S’NEXTは、4月27日から中野サンプラザで開催されている「春のヘッドフォン祭2019」で新製品発表会を開催した。会場にはマスコミ関係者の他に、多くのS’NEXTの製品愛用者やヘッドフォンファンが集まり、同ブランドの注目の高さがうかがえた。

 そんな中で発表されたのは、同社が輸入販売を手がけるDITAブランドの「DREAM XLS」と「OSLOケーブル」、自社ブランドfinalの「Bシリーズ」というラインナップだ。まずは「Bシリーズ」について紹介したい。

画像: 左から「B1」「B2」「B3」。外観は同じだが、カラリングと搭載されたドライバーは異なる。リケーブルも可能で、コネクターにはMMCXが使われている

左から「B1」「B2」「B3」。外観は同じだが、カラリングと搭載されたドライバーは異なる。リケーブルも可能で、コネクターにはMMCXが使われている

 「Bシリーズ」は、「B1」「B2」「B3」の3モデルをラインナップしており、外観デザインは共通だが、それぞれ音づくりが違うラインナップとなる。それもあり搭載されたドライバー構成も異なっており、価格と詳細は以下の通り。発売は6月下旬の予定だ。

「B1」(¥69,800前後)……BAドライバー1基+ダイナミックドライバー1基
「B2」(¥29,800前後)……BAドライバー1基
「B3」(¥49,800前後)……BAドライバー2基

 finalは修理できる製品であることにこだわっており、Bシリーズでもこの点は継承している。さらに理想的なフィッティング(本体を外耳道と耳珠、耳甲介の3点で支持する)を極めた結果、今回の形状に落ち着いたそうだ。

 Bシリーズは先述したように狙った音のテーマがそれぞれ異なっている。既存のイヤホンでは「クラシック向け」とか「アニソン向け」といった言われ方をされることが多かったが、そこにはダイナミックレンジの再現性が大きく関与していると同社では考えているそうだ。

 それを踏まえてダイナミックレンジと解像感、音場感のバランスをどのように取るかを検証、B1〜B3でその位置づけを変えているわけだ。

画像: Bシリーズの開発テーマ。ダイナミックレンジと解像感、音場感をどのあたりに置くか考慮したとのこと

Bシリーズの開発テーマ。ダイナミックレンジと解像感、音場感をどのあたりに置くか考慮したとのこと

 B1は低域から高域までバランスのいい立体感のあるサウンドを目指した。解像感のある、しっかりした音で、ダイナミックレンジは若干抑えめという。スタジオ録音のような楽曲に向いているそうだ。

 B2は全帯域で強調感のないナチュラルでなめらかな音を目指している。ヴォーカルの息づかいが感じられるような再現性を持ち、ダイナミックレンジも3モデル中では一番広い。

 B3はタイトな低域とクリアーで伸びやかなサウンドを持ち、全帯域で解像感をしっかり出す方向性という。ピアノのタッチやギターのピッキングもきちんと再現する。ダイナミックレンジの再現はB1とB2の中間くらいだ。

 発表会の後に、14Fの同社ブースではBシリーズの比較試聴ができるコーナーが準備されていたが、常に長蛇の列でその注目度の高さがよくわかった。

画像: 14Fでの同社ブースの様子。Bシリーズの音を聴きたいというファンが列をなしていた

14Fでの同社ブースの様子。Bシリーズの音を聴きたいというファンが列をなしていた

DITAの交換用ケーブルや新型イヤホンも登場する

 DITAブランドからは、リケーブル用の「SOLOケーブル」と、人気イヤホン「DREAM」の後継機となる「DREAM XLS」が発表されている。

画像: 「OSLOケーブル」はCPトリプルCの線材を、ナノ粒子をブレンドしたスクワランオイルでコーティング

「OSLOケーブル」はCPトリプルCの線材を、ナノ粒子をブレンドしたスクワランオイルでコーティング

 OSLOケーブルは、同ブランド初のイヤホン「PROJECT 71」に付属していたケーブルを単品発売するものだ。線材にPCトリプルCを使い、シルバーとゴールドのナノ粒子を混ぜたスクワランオイル(化粧品にも使われる深海鮫の油)でコーティングを施している。これによりナノ粒子がケーブル間に浸透し、伝導率を高める効果があるそうだ。

 なおケーブル皮膜には目に見えないほど微細な文字で「DITA AUDIO」「MADE IN JAPAN」と書かれている。これは品質の証なのだという。

 イヤホン側のコネクターにはカスタム2pin、MMCX、DITA Dream用、DITA Twins用、FItEar用(調整中)等が準備される。再生機側にはAwesomeコネクターが採用され、3極3.5mm、4極2.4mm、5極4.4mmに簡単に交換可能だ。

 OSLOケーブルは¥64,800前後で、5月下旬の発売を予定している。

画像: 「DREAM XLS」の試作機。本体はチタンの切削筐体で、表面にはサファイアガラスを取り付けている

「DREAM XLS」の試作機。本体はチタンの切削筐体で、表面にはサファイアガラスを取り付けている

 イヤホンのDREAM XLSはDREAMをベースにした進化版で、型番末尾のXLSはエクストラ・ラージ・サウンドの略だという。これはDREAMユーザーからの、もっと大迫力のサウンドも楽しみたいという声に応えて企画されており、新開発XLSドライバーを内蔵した点が特徴だ。

 DREAM XLSは市場想定価格25万円前後で、今夏の登場を予定している。

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