ソニーは、「MOTION SONIC」の製品化クラウドファウンディングをスタートする。MOTION SONICとは体の動きにあわせて演奏中の電子楽器の音を変化させるエフェクターで、「体を楽器にする」をコンセプトにした新提案だ。
元々は2017年にSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト:3月にアメリカのテキサス州オースティンで行なわれる、音楽祭・映画祭・インタラクティブフェスティバルなどを組み合わせた大規模イベント)で展示された要素技術を使ったプロダクトで、電子楽器演奏者向けのアイテムとなる。
製品はウェアラブルモーションセンサーとスマホアプリで構成されており、付属のベルトで手の甲、または手首に装着したウェアラブルモーションセンサーを動かすことで、演奏中の楽曲のピッチやディレイ、フィルターの切り替えが可能だ。
システムは、電子楽器で演奏した信号をオーディオインターフェイスに入力、そこからアンプを経由してスピーカーで出力するという普通の構成だ。このオーディオインターフェイスに上記のアプリをインストールしたスマホをつないで、楽器からの信号を一旦スマホに取り込み、ジェスチャーの応じた各種効果を加えた信号をオーディオインターフェイスに戻すことで、様々な再生を行っている。
ちなみに、アプリはiOS用が提供される予定で、賛同者はフリーでダウンロード可能。オーディオインターフェイスもiOSとの互換性のあるモデル(デモではRME製が使われていた)が必要となる。
手を振る、上下に動かすなど5種類の動きとピッチ変更、フィルター、ディレイなど8つの処理が設定されており、これらをユーザーがカスタマイズして任意の効果を楽しめるという。ソニーでは
MOTION SONICを使うことで、キーボード、ギター、DJなどの様々なパフォーマンスを拡大できるとしている。
クラウドファウンディングはアメリカの「Indiegogo」サイトで実施され、5月28日11:00〜6月27日までの1ヵ月で募集し、製品は2022年3月から出荷される予定だ。言語は英語のみ。
支援プランは「事前登録者限定プラン」(¥21,700)と「先着400名特別プラン」(¥23,900)、「通常プラン」(¥27,200)の3種類が準備されている。価格は円ベースで、サイト上のドル価格はレートに応じて変動するそうだ。