リアルアシストが取り扱う、中aune audioの新作有線イヤホン「Jasper」(¥34,900 税込)。先月23日に発売されたばかりの新製品であり、同ブランド初のユニバーサルIEMでもある。

画像: ユニバーサルIEM「Jasper」。試聴したのはシルバーモデル(国内導入予定なし)

ユニバーサルIEM「Jasper」。試聴したのはシルバーモデル(国内導入予定なし)

 機能面の特徴を簡潔に記すと、再生周波数帯域は40kHzを誇るハイレゾ対応であり、MMCXコネクターを備え、ケーブルの脱着も可能。振動板は10mm径のダイナミック型で、その表面に特殊なコーティングを施すことで、剛性と応答性を両立させているという。

関連記事
https://online.stereosound.co.jp/_ct/17425808

 今回、サンプルを借りることができたので、その音質のインプレッションを簡潔に紹介したい。なお、サンプルは国内に展開予定のないシルバーモデルであったことは、ご容赦いただきたい。

 まず、箱のスリーブを外すと、艶消しブラックのケースが現れるが、箱そのものは、結構しっかりとした作りとなっていて、細かいところまで凝っているのが見て取れるもの。その箱を開けると、シルバーに輝くJasperが分解されて封入されており、すぐ隣には、革製で高級感溢れる収納ケースも収められている。まるで、お歳暮の贈答品のようだ。

 さて、まずはJasperを取り出すが、金属製のハウジングは手にした時にズシっとした重量感があり、曲線を活かした流麗なデザインと合わせ、所有する喜びを感じさせてくれる出来栄えとなっているのが分かる。

画像: ハウジング後面は滑らかな曲線を描いている

ハウジング後面は滑らかな曲線を描いている

画像: 外側は複雑な曲面で構成される。鱗のような模様もデザインアクセントになっている

外側は複雑な曲面で構成される。鱗のような模様もデザインアクセントになっている

 さっそく、イヤーチップとケーブルを取り付け、待望の試聴へ。まずはCDクォリティの楽曲を数曲聴いてみる。

 一聴して分かるのは、ハイレゾ対応機らしい繊細なサウンドが体感できるということ。10mm径のダイナミックドライバー1基ながら、低音は充分な量感を持って迫ってくるし、低域から高域までのバランスもよく、どこかの帯域が出しゃばってくることもない。それでありながら、ボーカルは浮き立つように瑞々しく、中でも女性の声の質感はしっとりと艶やかで、ニュアンスまでも伝えてくれるよう。音場感も充分に広く、定位感も良好なサウンドとなっていた。さらに、細かい音の再現性もよく、響きも美しいもの。一方で、重心が少し腰高で、応答性についても、立ち上がりが少し鈍い気もするが(あと半歩という感じ)、これはエージング(慣らし)が進めば、解消するかもしれない。

 次にハイレゾコンテンツを再生してみると、さらに細かい音の再現性が向上し、粒立ちのいい、S/Nの優れたサウンドが楽しめるようになった。レンジ感はより広がった印象で、低域から高域にいたる音のつながりももう一段アップし、音の鳴っている空間が拡大する感覚が味わえた。重心もグッと下がり安定したサウンドになった。

 付属のケーブルは、太過ぎず・細過ぎず、ちょうどいい塩梅で、取り回しも良好。耳掛け部分にはケーブルガイドが施され、いわゆるシュワ掛けがしやすくなっている

This article is a sponsored article by
''.