パナソニック(Panasonic)は市販カーナビゲーションのストラーダ(strada)2019年モデルを発表した。今回の新製品ではラインナップを一新、最上位機のF1シリーズではフローティングモニターのDYNABIG(ダイナビッグ)スイングディスプレイを従来の9V型から10V型へとサイズアップさせるなど、意欲的なデザイン変更が行われている。
F1シリーズの新ラインナップは以下の通り。
CN-F1X10BD オープン価格(想定市場価格19万円前後)<11月中旬発売予定>
CN-F1X10D オープン価格(想定市場価格17万円前後)<11月中旬発売予定>
CN-F1D9D オープン価格(想定市場価格11万円前後)<11月上旬発売予定>
10V型画面モデルはモデルナンバーがF1X10となり、BDがブルーレイモデル、DがDVDモデルとなる。このF1Xには「F1X PREMIUM10(エフワンエックス・プレミアムテン)」の愛称が与えられる。F1D9Dは、従来の9V型画面のDVDモデルF1XDを継承する機種だが、左右に首振りができる機構が加えられている。
F1X PREMIUM10の特長は、大画面だけではない。従来WVGAであった液晶パネルをHDへとアップグレード、より高精細とするほか、アンチグレイ性能も高めて直射日光が当たる状態でも画像が白っぽく見えにくく処理されている。HD液晶と知ることで、BDやデジタルテレビ放送がHDクォリティそのままに表示できるようになった。また、表示画面サイズは拡大されているものの、フローティングディスプレイの外形寸法は9V型と同じとしている。これは狭額縁設計とすることで実現したもので、液晶、バックライト、マグネシウム製ケースなどを個別に開発し完成させたという。ちなみに9V型モデルのCN-F1D9DはWVGA液晶が採用されている。
音質面では、新たに開発された内蔵パワーアンプ搭載し、これまでも好評だったストラーダならではの音質パーツによる高音質を一層高めているという。もちろん「音の匠」機能も装備、新アンプによってさらなる効果アップが期待できるとのこと。ハイレゾ音源への対応はこれまで通り、PCM192kHz/24bitのネイティブ再生(BD、SDメモリー、USBメモリー)を可能にしている。
本日、都内で開催されたプレス向け新製品発表会の会場には、F1X PREMIUM10を搭載した車両も用意され、実車に装着した様子を確認することができた。ここで感じたのは9V型のDYNABIGディスプレイと同じ外形サイズで10V型としたことの凄さだ。画面を大きくするために、単純にガワを大きくすれば済みそうなものだが、そこを素材や構造を詰めて開発することで同寸法としている。これは多くの車種に搭載するために非常に重要なアプローチ。2DIN規格の装着スペースがあれば、基本、搭載可能なのだが、車種によってはエアコンのルーバーや、クルマの装備を操作するスイッチを隠してしまう可能性もある。そのためガワの肥大化は、搭載可能車種数の減少となるが、F1X PREMIUM10は載せられるクルマの数を伸ばしながら、画面の大型化と高画質化をやってのけたのだ。
新型ストラーダの発売に合わせて、機能連携する専用ドライブレコーダー2機種も発表された。前後2カメラ本体分離タイプのCA-DR03TD(オープン価格/想定市場価格4万円前後)と1カメラ1体型のCA-DR03D(オープン価格/想定市場価格2万5千円前後)がそれである。走行中にカメラ映像をナビ画面で確認することができる。その際、地図と2画面表示にしたり、カメラ映像をフル画面で表示が可能だ。
カメラ性能としては、2カメラのCR-DR03TDが前後カメラ同時録画をするほか、シフトをリバースレンジにすると、自動的に後方カメラ映像を画面表示する。両機共通でカメラレンズにF値1.2を採用、最低被写体照度がわずか0.1ルクスという暗さでも撮影を可能とした。従来通りHDR対応のため、黒つぶれや白飛びせず明瞭な撮影が可能だという。
事故時の録画はもちろん、走行中常時録画や駐車録画モードも備える。くわえて、バックアップ電源を搭載し、録画したファイルの破損を防げるよう考慮しているとのこと。さらに全国のLED信号機の点滅周期に対応するべく、フレームレートは28fpsに設定した。
専用品ならではの特長としては、シールディング加工によるドラレコからのノイズ輻射を抑制、地デジやラジオ、ブルートゥースオーディオといった機器で電波干渉を受けずに楽しむことを可能にしている。
本機には、ドライブレコーダー搭載車であることを周囲の車両に認知させるオリジナルステッカーを同梱。あおり運転の抑制を促す工夫も考慮されている。ドラレコ必須時代ともいえる現代、ストラーダオーナーとなったら、本機専用ドラレコも同時に愛車に装備したいところだろう。