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オートサウンドウェブグランプリ2023でシルバーアワードを獲得したグラウンドゼロのパワーアンプ、AZ ULTRA A-2。同ブランドのトップグレードライン「ULTRA」のステレオパワーアンプである。世界中のハイグレードパーツを厳選した回路構成、大型シャーシに組み込まれたシンメトリックなデュアルモノーラルコンストラクション、音質を高めるため信号増幅以外の機能を盛り込まなかったこだわりの超弩級モデルである。ここでは選考会で各賞を確定した直後の座談会を紹介する。[編集部]
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![画像: オートサウンドウェブグランプリ選考メンバー。前列左から鈴木裕氏、脇森宏氏、石田功氏。後列左から長谷川圭氏、黛健司氏、藤原陽祐氏。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783397/rc/2023/12/25/9238693a2944b30725fc4230fcce3f1d2db39e35_xlarge.jpg)
オートサウンドウェブグランプリ選考メンバー。前列左から鈴木裕氏、脇森宏氏、石田功氏。後列左から長谷川圭氏、黛健司氏、藤原陽祐氏。
パネラー・オートサウンドウェブグランプリ選考メンバー
[石田功、鈴木裕、長谷川圭、藤原陽祐、黛健司、脇森宏]
(まとめ=ASW編集部/写真=嶋津彰夫)
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Auto Sound Web(以下ASW):シルバーアワードとなりました、グラウンドゼロのAZ ULTRA A-2に関してみなさんのお話をうかがいます。黛先生からお願いいたします。
黛 健司(以下、黛):グラウンドゼロのパワーアンプはラインナップも豊富で、毎年のように新製品が発売されていて、グランプリのノミネートも常連と言えるほどです。しかもどのモデルを聴いてもハズレがないなという印象です。今回のこのULTRA A-2というのは、音も素晴らしかったんですけど……あの脇森さん、僕は初めてオーディソンを最初に聴いた時のことを思い出してました、何とは無しに。
脇森 宏(以下、脇森):ええ、その気持ちはわかります。
黛:他のブランドではやりそうにないことをやっていて、値段もとんでもない数字にしてしまって……そういう製品というのが誰もが使えるものじゃないしどんなクルマでもつけられるわけじゃないかもしれないけれども、カーオーディオの夢としてこういった製品を出してくれるメーカーというのは素敵だなと思いました。そして実際問題音はとても良い音を持っていたので、シルバーアワードをパワーアンプで獲得したのは当然かなと、今年リリースされた製品の中でひときわ輝いている製品のひとついう印象です。
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ASW:ありがとうございます。では続いて藤原先生のご意見はいかがですか?
藤原陽祐(以下、藤原):やはりこういう音の製品が出てくると楽しいですよね。そうそう買えるものじゃないんですけれど、それにしてもこの価格もうなずけるというか……。
長谷川 圭(以下、長谷川):理屈抜きで聴いていいなと感じられましたね。
藤原:見るからにゴージャスというのもあるし、音もすごく真っ当というか正攻法ですしね。
鈴木 裕(以下、鈴木):そうですね。とてもまともな音ですね。
藤原:これ見よがしに低域を出すような演出もない、すごくバランスが良い。クセっぽさも無いから音楽ジャンルを問わない、クラシックもジャズもヴォーカルもみんな魅力的でしたね。アンプの力がその場を支配してしまうようなものを感じました。そして、ここという時のパワーの吹き上がりの良さはあるし、それでいて気配なども感じるし、情景が見えるようだし、そういった機微の表現にも長けている。だからこういった音のアンプが出現してくると世界が変わってくると感じました。
ASW:そういえば藤原先生は、試聴取材の時に、あるスピーカーをこのアンプで聴いてみたいとおっしゃったことがありましたね。あいにくスピーカーがマルチアンプドライブしなければならず、2チャンネルしかなくてお聴かせできませんでした。あれはこのアンプの魅力でそのスピーカーがもっと良くなってくれることを期待してのことだったんですよね?
藤原:クアトロリゴのOPUSですよね。リファレンスで使っていたパワーアンプでもいい音のスピーカーであることはわかったんですが、少し窮屈な鳴り方をしていたようにも聴こえていて、もっと伸び伸びと鳴らすことができるんじゃないかと思ったんです。
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ASW:よくわかります。このアンプが3台使えたとしたら、もっと鳴っていたかもしれません。聴いてみたかったです。
石田 功(以下、石田):これが3台はすごいでしょうね。
鈴木:きっと見事な鳴りっぷりだったでしょう。想像に難くないですね。
藤原:もっとも、1台が150万円超ですから、試聴機を1台貸し出してくれるだけでも大変なことです。このアンプでマルチドライブなんて、考えるだけでワクワクしますよね。
ASW:ワクワクというか想像だけでゾクゾクします。鈴木先生はどのような印象でしたか?
鈴木:僕はこのアンプで一番驚いたのは、音量を上げても、細部の解像度が落ちなかった事です。音量を上げた時に、普通のアンプだと音は大きくなるけれどその迫力で細かな音がわかりにくくなりがちですが、このULTRA A-2は音量が上がってもS/Nが全く悪くならない点でした。このパワーアンプはすごいと思いました。クルマ用でこれを積むのか?! という感想もありますし、値段の点でもすごいんですけど、オーディオ好きなドライバーには聴いてみて欲しい製品のひとつです。そう言いたくなる音でした。
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ASW:続いて、脇森先生はいかがでしょう?
脇森:皆さんがおっしゃる通りなんですけど、できるだけ多くの人にこの音を聴いて欲しいという感想を持ちました。そういう音ですよね。これを聴くといろんなことがわかるはずで、人によってというかクルマによって『ここのところの音はこうしなきゃ』というのが良くわかると思うんです。最終的にというか、こういう鳴り方が理想的だなというようなひとつの指標として、ULTRA A-2でドライブした音を聴いて、いい音のカーオーディオを完成させる励みにしてもらいたいという気がしました。
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ASW:なるほど。世の中のスピーカーのほとんどを十全に鳴らしそうですね。それでは石田先生のお話もお願いいたします。
石田:僕の感想としては、音はすごいんですよ。
ASW:はい、評価は高いと……。
石田:ただね、値段が高いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃって思ってしまって。それで、円安は良くないなと思っているんです。
長谷川:確かに、円が強かったら……。
石田:そうなんです。円が強かったら、100万円前後で売れたかもしれない。
鈴木:為替の状況でだいぶ変わりますね。
石田:こればかりは輸入販売元は悪くない。そして音は良い。
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鈴木:ほんとに音が良かった。ちょっとここで付け加えさせてください。今年、色々な製品を聴くなかで、このULTRA A-2はサイバーナビで聴いたんですけれど、その組み合わせで聴くことができてよかった。あのAVナビの性能の高さ、S/Nの良さがあったからこそ、高く評価できたと思います。
長谷川:私も音に関しては文句ないです。だた、もし文句を言うとしたらデザインが……。
一同:(笑)。
長谷川:重いですし、大きいですし。とはいえ、この回路などは拘りのデザインですよね。デュアルモノーラルコンストラクションそのものは特別珍しいわけじゃないですけど、それを1枚基板で作っていたり、電源端子の並びもグラウンドが内側になっていたりしていて、頑固者のエンジニアがいそうだなと思えたりしました。構成するパーツも音質最優先で選別しているようですし。それから、実際に使うのかどうか別ですけど、水冷対応というのもユニークで好きです。
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石田:水冷は必要なさそうですよ。結構鳴らしてもさほど熱くならなかったし。だいたいどういうオプションで用意されるのか、今の所ビジュアルがないですよね。
藤原:パイプをつなぐんでしょう?
石田:それだけじゃなく循環させるポンプとか必要になるわけで、それがどんなものなのか見てみたいです。
長谷川:興味はありますよね。このグラウンドゼロのULTRAにはスピーカーも用意されるようなので、そちらの実力も俄然気になってきています。「ウルトラ」の名前は伊達じゃないと感じました。
鈴木:音も値段もウルトラでしたね。
一同:(笑)。
ASW:できるだけ多くの人に聴いてもらいたいですね。イース・コーポレーションのイベント情報や試聴会情報をチェックしていただくと、ここで皆さんがおっしゃるウルトラの音がどこでいつ聴けるかわかるでしょう。
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