画像: ジュエルトーン JT80BK ¥50,000 ●発電方式:MM型●出力電圧:3.0mV(5cm/sec)●インピーダンス:47kΩ●適正針圧:1.3g~1.8g●自重:6.7g●交換針:JTS80BK(¥32,000)●備考:ボロンカンチレバー採用

ジュエルトーン
JT80BK
¥50,000
●発電方式:MM型●出力電圧:3.0mV(5cm/sec)●インピーダンス:47kΩ●適正針圧:1.3g~1.8g●自重:6.7g●交換針:JTS80BK(¥32,000)●備考:ボロンカンチレバー採用

画像: ジュエルトーン JT80LB ¥20,000 ●発電方式:MM型●出力電圧:5.0mV(5cm/sec)●インピーダンス:47kΩ●適正針圧:1.3g~1.8g●自重: 6.9g●交換針:JTS80LB(¥13,000)●備考:アルミ合金カンチレバー採用

ジュエルトーン
JT80LB
¥20,000
●発電方式:MM型●出力電圧:5.0mV(5cm/sec)●インピーダンス:47kΩ●適正針圧:1.3g~1.8g●自重: 6.9g●交換針:JTS80LB(¥13,000)●備考:アルミ合金カンチレバー採用

80周年を記念したMM型2モデル

 レコード針で知られるナガオカの80周年記念製品が、このJT80の2種のMM型カートリッジだ。現行のMPシリーズとは別系統で外観も異なる。交換針部が円筒形状でボディから突出しているので着脱しやすいし、レコード盤上の位置確認もしやすい。JT80LBの仕上げ色はラピスブルーでボディと針部が青っぽい色をしている。BKはブラック色の仕上げで、同じ外形でも区別は明瞭だ。

 LBは楕円形状の接合ダイア針。カンチレバーはアルミニウム。出力5mVはBKよりも大きい。BKは楕円形状の無垢ダイア針。出力3mVは標準的な値だ。

 JT80LBはシングル盤など、平均音量が大きいディスク再生を意識したようだ。高域がやや下降気味で中域を少しつまんだ帯域バランスであり、情報密度や繊細さよりも快活に前に出る音をねらったように思える。

 JT80BKは広帯域に聞こえて、音像の彫りが深くて切れ味も良好だ。ザ・ピーナッツの意外に成熟した声音に深いヴィブラートが加味されたこぶしが実に明瞭。分離のよさ、音場の広さ、音色の豊富さもあって、歌謡曲を重視して音質設計したのではといいたいほど楽しめる。とはいえ、「ハーリ・ヤーノシュ」の武張った高鳴りと脱力気味の両端をよく描くわけで、これは表現の幅が広い。

 ピアソラの現代タンゴもアクセントの克明なリズムに打楽器奏法のヴァイオリン、リードの高調波成分をよく描き、バンドネオンなど精妙にして活力がある。これは歌の媚態に強靱な律動の求心力を兼ね備えた表現意欲の塊りなのだ。

画像: JT80BKは軽量で伝播速度の速いボロンをカンチレバーに採用、0.4×0.7milの無垢ダイア楕円針を採用した上級機。スタイラスアッセンブリーの色はブラック。

JT80BKは軽量で伝播速度の速いボロンをカンチレバーに採用、0.4×0.7milの無垢ダイア楕円針を採用した上級機。スタイラスアッセンブリーの色はブラック。

画像: JT80LBはアルミ合金カンチレバー、0.4×0.7milの接合ダイア楕円針の構成。スタイラスアッセンブリーの色はラピスブルー。

JT80LBはアルミ合金カンチレバー、0.4×0.7milの接合ダイア楕円針の構成。スタイラスアッセンブリーの色はラピスブルー。

画像: MM型ならではの特徴であるスタイラス部の交換が可能。

MM型ならではの特徴であるスタイラス部の交換が可能。

画像: 写真の新ヘッドシェルの発売を検討中という。

写真の新ヘッドシェルの発売を検討中という。

画像: JT80BKの針先をレコード盤に下ろす吉田氏。 試聴に使用したレコードプレーヤーはテクニクス SL-1000R ¥1,600,000

JT80BKの針先をレコード盤に下ろす吉田氏。
試聴に使用したレコードプレーヤーはテクニクス SL-1000R ¥1,600,000

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