画像: Auto Sound Web Grand Prix 2018:選考について&考察

選考メンバーが協議し各賞を選定

 オートサウンドウェブグランプリ2018は、2017年12月(発表および発売時期の都合で前年選考対象から外れた製品)から2018年12月に発売されるカーオーディオ製品を対象に、音質面で高く評価されるものを選出するものである。選考は石田功、鈴木裕、藤原陽祐、黛健司、脇森宏、長谷川圭(オートサウンドウェブ)の6名。

 選考手順は、選考メンバー各氏が推薦する製品をノミネート製品とし、対象製品に対する評価を各メンバーが表明し、グランプリに相応しい製品を選出している。2018年はAVナビゲーション3モデル、スピーカー4モデル、パワーアンプ6モデル、DSP2モデル、ケーブル1モデル、バッテリー1モデルである。このうちスピーカーとパワーアンプの組合せ1つをグランプリ入賞とし、受賞は全16賞とした。

 選考手順としては、ノミネート製品に各選考メンバーが採点をおこない、その得点数をもとにグランプリ製品を協議し決定。この際、獲得点数を参考にするものの、何点以上がグランプリ入賞かは決められておらず、各製品の評価について話し合ったうえで受賞製品の選定をしている。

 16製品をグランプリ賞としたうえで、特に評価したい対象について検討し、ゴールド、シルバー、ブロンズの3賞を決定。またオーディオコンポーネントと同列の評価が難しい製品ながら、著しい高音質が認められるもの、今回の場合はオーディオケーブルとバッテリーについては、スペシャルアワードとして評価した。

試聴取材を経て全製品を評価

 製品の評価については、基本的にオートサウンドウェブの試聴取材環境で実際に音を聴いておこなっている。ステレオサウンド社の試聴室における試聴条件は以下の通り。

〇スピーカーは、独自のプレーンバッフルにマウントして鳴らしている。
〇電源は車載用バッテリーに定電圧電源を接続し、つねにチャージしながら各コンポーネントを駆動。
〇接続ケーブルは、電源、ライン、スピーカーとも車載用製品を使用。

 いずれの条件も、車載用という製品仕様ではあるものの、オーディオ機器として理想的な再生条件で評価しようというものだ。当サイトの前身でもある雑誌Auto Soundで確立させた試聴スタイルを踏襲した形でもある。

2018年の動向

 本年のグランプリ受賞製品の特長を考察すると、オーディオ性能をより向上させたAVナビは正常進化といえるだろう。なかでもカロッツェリアがリリースしたサイバーナビχシリーズは徹底した高音質デザインによって、圧倒的ともいえる再生音を披露した。

画像1: 2018年の動向

 いっぽうでDSPはこれまで4ウェイシステムをコントロールすることを目的とした多チャンネル機が主流だったが、システム規模に合わせたサイズを登場させたり、パワーアンプに内蔵させたりとバリエーションが広がってきている。DSPの多様化は、従来のカーオーディオスタイルと、車両純正オーディオへのアドオンというスタイルを実現させる架け橋として市場ニーズに応えたものといえ、性能も品質も向上が認められる。

画像2: 2018年の動向

 DSPはおろかフィルターなどの機能を排除したストレートアンプが複数受賞している点も見逃せない。信号増幅機能のみに特化した製品は純粋にオーディオ技術を極め、いい音を目指そうというメーカーの意気込みが形になったのではないだろうか。機能をシンプル化して高品質化されたモデルは、市場で長く流通される可能性もあるため、“いつかは単体パワーアンプを”と目論む方は記憶にとどめていただきたい。

画像3: 2018年の動向

 オーディオシステムの性格を決める一番の要素であるスピーカーは4モデルが受賞。その評価は選考メンバーの中でもわかれるところだが、受賞した4モデルはいずれも、ブランドを代表するモデルとして充分な実力を兼ね備えたものといえる。

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 スペシャルアワードのオーディオテクニカRexatラインケーブル、パナソニックcaosバッテリーは、他の受賞製品のようなオーディオコンポーネントではないものの、カーオーディオシステムのサウンドパフォーマンスに影響をあたえる重要な要素であり、実際にこれらを導入した際のサウンドは大いに評価できるという意見の一致をみた。これにより、スペシャルアワードとして選ばれた。

画像5: 2018年の動向

 各製品の詳細な評価については、それぞれ別記事としてご紹介する。ぜひ参考にしていただきたい。

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