タクトシュトックは、新たにフランスのプレーヤーブランド「REAVON」(リーヴォン)の取り扱いを開始し、UHD Blu-rayプレーヤー「UBR-X200」、および「UBR-X100」を11月10日に発売(予定)すると発表した。価格はUBR-X200が¥270,000(税別、予価)、UBR-X100は¥130,000(税別、予価)。
REAVONは、フランス・パリの有力なAV機器の販売店であるGROUPE ARCHISOFT(アーキソフト・グループ)による、ディスクプレーヤーの専用ブランド。同社はすでに、いくつかの自社ブランドを展開しているそうで、製品の設計や開発のノウハウを手中に収めており、現在、世界中でコンテンツのデジタル化が進み、各社がディスクプレーヤーの生産から撤退する中、AVファンたちの新たな“ディスクプレーヤーの登場”を望む声に応えて今回、REAVONを設立。先述の2台のプレーヤーを販売することになったそうだ。
UBR-X200はSACDの再生に対応し、マルチチャンネル・アナログ出力を装備したフラッグシップ。一方のUBR-X100はDACを省いてコストダウンを実現。SACDの再生には対応しないが、同グレードの映像が楽しめる製品にまとめられているということだ。
<UBR-X200>
UBR-X200は、REAVONユニバーサルディスクプレーヤーのフラッグシップモデル。高剛性な構造により優れたS/Nを実現し、最高グレードのサウンドと映像を提供するとしている。
Ultra HD Blu-rayフォーマットに対応するのはもちろん、Dolby Visionもサポート。DACにはTI(テキサス・インスツルメンツ)社製バーブラウン「PCM1690」を採用し、解像度だけでなく聴き疲れのしない自然なサウンドを目指したという。
その他、SDR/HDRプリセットモード、ダイレクト/トランスポート機能に加え、SACDの再生(HDMI出力でのDSD出力も可能)やDSDファイルの再生にも対応。マルチチャンネル・オーディオアナログ機能、XLRバランス出力端子などを搭載しており、AVファンが待ち望んだディスクプレーヤーのリファレンス機となる実力を備えている、としている。OSD画面は日本語表示対応済。
UBR-X200の主な特徴
・高剛性構造
1.6mm厚のシャーシベースを3mm厚のスチール製リジッドアンダーベースで補強することで、機械的な振動を最小限に抑制。結果、大幅な低ノイズ化を実現し、安定性の高い構造を実現したとする。また、採用したミリタリーグレードのトロイダルトランスが低ノイズ・低電磁波に寄与し、音声の歪みや音質の劣化が少なく、クリーンで正確なサウンドの再生を可能にしているという。
・厳選の高品位パーツ
メイン基板には、高S/Nを実現するために、X100よりもさらに高品質なパーツを採用。また、ジッターレスクロックに加え、コンデンサー類にはカスタムメイド・オーディオグレード品を搭載する。なお、ミリタリークラスの大容量トランスや3mm厚のスチールプレートの恩恵もあり、ブランドのイメージするクォリティを実現したという。特に、SACD再生時の美しくも芯のあるサウンドは一聴の価値あり、ということだ。
・シンプル イズ ベスト
フランスは個性の国と言われるが、REAVONがプレーヤーに課したのはシンプル・イズ・ベストという個性。現代は、デジタル技術の進歩によって“なんでもできる”が優秀な証と考えられがちな中、REAVONは物理メディア再生にこだわり、余計な回路はできるだけ排除することで、最高峰の画質と音質を目指したという。あえてストリーミングには対応していないMediatek「MT8581」を採用しているのもそのため。
さらに、良い映像、良いサウンドを得るために、満足のいくまでテストが繰り返されたという。同社の代表である、JACQUE BENSAHKOUN(ジャック・ベンサクン)は、「なぜREAVONの映像と音が良いのか? 内部に使われているパーツ類が素晴らしい統合性を持ち完璧に機能しているからだ。良い部品を使うだけではダメな事を我々は知っているんだ」というコメントを発している。
・詳細な表示機能
リモコンのINFOボタンを長押しすると、ディスク情報を画面に表示可能。再生中のディスクの詳細だけでなく、一部のHDRコンテンツで利用できるMaxFALL(最大フレーム平均光量)やMaxCLL(最大コンテンツ光量)などのマスタリング情報や、HDRやHDMI出力の情報も簡単に確認できる。
・ユニバーサルプレーヤー
Ultra HD Blu-rayをはじめ、Blu-ray、Blu-ray 3D、DVD、DVD Audio、CD、SACD、FLAC、AIFF、DFF、DSF、JPG、TIFF、MKV、M2TSなどの音楽・映像・音声ファイルなど、さまざまな光ディスクの再生に対応。また、USBやDLNA経由で外付けドライブからオーディオやビデオのコンテンツを再生することもできる。
・映像機能
4K Scaling:すべてのビデオソースを4K(3840×2160)へアップスケーリング
True 24p Cinema:映画館で上映されるオリジナルのフィルムと同じ秒間24フレームでエンコードされているBlu-rayおよび4K Ultra HD Blu-rayディスクをプログレッシブスキャンにより、オリジナルの24フレーム/秒のレートそのまま画面に表示
Dolby Visionに対応
Video Adjust:輝度、コントラスト、彩度、色相、シャープネス、ノイズリダクションの設定
・オーディオ機能
TA(テキサス・インスツルメンツ)社バーブラウン「PCM1690 DAC」
大容量PCBトロイダルトランス(ミリタリークラス)
カスタムメイド・オーディオグレード・コンデンサ
ピュアアナログオーディオ出力Direct Function
ピュアオーディオ出力を備えたデュアルHDMI出力
ジッターレスクロック
超剛性構造(低重心化に寄与する3mmのスチールプレート)
高いS/N比のための高品質なメイン基板
高剛性な光学ドライブ
24bit ΔΣ(デルタシグマ)DAC
8 チャネル DAC ハイパフォーマンス(差動、fS = 48kHz) / THD +N: –94dB / SNR: 113dB / ダイナミックレンジ:113dB / サンプリングレート:8kHz~192kHz / システム・クロック: 128fS, 192fS, 256fS, 384fS, 512fS, 768fS, 1152fS/ 差動電圧出力:8 VPP/アナログ・ローパスフィルタ内蔵/4x/8xオーバーサンプリングデジタルフィルター(パスバンドリップル:±0.0018dB/ ストップバンドアッテネーション: –75dB)/ゼロフラグ/データ長:16、20、24、32bit
クロック停止検出によるアナログミュート
音楽ファイルの再生: FLAC (2.0/5.1), M4A, AIF, AIFF, DSF (2.0/5.1), DFF (2.0/5.1), MP3, OGG, APE
ホームシアターオーディオ:Dolby Digital, DolbyDigital Plus, DolbyTrueHD, DolbyAtmos, DTS, DTS-HD MA, DTS-HD HRA, DTS:X
・入出力
HDMI 1 OutforAudio/Video
HDMI 2 forAudioOnly
Digital Coaxial Out
Digital Optical Out
USB In(1USB2.0Front,1USB3.0Rear)
Ethernet
RS-232C
Analogue Audio Out Stereo(RCA Unbalanced,XLR Balanced)
・技術仕様
Mediatek MT8581 SoC
Quad-core ARMCortex-A53 CPU cluster
ARMMali-T860 MP2 GPU
・一般仕様
電源:AC100 -110V50/60 Hz
消費電力:42W
スタンバイ時の消費電力:0.45W
寸法:W430×H85×D300mm
質量:6.8kg
<UBR-X100>
UBR-X100は、X200と同じく、理想的なディスク再生のために緻密に設計されたユニバーサルディスクプレーヤー。UBX-X200譲りの高剛性構造を採用し、高S/Nを実現。高品質なサウンドと映像再生を可能にするという。DACが省かれているためSACDの再生には再生しないものの、Ultra HD Blu-rayの再生は可能。OSD画面は日本語対応。Dolby Visionフォーマットもサポート。
その他、SDR/HDRプリセットモード、デュアルHDMI出力端子などを搭載しており、REAVONらしさを感じられるスタンダードモデルにまとめられている。
・電源:AC 100~240V 50/60 Hz
・消費電力:32W
・寸法:W430×H85×D300mm
・質量;6.2Kg