塚本晋也監督によるミニシアターの魅力を伝える動画「街の小さな映画館」企画の第4回として川越スカラ座の動画がYouTubeチャンネルで公開された。
「街の小さな映画館」は2015年の『野火』初公開時に全国劇場行脚を行い個性あふれるミニシアターの魅力に触れた塚本晋也監督が、お世話になっている映画館を1館ずつ訪れ、ミニシアターの魅力を伝える動画を撮影する企画。「未曾有の事態の中格闘していらっしゃるミニシアター。」に「エールを送らせていただきたい」との思いから始まった。
川越スカラ座は明治38年に寄席として創業した埼玉県で現在営業している映画館のうちもっとも古い映画館。シアター内は山田洋次監督最新作『キネマの神様』に登場する映画館 “テアトル銀幕” のロケ地にもなっている。
公開された動画では、支配人の舟橋一浩氏と番組編成担当の飯島千鶴氏のインタビューに加え、人力車の走る街並みから、劇場を支える大勢の賛助会員の名を記した壁一面の木札、昔の面影そのままの秘密基地のような映写室と情緒あふれるレトロな魅力が堪能できる。
また熊本県天草市の本渡第一映劇との長距離タイアップ割引を無期限で実施。ロビーに飾られたシネマテークたかさき&高崎電気館、松山シネマルナティック、シネマ尾道の各劇場のオリジナルてぬぐいや、場内に先日惜しまれつつ逝去した秋田県御成座の看板うさぎ・てっぴーの特等席を設けるなど、他地域のミニシアターとのつながりが垣間見れるのも楽しい。
塚本監督から川越スカラ座へのコメント
川越の蔵造りのわくわくする街並みから少し入ったところに現れる川越スカラ座。長い歴史ある映画館を大事に支え続けているスタッフの方々。
うかがうといつも気楽な楽しい雰囲気で迎えてくださいます。街に自然に溶け合うようにたたずむ映画館、いつまでも居続けて欲しいです。
映画館めぐりではいつも映写室まで見させていただくのですが、川越スカラ座はまだお願いしていませんでした。今回初めて見させていただき、思っていたとおり、味わいたっぷりでした。
●川越スカラ座 埼玉県川越市元町1-1-1 TEL 049-223-0733