パイオニアから車載機ブランドカロッツェリアのタブレットPCとクレイドルメインユニットが7月に発売される。これまでになかったジャンルの製品で耳馴染みがないが、ストリーミングミュージックが台頭する時代に対するカロッツェリアの挑戦といえそうな製品である。
SDA-700TAB オープン価格(想定市場価格¥32,000前後)
8インチタブレット
FH-7600SC オープン価格(想定市場価格¥32,000前後)
クレイドルメインユニット
2018年に発売したMVH-7500SCは1DINサイズメインユニットにスマートフォン用クレイドルを組み合わせるというユニークなコンセプトの製品で市場における注目を浴びた。CDを中心としたメディア再生装置を脱し、ストリーミングコンテンツの再生に軸足を移した思い切った新製品と話題になったのだ。
その同社が2020年に投入するのがSDA-700TABとFH-7600SCである。SDA-700TABは同社が車載用に新規開発したタブレットPC。Android9.0をOSとし、CPUにARM Quad core Cortex-A7 / 1.8 GHzを搭載している。動作環境を摂氏−10度から60度(保管状態では−30度〜80度)としており、車載に適応した仕様にまとめているという。タッチパネル画面サイズは8インチで、WXGA解像度を持つ。加えて視野角の広いIPSパネルが採用されている。GPSのほか加速度センサーも内蔵。搭載カメラは前面に30万画素、背面に200万画素が組み込まれる。また、microSDカードスロットが1基あるため、各種ファイルの記録や読み出しも可能だ。
FH-7600SCは、SDA-700TABが固定できるクレイドルを備えた2DINサイズのメインユニット。ディスクメディアを再生するためのメカは持っておらず、BluetoothやUSBメモリ、ラジオの再生に特化されている。内蔵パワーアンプは最大出力50W×4または50W×2+70W(いずれも4Ω負荷時)を採用している。13バンドグラフィックイコライザーやタイムアライメント調整機能も装備する。本機は市販タブレットやスマートフォンとの連携使用も可能で、クレイドル部分にはボリュウム調整スイッチが配される。
SDA-700TABとFH-7600SCの組合せでは、FLACファイル(最大96kHz/24bit)に再生対応するほか、フルHD画質の動画再生もこなす。タブレットにプリインストールされているアプリ「Pioneer Smart Sync for Tablet」を使用することで、メインユニットのインターフェイスをタブレット画面に表示、各種メディアの再生操作を可能にする。また、ナビアプリを活用したカーナビゲーションとして機能させることもできる。さらには、バックカメラの映像表示にも対応するため、車両後退時の後方確認の一助にもなるなど、その機能は多彩だ。
ディスプレイオーディオを独自に進化させた「タブレットAVシステム」。ストリーミングの音楽や動画サービスが積極的に楽しめそうだが、オンラインサービス利用時にはテザリングなどでのインターネット接続が必要となる。良くを言えば、同社サイバーナビのように本機がWi-Fiスポット化してくれたらとも思うのだが……。まずは新形態のカーオーディオ提案ということで、発売を待ちたい。
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