画像1: Auto Sound Web Grand Prix 2019:Bronze Award獲得ブラム Signature Maltixスピーカーの魅力を語る

オートサウンドウェブグランプリ2019で、ブロンズアワードを獲得したフランスのブランド「ブラム」の最上級スピーカー、シグネチャーマルチックス。シリーズラインナップのトップユニットで構成した2ウェイスピーカーである。設計製造をすべてフランス国内で行っているモデルだ。ここでは、オートサウンドウェブグランプリの選考メンバーによる座談会をご紹介する。TSM25MG70HR & WS6Multixの音の印象を中心に、その魅力が語られた。[編集部]

画像2: Auto Sound Web Grand Prix 2019:Bronze Award獲得ブラム Signature Maltixスピーカーの魅力を語る

パネラー・オートサウンドウェブグランプリ選考メンバー
[石田功、鈴木裕、藤原陽祐、黛健司、脇森宏、長谷川圭]
(まとめ=ASW編集部/写真=嶋津彰夫)

画像: 受賞製品の魅力を語り合うオートサウンドウェブグランプリ選考メンバー。左から鈴木裕氏、脇森宏氏、長谷川圭氏、石田功氏、藤原陽祐氏、黛健司氏。

受賞製品の魅力を語り合うオートサウンドウェブグランプリ選考メンバー。左から鈴木裕氏、脇森宏氏、長谷川圭氏、石田功氏、藤原陽祐氏、黛健司氏。

画像3: Auto Sound Web Grand Prix 2019:Bronze Award獲得ブラム Signature Maltixスピーカーの魅力を語る

ASW:ブロンズアワードを獲得したブラムのスピーカー、シグネチャーマルチックスのユニットで構成した2ウェイモデルについてお話をうかがいます。

藤原:このスピーカー、振動板が凝ってますよね……。

長谷川:ウーファーのWS6Multixはカーボンコーンで、トゥイーターのTSM25MG70HRはマグネシウムドームですね。先日、イベントに参加されるために来日されていた社長のギー・ボンネビル氏に会う機会がありましたが、マグネシウムのダイアフラムは自信を持っておられるようです。

画像: 藤原陽祐

藤原陽祐

藤原:最近のスピーカーは昔に比べると“お国柄”というのが希薄になる傾向ですけれど、グローバル展開されている製品などだと、生産地も設計者もいろんなところだったりするのでそうなるのも当然かもしれません。2〜30年前のドイツスピーカーなどは「シュッ」という音が耳に付いたりするチューニングが多かったりしましたけれど、今はぜんぜんそんなこともなくなってます。でもそんな中でフランス系のブランド、特にこのブラムは“フランススピーカー”らしい音ですよね。独特の味わいを持っている。ある程度芯を通しながら、とてもしなやかなタッチで、低音の沈み込みとか空間の拡がりを表現する。もう好きな人は離れられないといった雰囲気を持つ音ですね。音量を上げていってもヒステリックにならないし、その独特な世界を壊さない。

 情報量も多くて、これ2ウェイですから、定位なども神経質になりすぎないし、とてもよくできたスピーカーだなという印象を受けました。

画像: 石田功

石田功

石田:実はこのモデル、トゥイーターのフランジの色を見たときに『これはどうかなぁ……』と思ったんですが、音を聴いたとたんブラムのギー・ボンネビル社長の顔が思い浮かんできてついニコニコしてしまいました(笑)。

 ほんとうに、フランスっぽいというか……声がいいですよね、とっても。それに加えてしっかりと出てくる低音もいい。見た瞬間はふざけた奴かと思ったんですけど、意外や真面目な音だったので、つい聴き込んでしまいました。

 これは開発に3年ほどかけたらしいですね。当初の計画より1年くらい遅れてのリリースなんですが、それだけ時間をかけて作っただけのことはあるなと思いました。

長谷川:昨年のシグネチャーシリーズも良かったですけれど、今年のシグネチャーマルチックスもいいですね。

石田:マルチックスが満を持しての登場になったわけです。このウーファーのマルチマグネットを採用しています。これまでマルチマグネットのスピーカーってヘンな癖があったと感じていたのだけれど、このWS6Multixではそれがない。よくここまでのユニットに作り上げましたよね。

画像: 黛健司

黛健司

:今回、パッシブネットワークを使って聴いてみたりもしましたけど、断然マルチアンプドライブで聴く方がいいですね。よりユニットの魅力が引き出せると思う。スカッと抜けのいい音でフレンチサウンドが楽しめますね。

脇森:トゥイーターもウーファーもそれぞれのユニットが魅力的な音を持っているスピーカーです。パッシブネットワークで聴くと、その良さが若干スポイルされる傾向がありました。なので、僕も黛さんと同じくアクティブで本領発揮するモデルだと感じています。

画像: 脇森宏

脇森宏

鈴木:パッシブネットワークが不評のようですけれど、試聴室のバッフルで聴く事を想定していない設計なのでしょうね。試聴時に聴く位置をいろいろと変えてみて、そんな感想を持ちました。

 ウーファーの力としては、オーケストラのグランカッサなどをうまく表現していたので、相当強い磁気回路なのだろうなと思いました。トゥイーターは、スペックを見ると1.18kHzから使えると書かれているので、クロスポイントを下げて使ったときに面白い音にできるんじゃないでしょうか。なので、とても多くの可能性を感じるスピーカーでした。

長谷川:私も皆さんと同じような印象を受けています。好みの話になってしまうかもしれないですけれど、ギー・ボンネビル氏の作るフレンチサウンドというのが、色濃く出ているサウンドなのですけれど、綺麗に伸びる高音とどっしりと腰のすわった低音、密度感のある中音といったバランスが聴いていて楽しい感じがしました。マルチアンプドライブで時間をかけて音を詰めていくと、彩り鮮やかなサウンドが生み出せるでしょうね。

画像: 鈴木裕

鈴木裕

鈴木:そうですね。このフレンチサウンドが聴けることを考えると、23万円という価格は高くないと思います。

■問合せ先:
トライム株式会社
電話番号 092-986-1601

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