画像1: Auto Sound Web Grand Prix 2025:ブラックス BRAX DSP & REVELATION RX2 PRO[DiSAC2]、DSP & パワーアンプ、Special Awardスペシャルレビュー

ドイツ、オーディオテックフィッシャー社のブランド、ブラックスのBRAX DSPとREVELATION RX2 PROパワーアンプ。個別の製品として過去にグランプリの受賞を果たしているが、2025年は両機をつなぐデジタル伝送DiSAC2による新たなパフォーマンス性能を獲得。その実力を評価し、2025年スペシャルアワードとした。本記事では、鈴木裕氏と脇森宏氏によるレビューを紹介する。

画像2: Auto Sound Web Grand Prix 2025:ブラックス BRAX DSP & REVELATION RX2 PRO[DiSAC2]、DSP & パワーアンプ、Special Awardスペシャルレビュー

バイオリンソロの上質な音色感
響きがホールの空間に広がって行く様も見えてくる

文=鈴木 裕

 エリック・クラプトン「アンプラグド」から聴き出したが、空間の見通しが良く、ミュージシャン一人一人の実在感が高く、演奏のニュアンスが良く伝わってくる。というか、そもそも音の背景が静かで駆動力もしっかりあるため、音が良く見えるし、微少領域の再現性に優れている。音色感にドライな要素がなく、しっとりしているのも美点と思う。クラプトンが足でリズムを取る音が木製の床で響く低音の押し出しもいい。

 クラシックのオーケストラは、ワンポイント・ステレオ・マイクによる録音で、サウンド・ステージがきれいに見えるはずの「ブラームス交響曲第1番」から、2楽章を聴いた。ステージの上のオーケストラ、左右方向の定位はしっかりしている、と同時に、前後方向のレイヤーがきちんと見えている。その描き方の精度も高いが、低弦の鳴り、音の立ち上がりのザッという成分に続き、その後のブーンという持続する鳴り方も良好なので、音楽の和声が濃密に鳴っているのがわかる。濃密だが、中高域の透明感がしっかりと確保されているのも大きな美点だ。その後のクラリネットやバイオリン(コンマス)のソロの音色感も上質、響きがホールの空間に広がって行く様も見えてくる。さらに、そういった響きの消え際のナチュラルで滑らかな消え方も印象的だ。

彫像のごとく厚みのある音像が、広々とした空間に引き結ばれ
立体感溢れる等身大フィギュアの世界が出現する

文=脇森 宏

 ブラックス第二世代の台頭を強く印象付けるコンポーネント。シグナルプロセッサーのBRAX DSPとデジタルアンプRX2PROはかねてよりラインナップ入り、ともに本グランプリにおいてグランプリを獲得している優秀機だが、両機間のデジタル接続は果たされていなかった。その懸案が今年、新たに開発された接続モジュールによって解決。ボリュウム情報信号を埋め込んだフルビット解像度のデジタルオーディオ信号をアンプに送り込むことにより、ビット欠落のない高品位な音楽信号の再生が可能になったという。

 “画竜点睛”。音が出た瞬間に、この言葉が頭を過った。以前、DSPとアンプを個々に聴いた時には、それぞれ優れた製品であることは理解できたが、これほどのポテンシャルを秘めていることまでは見抜けなかった。世界が違う。個別試聴時は画竜点睛を欠く音だったのだ。

 最後の大切なひと仕上げが施された両機が送出する音は、圧倒的な解像度を基盤にした端正かつ緻密極まりないサウンド。人声や楽器の、生音もかくやと思わせるリアリティ溢れる描写にも感心したが、驚かずにいられなかったのが音像の立体的表現。彫像のごとく深く彫り込まれた厚みのある音像が、広々とした空間に引き結ばれ、立体感溢れる等身大フィギュアの世界が出現する。稀有な音像表現力の持主である。ブラックス伝統の力感溢れる音とは異なり、よりニュートラルで洗練されたサウンドだが、この第二世代の音も魅力存分。高額なのが悩みどころだが、この音を知ってしまったら、引き返せなくなる人も多く出てくるのではないだろうか。罪な製品である。

画像1: 彫像のごとく厚みのある音像が、広々とした空間に引き結ばれ 立体感溢れる等身大フィギュアの世界が出現する

ブラックス BRAX
DSP & Power Amplifier
BRAX DSP & REVELATION RX2 PRO[DiSAC2]
¥1,287,700から(税込)

SPECIFICATION
Reveration RX2 PRO
●定格出力:300W×2(4Ω)、510W×2(2Ω)、930W×1(4Ω)
●周波数特性:10Hz〜60kHz
●全高調波歪率:0.0002%以下
●SN比:126dB以上
●入力感度:1〜8V
●入力インピーダンス:4kΩ
●ダンピングファクター:10000以上
●動作電源電圧:9.0V〜18.0V(5秒間/6Vまでの短時間電源電圧低下に対応)
●アイドリング電流(13.8V):1.5A
●外形寸法:W310×H56×D200mm
●重量:4.0Kg
BRAX DSP
●入力:デジタル1系統(S/PDIF同軸<最大192kHz/24bit>または光TOS<最大96kHz/24bit>)、アナログラインレベル8チャンネル、ハイレベル8チャンネル、USBデジタル1系統、Bluetooth
●出力:12チャンネル(RCAライン2ch出力×6)<同軸または光TOSデジタル2ch出力モジュール(¥55,000)に換装可>、サブDSP用同軸/光LINK1系統(B/T AUDIO Card搭載時)
●デジタルイコライザー:30バンドパラメトリックイコライザー(-15〜+6dB、0.1dBステップ/Q値0.5〜15、0.1ステップ)中心周波数1/24オクターブ微調整可
●フィルター:ハイパス、ローパス(リンクウィッツ[スロープ・12、24、36dB/oct.]、バターワース/ベッセル/チェビチェフ[6、12、18、24、30、36、42dB/oct.]、セルフディファイン[スロープ・12dB/oct. Q値0.5〜2.0])<カットオフ周波数・20Hz~20kHz(1/52オクターブステップ)>、位相調整(Low/Full/etc・0度/180度、High/Mid・0〜348.75度<11.25度ステップ/31ステップ>、SubFf・0〜354.375度<5.625度ステップ/63 ステップ>)機能あり
●タイムディレイ:0~1062.5cm/0~418.31インチ/0~31,24ms(ステップ・0.01ms/0.18cm/0.07インチ)
●PC接続:USB(2.0)、マイクロソフトWindows7、Windows8、Windows10対応
●調整用PCソフトウェア:ATF DSP PC-Tool(ウェブよりダウンロード)
●D/A、A/D変換:32ビット(旭化成)
●DSP:64bit、295MHz(動作サンプルレート192kHz/32bit)
●周波数特性:5Hz~80kHz
●SN比:122dB以上(デジタル入力)、116dB以上(アナログ入力)
●入力感度:1〜8V(ライン)、3.5〜30V(ハイレベル)
●外形寸法:W310×H56×D200mm
●重量:3.8kg
●備考:付属品・PC接続用USBケーブル(1.5m)、別売コントローラー・DIRECTOR(タッチスクリーン装備¥66,000)/URC-3(¥8,800)
価格はいずれも税別

画像3: Auto Sound Web Grand Prix 2025:ブラックス BRAX DSP & REVELATION RX2 PRO[DiSAC2]、DSP & パワーアンプ、Special Awardスペシャルレビュー

BRAX DSPとRX2 PROのDiSAC2接続とする場合、RX2 PROの入力をデジタル入力モジュール仕様とする必要がある。デジタル入力モジュールには同軸端子と光TOS入力が備わる。視聴時にはブラックス取り扱いのエムズラインで販売されている同軸デジタルけーヴルを使用して音を確認した。

画像2: 彫像のごとく厚みのある音像が、広々とした空間に引き結ばれ 立体感溢れる等身大フィギュアの世界が出現する

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