TVS REGZAから、“リビングシアター大画面”4K液晶レグザが3モデル発表された。先日発表された「Z670K」シリーズと同様にアンドロイドOSを採用しており、型番と市場想定価格は以下の通り。8月以降の発売を予定している。
85Z670K 市場想定価格未定(2021年秋発売)
75Z670K 市場想定価格未定(2021年秋発売)
75M550K 市場想定価格¥253,000(税込、8月6日発売)
リビングシアター大画面ということで、画面サイズは75インチと85インチのふたつが準備された。これは最近の薄型テレビの人気動向を踏まえたもの。というのも、4Kなどのハイエンドモデルでは最近は有機ELテレビの割合が増え、台数シェアでは30%に届いているという。レグザでも有機ELテレビをラインナップしており、画質的には有機ELテレビにメリットがあると考えているようだ。
しかし有機ELテレビは液晶テレビに比べて価格的には割高で、同じ予算であれば液晶テレビの方が大きいサイズを選ぶことができる。最近はリビングに75インチくらいの大画面テレビを置きたいという要望もあり、今回の新製品はそういった選択肢を増やすためのアイテムとして企画されている。
その“大画面”を活かすために、独自の映像処理エンジン「レグザエンジンZR I」が搭載された。
今回はまず、75インチや85インチの大画面テレビの画質はどうあるべきかを議論した。これだけの大きさになると、人物などが等身大に近くなることもあり、いっそうリアルに感じられるようになる。そのため、テレビ側でもリアリティを追究しないと、視聴者が違和感を覚えることもあるそうだ。
それを受け、今回の3モデルでは「リビングシアターモデル専用画質処理」が採用された。精細感はナチュラルなイメージに近づけるべく、過度な強調はせずストイックに。また大画面だからこそ気になる、自然界にはないノイズを抑える方向で処理している。
その他のレグザエンジンZR Iの機能としては、自然で美しい人肌を再現する「ナチュラル美肌トーン」や視聴環境の明るさや色温度を検知して最適な画質に調整する「おまかせAIピクチャーZR I」、地デジのノイズや動きぼけを抑える「地デジビューティZR I」、クラウド上のデータベースを使って高画質化を実現する「クラウド高画質テクノロジー」などを搭載する。
液晶パネルは両シリーズとも4Kの倍速駆動タイプ。表面処理はどちらもハーフグレアだが、Z670Kシリーズはややグレアに近い低反射仕上げが使われている。
バックライトは直下型LEDで、独自のガンマ特性・輝度特性のチューニングが施されている。なおZ670Kシリーズは「スリム直下型高輝度バックライト」で、LEDが小型で数が多く、液晶パネルとの距離も近づけられている。この結果、Z670Kシリーズではより明るい映像を再現可能とのことだ。
音質面では、「重低音立体音響システムZP」で迫力あるサウンドを目指す。75Z670Kは、フルレンジユニット2基とトゥイーター1基をバスレフボックスに収めたスピーカーシステムをL/R用に搭載。さらにトップトゥイーター4基とサブウーファーを加えた11スピーカーを60Wのアンプで駆動し、ドルビーアトモスの再生にも対応済みという。
85Z670Kは本体シャーシの関係でトップトゥイーターの搭載が見送られる模様。現時点では7基のスピーカーを40Wのアンプで駆動するシステムが予定されているが、発売までに高音質のための追加変更が加えられる可能性もあるとのことだ
75M550Kはフルレンジ2基、サブウーファー1基の3スピーカー仕様で、ドルビーアトモスの再生に対応している。
接続端子はHDMI入力4系統、ビデオ入力1系統、光デジタル音声出力1系統など。なお、最新ゲーム機の出力に合わせて最適な映像を再現する「オートゲームアジャスト」機能も備えており、0.83msの低遅延表示が可能だ。Z670Kシリーズでは4K/120pの入力(HDMI1とHDMI2端子)やVRR、ALLM信号も再生できる(M550KシリーズはALLMの入力に対応済み)。
放送関連では、4Kチューナー2基、地デジチューナー3基、BS/110度CSデジタルチューナー3基を内蔵し、別売のHDDを組み合わせることでタイムシフトマシン機能も使えるようになる。