VAIOから、PCの新たな可能性を提案するアプリケーション「VAIOウェルネスケア」が発表された。毎日使うPCで非接触AIセンシングを実施、生活アクティビティの変化に気づかせてくれるツールという。

 今回の新提案について、VAIO株式会社 開発本部 プロダクトセンター センター長 黒崎大輔氏がその狙いを解説してくれた。VAIO株式会社は今年で設立12年を迎える。この間、法人向け事業の充実を進め、品質や信頼性、使い勝手の良さに注力したことでB to Bでも高い評価を集めてきたという。

 一方で、もともとVAIOに期待されていた驚きの増す体験や大胆な挑戦という側面が少なくなってきた。信頼はされているが、わくわくがないブランドという捉え方をされていると感じているそうで、ユーザーの期待との乖離を覚えることもあるそうだ。

 そこで2025年に、スピード、ユニーク、クォリティを掲げるノジマグループとなったことを踏まえ、信頼性を維持しながら、再び驚きのある体験の創出に挑んでいくことになったそうだ。その第一歩がVAIOウェルネスケアということだ。

画像: 開発本部 プロダクトセンター 担当部長 鈴木一也氏による測定デモ

開発本部 プロダクトセンター 担当部長 鈴木一也氏による測定デモ

 その新提案について、開発本部 プロダクトセンター 担当部長 鈴木一也氏が説明してくれた。VAIOウェルネスケアは、PC内蔵のウェブカメラを使って非接触AIセンシングを実施、血管情報(いわゆる血圧)、心拍情報(いわゆる脈拍)を把握できる、世界初のアプリという。近年の個人の健康意識の高まりに対応し、さらに法人用としても従業員の健康経営、コンディション把握を目指した。

 もちろんウェアラブル端末でも同様のことは可能だが、それらのデバイスは充電が必要で、常時装着しておく必要があるなど、様々なハードルもある。これに対し、仕事やプライベートでも毎日接するPCに測定機能を盛り込むことで、ユーザーに手間を掛けることなく、気づきの機会を提供しようという狙いということだ。

 さらに測定データが画面に表示され、結果はPCに内に保存されるので、毎日の変化も手軽に確認可能。小さな変化を振り返ることで健康管理を行う、生活支援ツールとしてPCを活用できるわけだ。

 本日からVAIO「SX14-R」で使える先行プレビュー版のダウンロードがスタート(体験版で、後日機能の追加や改善も予定)。今秋以降には、業務モデルを含めたVAIO全体に展開していく予定という。最終的にはクラウド管理(有償を予定)も含めた構想もあるとかで、最高の生産性、創造性を発揮する未来を目指している。

画像: 測定結果もすぐに確認可能

測定結果もすぐに確認可能

 アプリの使い方も簡単で、PCを立ち上げてメニューに従うだけ。測定時間も3秒〜15秒ほどで、PCを起動した際に毎日測定できるといった配慮も行われている。そのために
NPU(Neural Processing Unit)による顔認識処理とCPUによるカメラ処理・データ処理を並列に行うといった工夫も盛り込まれている。

 なおVAIOウェルネスケアでは内蔵ウェブカメラの画像を使って顔認識や特長の把握、変化の測定を行っているが、そこではカメラの画質改善機能は正確な情報を捉えるためには邪魔になってしまう。そこで自動切り替え機能を盛り込んで、測定時には画質補正機能を無効化しているそうだ。

 VAIOウェルネスケアで測定するのは、上記の通り血管情報と心拍情報で、これは主に人物の目の下の部分を解析することで得られるそうだ。撮影画像から緑成分を取り出し、その動きなどからAIが推測している。なおこれはあくまで統計学的処理により構築したモデルから推定した結果で、医学的に確立されたものではないという。

 発表会で、実際にVAIOウェルネスケアを体験してみた。アプリを立ち上げて、枠内に顔が収まるようにカメラ位置を調整すると、測定がスタートする。ここから数秒で測定は終了したので、これなら毎日PCの立ち上げ時に使ってもいいだろう。

 測定結果の血管情報は健康診断での結果に比較的近いもので、けっこう正確な印象。一方の心拍情報はやや多めの数値だったが、これはちょっと緊張(?)していたためかもしれない。ソニーでは、「本アプリケーションは生活環境改善(業務環境改善)を目的としたものであり、医療目的(疾病の診断・治療・予防等)の使用はできません」と説明している。

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