KEFから、スピーカーの新しい音質改善テクノロジーが発表された。「Metamaterial Absorption Technology」(MAT)と名付けられた新技術はAcoustic Metamaterial Groupと共同開発されたもので、スピーカーの革新的製品設計が可能となり、聴き手が吸い込まれていくような臨場感あふれるサウンドを実現するという。
MATとはひじょうに複雑な迷路の様な構造を持つデバイスで、それぞれの入り組んだ回路が特定の周波数帯を効率的に吸収する。これをスピーカーユニットと組み合わせることで、ノイズを99%吸収できるそうだ。これまでの一般的な方式では、60%程度しか吸収できていなかったので、音にもたらす効果は比較にならないとKEFでは説明している。
KEFはMATを利用して、ドライバーユニットの背後に生じるノイズをすべて吸収する力を持つ合成物質を作り上げた。それは音の歪みを削減し、音声の乱れを防止することで、よりピュアで自然なサウンドを可能にしてくれる。
KEFでは、MATを搭載した最新スピーカーを間もなく発表するとのこと。どんなサウンドを獲得しているのか、楽しみに待ちたい。
Dr Sebastien Degraeve, KEF リサーチ&デベロップメント・エンジニアのコメント
「ドライバーユニットの背後に生じるノイズを、我々は吸収したかったのです。何故ならば、ドライバーユニットやキャビネットによって人工的につくられてしまう音ではなく、音楽そのものを聴きたいからです。我々は、最小 スペースで最大限のノイズを吸収できる、最適なメタマテリアルを作り上げたのです」
Dr Jack Oclee-Brown, KEF リサーチ&デベロップメント責任者のコメント
「KEFが業界初、オーディオにMetamaterial Absorption Technologyを採用したことに、とてもわくわくしています。大好きなアーティストの曲を聴いているときも、新しいゲームをマスターしているときも、映画をリラックスして鑑賞しているときも、ボックスセットであろうがポッドキャストであろうが、リスナーが息を のむ様な原音再生を、我々は叶えることが出来るのです」