テクソル(損保会館5F 503)
テクソルでは、デジタルバイアス電流測定器「BIAS CHECKER」を参考出品している。同社ではもともと「BIAS KING」と呼ばれる製品の輸入販売を行なっていたが、こちらは生産終了になってしまったという。
そこで、真空管ギターアンプやオーディオアンプ用としても使える製品として本機を開発したそうだ。ほとんどの8ピンソケットを用いた真空管(EL34/6CA7、6L6、6V6GT、6550、KT88、他)に使用でき、変換コネクターを使えば、さらに多くの製品に対応できるそうだ。交流・直流点火のどちらにも使える点も便利だろう。
発売は2020年春頃を目指しており、価格は未定とのこと。ただし、BIAS KINGと同じくらいか、できれば少し安くしたいとの話だった。
なおテクソルでは、KT88のブランドによる音の違いを検証するデモも行なっている。アンプは共通で、途中で真空管を差し替えてその音の変化を聴いてもらうというもの。女声ボーカルなどで確かに違いが出てくるので、ぜひご自分の耳で体験していただきたい。
サンディエゴオーディオ(損保会館5F 503)
サンディエゴオーディオでは、コンダクタンス・パワーアンプ理論を用いた新設計プリメインアンプ「DCS-7350 Imp」(¥1,877,500、税別)を展示していた。コンダクタンス・パワーアンプ理論は同社の特許技術で、出力インピーダンスが低く、位相歪みの発生を抑えることが出来るという。
さらに展示されていたDCS-7350 Impは、オプションのパーマロイをコアに使ったトロイダルトランス「SDA-4345PB」(¥120,000、税別)も組み合わせられていた。パーマロイは鉄とニッケルの合金で、これにアニール処理を加えることで不純物を徹底排除し、音の雑味を取り除いているそうだ。
会場ではMJQのCD『ジャンゴ』を使ってデモが行なわれていたが、音の細やかな情報も綺麗に再現され、高域まで素直に伸びている印象だった。またシンバルやピアノ、ベースが同時に音を奏でている場合でも、音の同期がよく、低音が遅れるようなことはない。まさにライブそのものといった音場が再現されていた。
長谷弘工業(損保会館5F 503)
バックロードホーンのエンクロージャーを手がける長谷弘工業は、ブースにも様々なサイズのスピーカーを展示、それらを使って音の聴き比べも行っている。中でも一番の話題は、オーディオニルバーナの20cmユニット、Super 8CF用に開発された「UMU-191M」(¥209,000、税別)だった。
このユニットは「Jazz Fan’s Only」と命名されており、シンバルなどの金属音をリアルに再現してくれる。UMU-191Mはその魅力を最大限に引き出せるよう時間をかけて開発されたのだそうだ。
他にも5cmユニットを搭載した「UMU-131ZS」(¥47,300、税別)やスマホをセットして、そのサウンドを拡張する「エコスピーカー」など、ユニークな製品も多く並べられていた。
ハットオーディオラボ(損保会館5F 503)
GM70真空管を搭載したパワーアンプ「PA-70S」(¥198,000、税別)を取り扱うハットオーディオラボは、今回はオープンリールテープとハイレゾを使った試聴会を開催している。
そのハイレゾ再生は、PCからの信号をオリジナルのUSB DAC試作機でD/A変換しており、このDACも初めての展示になるそうだ。会場では女声ボーカルなどが広がりのあるサウンドで再現されており、来場者も心地よさそうにその音を楽しんでいた。