Dynabookは11月10日、都内で「dynabook Day2020『dynabook新商品発表会』を開き、ノートパソコン2020年冬モデルを発表した。11月下旬より順次発売となる。メインとなるのは、画面が360度回転するコンバーチブルタイプの「dynabook F」「dynabook V」、および画面が180度に開くクラムシェルタイプの「dynabook G」の3シリーズ全6モデル。同3シリーズの価格とラインナップは下記の通り。
dynabook V8 オープン価格(想定市場価格22万円前後) 11月下旬発売
dynabook V6 オープン価格(想定市場価格19万円前後) 11月下旬発売
dynabook F8 オープン価格(想定市場価格23万円前後) 12月下旬発売
dynabook F6 オープン価格(想定市場価格20万円前後) 12月下旬発売
dynabook G8 オープン価格(想定市場価格19万円前後) 11月下旬発売
dynabook G6 オープン価格(想定市場価格17万円前後) 11月下旬発売
ここでは主に、コンバーチブルタイプのV・Fシリーズをメインに紹介したい。
冒頭、檀上に立った同社代表取締役社長 兼 CEOの覚道氏は、コロナ後のニューノーマルな世界(時代)で求められる働き方が、これまでの対面からリモートメインになると想定し、そのリモートでの使い勝手を向上させるようなノートパソコンの新しい形を創造。それを、「5in1プレミアムPenノート」という形にまとめ、今回の発表を迎えたという。
5in1プレミアムPenノートとは、これまでの画面が360度回転するコンバーチブルタイプの製品を指し、そのスタイルが実現する使い方を5種類想定。一つが通常のノートパソコンスタイル、画面を折り曲げたタブレットスタイル、筆圧感知ペンを使うペンスタイル、映画コンテンツなどを視聴するモニタースタイル、そして画面を180度開いて対面する相手と画面をシェアできるフラットスタイルとなる。
そして、それぞれのスタイルで充分なパワーとスピードを以て使えるように、CPUにはインテルの最新11世代品を搭載しているのが特徴となる。10世代品に比べ、処理速度(1.5倍)やグラフィック性能(3倍)、あるいは省エネ性能は各段に進化しているそうで(dynabookモデル搭載状態において)、そのパワーをビジネス用途以外にも、エンターテイメント要素にも振り分けており、映像配信の視聴だけでなく、4K映像編集といったクリエイティブな面での使用も想定した仕様にまとめている。
同時に、Vシリーズについては、インテルが推奨する「Evoプラットフォーム」に対応した初のノートパソコンでもあり、同社が規定する操作性や画質・音質の仕様を満たすことで、ビジネスからパーソナル、クリエイティブ、そしてゲーミングといったさまざまな用途に、高い水準で対応できるのも特徴となる。
ちなみに、インテル第11世代CPUの能力を使い切るために、放熱・冷却系は新規に設計しているそうで、「エンパワーテクノロジー」と名付けられたシステムが搭載されている。二つの冷却ファン(一つもあり)と配線を吟味したヒートパイプにより冷却性能を大幅にアップ。TDPという熱設計電力の数値は、一般的なノートパソコンでは15Wと言われる中、新dynabookでは28Wを実現。これは、少し前のデスクトップモデルに近い数値となるそうで、会見ではカプコンのストリートファイターVプロモーターの渡辺氏が、dynabookノートでゲームを実演。「技の動きもいいし、背景の描写も綺麗。とてもスムーズに動いている」と絶賛していた。
なお、今回エンタメ性能を向上させたことで、dynabookモデルとしては初めて「ドルビーアトモス」サウンドに対応。ドルビージャパンの大沢幸弘社長もビデオメッセージで登場し、エンタメ性能を搭載したdynabookの誕生に祝福のメッセージを送っていた。
それぞれのモデルの特徴としては、V8・V6は液晶ディスプレイが13.3型IGZO仕様の高輝度タイプ、F8・F6は15.6型(非IGZO)。どちらもタッチパネル対応で、パネル解像度はフルHD、高色純度、広視野角の仕様となる。末尾の数字はCPUスペックを表し、8がCore-i7、6はCore-i5。