LINE株式会社と株式会社アイリッジは、LINE Clovaを使ったスマートホームが体験できる「LINE Clova IoT体験モデルルーム」を2月1日から期間限定でオープンする。それに先駆け、本日プレス向け体験会が開催された。
ClovaはLINEが展開しているVUI(Voice User Interface)で、同社のスマートスピーカーなどに搭載されている技術だ。「ねえClova」と話しかけることで、音楽やニュース、天気を確認したり、「LINE」アプリと提携して家族や友達とのメッセージの交換も可能だ。
そして今回、会話機能に加えてLINEのトークルーム画面でのタッチ操作やテキスト入力からも家電の操作ができる「Colva Bot」を提供することもアナウンスされた。
Clova Botの使用には、Clovaアプリをインストールして公式アカウントをフォローすればOK。既にClova対応スマートスピーカーなどを使って家電を操作している方は、それらの機能をColva Botでも行えるようになる。しかも遠隔操作もできるので、外出先からエアコンを入れると言った使い方もできてしまう(別売のClova Frends Dockが必要)。
操作可能な家電製品は、既に8万点以上に上るとかで、赤外線による操作が中心だが、一部のインターネット接続機能を備えたいわゆるIoT家電の操作もできるようになっている。
それを実現しているのが、アイリッジが提供する「NOID IoTクラウド」だという。これはIoTやVUIに関する各種技術をパッケージにしたプラットフォームの総称という。
これまでは各家電メーカーが自社製品をLINEの音声操作に対応するには、そのためのシステムを内製しなくてはならなかった。しかしNOID IoTクラウドを使えば、もっと手軽に効率よく実現できるのだそうだ。そのぶん開発や改修のコストも抑えられるということだ。
説明会では、株式会社アイリッジ ライフデザイン事業推進グルー NOID事業責任者 岩屋雄介氏が登壇し、今回の狙いを説明してくれた。
岩屋氏によると、先日のCESでもIoTスマートホームは注目を集めていたそうだ。日本でも普及は進んでおり、音声アシスタント機能も16%の人が使っているという。しかもこれまではネットにつなぐためのデバイスが必要だったが、今後は様々な製品が初めからネットへの接続器機能は搭載しているようになっていくという。
そこで必要になるのが、VUIなどのインターフェイスをどうするかであり、今回のNOID IoTクラウドはそのためのB to B向けの提案ということになる。様々なデバイスに対応できる開発プラットフォームとして2020年春にサービスインし、幅広くパートナーを募っていくそうだ。
また同時に「IoTスマートホームパッケージ」も提案している。こちらはエンドユーザーに向けたもので、「家中のリモコンを集約」「テレビ電話を音声で操作」「マルチメディア再生」といったライフスタイルを便利にする提案を体験してもらうことで、ユーザーの生活を豊かにしていこうという狙いという。
そのための体験の場が2月1日から始まる「LINE Clova IoT体験モデルルーム」で、将来的には建築メーカーとのコラボで、希望するお客さんにカスタマイズしたシステムを提供するなどの展開を考えているようだ。
LINE株式会社 LINE Clova企画室 室長の中村浩樹氏は、Clova Botの機能性を説明した。同社のVUIサービスは家の中でのスマートスピーカーから始めたが、最近は家の外でも使いたいという需要があるそうだ。これに応えたのがClova Botで、カーナビとの連動なども視野に入れている模様だ。スマート家電が当たり前になる世界を目指すと中村氏は話していた。
「LINE Clova Bot IoT体験モデルルーム」
●開催日時:2020年2月1日(土)〜9日(日)
●場所:スマートハウジング豊洲まちなみ公園 センタースクウェア(東京都江東区豊洲6-1-9)