なシールドが施されている

各種基板類は右側に搭載。厳重なシールドが施されている

 ネットワーク系では、ネットワークオーディオ機能「HEOS」に対応するのはもちろん、音楽ストリーミングサービス、インターネットラジオ、USBメモリー再生、NAS再生、Bluetooth再生など、さまざまなコンテンツを縦横に楽しむことができる。AirPlay2もOKだ。2.4/5GHzのデュアルバンドWi-Fi機能も備えているので、有線LAN環境がなくても、ネットワークへの参加は可能。ハイレゾコンテンツは、PCMは192kHz/24bit、DSDは5.6MHzまでをサポートする。Alexa搭載デバイスからの音声コントールも対応するようになった。

MODEL 40nの主な仕様
定格出力:100W+100W(4Ω、20Hz~20kHz)、70 W+70W(8Ω、20Hz~20kHz)
全高調波歪率:0.02 %(20Hz~20kHz、両チャンネル同時駆動、8Ω)
周波数特性:5Hz~100kHz(±3dB)
ダンピングファクター:100以上(8Ω、20Hz~20kHz)
入力感度/入力インピーダンス:PHONO(MM)1.6mV / 47kΩ、CD / LINE / RECORDER 220mV / 16 kΩ、POWER AMP IN 1.5V / 15kΩ
出力電圧:SUB WOOFER OUT 220mV
PHONO最大許容入力(MM):80mV(1kHz)
RIAA偏差:+-0.5dB(20Hz~20kHz)
S/N(IHF Aネットワーク、8Ω):PHONO(MM)87dB(5 mV入力)、CD / LINE / RECORDER 113 dB(定格出力)、POWER AMP IN 125 dB(定格出力)
トーンコントロール:BASS(50Hz)+-10dB、TREBLE(15kHz)+-10 dB
入出力端子:アナログ音声入力(RCA)×3、PHONO(MM)×1、POWER AMP IN×1、HDMI ARC×1、デジタル音声入力(同軸×1、光デジタル×1、USB-A×1)、サブウーファープリアウト×1、RECアウト×1、ヘッドホン×1
その他入出力端子:ネットワーク× 1、Bluetooth / Wi-Fiアンテナ入力×2、マランツモートバス(RC-5)入出力×1
電源:AC100 V、50 / 60Hz
消費電力:220W
寸法:W443×H130×D432mm(ロッドアンテナを寝かせた場合)
質量:16.7 kg
付属品:かんたんスタートガイド、取扱説明書、保証書、リモコン(RC005PM)、ショートプラグ×2(PHONO)、単4形乾電池×2、Bluetooth / Wi-Fiアンテナ×2、電源コード

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