2020年に洋画『GODZILLA VS. KONG(原題)』、2021年に邦画『シン・ウルトラマン』と、大作特撮映画の公開が相次ぐなか、松竹と東映が史上初のタッグを組み、まったく新しい切り口で描く、完全オリジナル脚本の大作特撮映画(しかもコメディ)の製作が決定!

 ある日突然、この国を襲う大怪獣が、死んだ。ビックリするほど死体が巨大! ガス爆発も時間の問題!! 片付けられなきゃ国家崩壊!? この尻ぬぐい、誰が、どうやって……。

 未曽有の国家的危機の現場指揮の任務を背負わされたのは、首相直属の特殊部隊の帯刀アラタ。そんな彼の前に、環境大臣秘書で、元婚約者の雨音ユキノが現れて……。

 誰もが知る“特撮映画”の、誰も見たことのない“その後の世界”を描く、超インポッシブルなミッションを巡る空想特撮エンタテインメントが、今、始まる。

 この超大型プロジェクトの監督・脚本を担うのは、ドラマ『時効警察』シリーズなどの映像作品や、『タモリ倶楽部』などのバラエティ番組で唯一無二の世界観を生み出し続けてきた映像作家・三木聡。主人公の帯刀アラタ役に扮するのは、Hey! Say! JUMPの山田涼介、ヒロインの雨音ユキノ役は国民的女優・土屋太鳳。初共演となるふたりの最強タッグが、いかなる化学反応を起こすのか、期待しよう。

『大怪獣のあとしまつ』作品概要
●監督・脚本:三木聡
●出演:山田涼介、土屋太鳳
●製作:松竹/東映
●撮影:2020年春 ※関東近郊を中心に撮影予定
●公開:2020年以降全国公開

画像: 左は松竹の迫本社長で、右は東映の多田社長

左は松竹の迫本社長で、右は東映の多田社長

山田涼介(帯刀アラタ役)

 最初にお話を聞いた時、本格コメディ映画は初めてで、すごく迷いがありました。ただ台本を読ませて頂いて、ふざけた情景のなかに超真面目な主人公のギャップ……これは面白い! と思い、ぜひ出演させて頂こうと思いました! いまはプレッシャーはあまりなく、とにかく三木監督の期待に応えられるよう、全力でふざけて、面白く仕上げて行きたいと思います。

 大人が全力でふざけるとこうなるのか! と思うような内容です(笑)。そしてさらに、ウソかと思うような驚きの豪華キャストで、ふざけ倒します! 土屋さんとは芝居で初めての共演になりますが、“ツッコミ”の多い役どころで、すごく真面目ながらユーモアさを持つ彼女の今作での“ツッコミ”が楽しみです。

 松竹さんと東映さん、業界激震の前代未聞の初タッグがホントにこの作品で良いんですか!?
と内心思いつつも、映画界の巨頭が組んで全力で“遊ぶ”ことにすごく意義があるなと! 山田や土屋さんがこんなことするの!? という驚きを存分に楽しんで頂きながら、お金を払って見て頂く以上の価値がある映画を全力で作り上げていきたいと思いますので、皆さま応援よろしくお願い致します。

土屋太鳳(雨音ユキノ役)

 私はヒーローが好きです。特撮と呼ばれる作品には、人生において大切なことも、許されないことも、それをさえ許すことも、でも忘れてはならないことも……たとえば現実を風刺するリアルな危機感も……ありとあらゆるものが含まれていて、ヒーローはその真ん中で輝き、苦しみ、闘って、たくさんの勇気を教えてくれました。

 私がヒーローを知った子どもの頃は映画館の座席予約システムがなく、朝から並び、「映画が始まる前のワクワクする暗闇」を最初に味わったのは、松竹の映画だったか、東映の映画だったか……どの映画でもスクリーンにのめり込み、衝撃的に感動したことを覚えています。

 『大怪獣のあとしまつ』の脚本を読んだ時、その記憶にある感情が、渦巻きながら目を覚ましました。そして三木聡監督とお会いした時、この作品が持つ深さとパワーを予感しました。山田涼介さん演じる主人公を支えるチームの一員として、全ヒーローへの恩返しを込め、踏んばります!

三木聡(監督・脚本)

 そもそも20年以上前、ある番組で、映画になってない時間を想像する企画をやったことが遠因。例えば『007』シリーズで、ウエットスーツの下がタキシード……どうやって着るのか? また『ゴッドファーザー』で朝起きると切られた馬の首がベッドに入っている……果たして夜中にどうやって寝ている人を起こさない様に入れたのか?

 で、特撮映画の映画にならない時間のひとつが死んでしまった怪獣の死体をどうしてるのか? ひじょうに映画的でない時間を映画にしてみたい、そういう天邪鬼なところがスタート。果たして一体誰がこのある意味不毛な企画を映画化してくれるのか?でも、日本もまだまだ捨てたもんじゃない。手を挙げてくれる人たちが居たのです。

 それが、松竹と東映という日本を代表する映画会社。しかも共同で製作してくれるという歴史的な出来事なんだとか。いいのか? 日本映画界? って私が言うのも何ですが、すでに真っ当でない感じはありあり。

 別に何か才能がある訳ではない私だけど、妙な遭遇運はあって、主に番組とか映画とかで物事が大きく変わるときに立ち会う率高し。今回も間違いなくそのひとつ。でも今後こういう機会が増え、新しいクリエイティブの場が広がるといいなぁと真顔で思っていたりする私、責任取れないけどね。

 そして、このバカバカしい企画を主演とヒロインという形で支えてくれるのが、山田涼介と土屋太鳳という、いま日本映画を支える俳優のおふたり。世代的にもかなり離れているがふたりの感性はひじょうに楽しみです。山田くんは欠落した過去を持つ主人公を、ときにクールに、また、ときに青い炎ともいうべき情熱を持って芝居づくりに臨んできてくれてますし、土屋さんは予想できない表情と的確なセリフトーンでやや負の面を持った新しい特撮もののヒロインを演じてくれる……はず。ふたりと一緒にスタッフ一同、思い切り後ろを向いて撮影に臨みます。

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