マランツから、“サイズを超える、妥協なきHiFiサウンド” を目指したオールインワンモデル「MCR 60n」(¥176,000、税込)が発表された。本体カラーはシャンパンゴールドとブラックで、発売は10月2日を予定している。

「MCR 60n」のブラック仕上げ
2019年に発売された「M-CR612」は、オールインワンモデルの定番として店頭でも人気を集めている。今回のMCR 60nは、本物のHiFiサウンド・先進の機能性・コンパクトデザインを持つオールインワンのプレミアムモデルとしてアップグレードを果たした。なおM-CR612は併売となる。
MCR 60nでは、本物のHiFiサウンドをこのサイズで実現するためには従来のアナログアンプの延長線上では難しいという判断から、Class-D デジタルアンプを採用している。マランツでは2015年のHD-AMP1からClass-Dアンプ開発に取り組んでおり、その成果はPM-10やMODEL 30、MODELM1に盛り込まれている。
MCR 60nでも最新のデジタルソリューションと、強化した電源部の組み合わせにより大電流負荷でも安定した駆動を実現している。力強さとゆとりを備えた、豊かなハイファイサウンドを達成したとのことだ。

A/B 2系統のスピーカー端子も備えたリアパネル
機能面では、QobuzやSpotify、Amaozn Musicなどのストリーミングサービス再生に加え、eARC対応HDMI端子も備えたことで、薄型テレビなどとつないで放送や動画配信の再生も可能だ。Bluetooth送信機能(SBC、AAC)も搭載済み。
もうひとつ、MMフォノイコライザーも搭載している。微小な信号を扱うフォノイコライザーをコンパクトな筐体に収めるために、電源部やネットワーク回路(HEOS)からのノイズ対策を徹底、回路を筐体内でもっとも離れた場所に配置し、さらに専用シールドケースに収めている。なおMCR 60nはデジタルアンプなので、レコードの信号はフォノイコを経由した後、A/D変換して内部処理している。
筐体構造はMODEL M1を継承し、天板はウェーブトップメッシュとなっている。底面にも空気孔を備えて、空気の流れをよくすることで効率よく放熱を行っているそうだ。

アンプモードの切替えはリモコンからも操作可能
MCR 60nは4ch(L/R用で合計8)ぶんのアンプを内蔵し、スピーカー端子もA/Bの2系統を装備している。ノーマル時は4chのパワーアンプをBTL駆動しているが、2組のスピーカーを使いたい場合はA+Bとして、それぞれのボリュウムを別々に調整できる。
他にもバイアンプ駆動も可能なので、対応スピーカーと組み合わせる場合にはこのモードを選ぶといいだろう。パラレルBTLは4chぶんすべてを2ch用に使うもので、シングルワイアリングスピーカーを力強く無らしたい場合などには有用だ。
発表会で、MCR 60nの音を確認させてもらった。B&Wのブックシェルフスピーカー「805 D4」との組み合わせで、色々な接続での音を聴かせてもらう。

L/R 4chぶんの出力素子を搭載し、4種類の駆動方式に対応する
まず「CD6007」+「PM6007」の定番システムとMCR 60nで、CD再生時の違いを聴く。6007のペアでは全体に優しい傾向で、ヴォーカルも柔らかい表現と感じる。
MCR 60n(接続はA+Bモード)につなぎかえると、現代的なサウンドに変化する。音が鮮烈になって、音場のヌケ、透明感などが向上している。パラレルBTLモードではベースの実体感が出てきて、低域の安定感が向上したようだ。腰が座って、高域も伸びてきた。
さらにバイアンプモードに切り替えると、音場の展開が豊かになり、奥行きも出てくる。トランペットも伸びやかで、MCR 60nの実力を引き出すためにも、このモードを常用したいと思った。

ブックシェルフスピーカーやフロアー型との組み合わせで音を体験した
続いてスピーカーを大型モデルの「801 D4」に交換し、バイアンプモードで駆動する。サブモーションオーケストラの楽曲では、若干低域がゆるめな感じはあるが、量感は充分に出ている。女性の声もクリアーに再現できている。
BDプレーヤーとHDMIケーブル(eARC)でつないで、ジョン・ウィリアムズの「帝国のマーチ」をチェック。100インチほどのスクリーンに投写した映像とのバランスもよく、オーケストラらしい広がり感も充分楽しめる。映像作品にも没入させてくれるサウンドが楽しめることも確認できた。


