伝説のカルト番組であり、数多あるフェイクドキュメンタリー映像の原点である『放送禁止』が劇場版として完全新作で復活する。2003年4月からフジテレビの深夜に放送されている『放送禁止』シリーズは、大家族、ストーカー、隣人トラブルなどをテーマに、「ある事情で放送が中止となったVTRを再編集し放送する」という設定の人気番組。その衝撃的な内容や仕掛けが話題となり、番組に対する問合せが殺到。インターネットや口コミで広がり、カルト的人気を呼び、テレビ版7本、劇場版3本が制作された。

 最新作のテーマは、一夫多妻制。WEBデザイナーの萩原紘二と、4人の生活を金銭的に支えている会社経営者・中瀬由子、元モデルの乾麻莉奈、看護師の内野楓の4人を追ったVTRから、夫が誰に殺されたのかが明かされる。

 ファンを公言していて、1作につき50回ずつ位観ているという有田哲平(くりぃむしちゅー)が、この度本作のアンバサダーに就任。本舞台挨拶の直前に新作を初めて鑑賞し、興奮冷めやらぬ中、日本のホラーミステリーの第一人者である長江俊和監督と、本作および本シリーズの魅力について語った。
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 有田は、舞台挨拶直前に初めて本作を鑑賞。『放送禁止』ファンが集まった会場に向けて有田は、「観終わった後の1日2日、どんな気持ちかわかりますよね? あの残尿感というか、今その状況です」と挨拶すると、会場からは共感の笑いが。「もう一度映像を観て、巻き戻したい。モヤモヤモヤモヤがチリチリしている」と、『放送禁止』ファンならわかる表現で本作を絶賛。「何も答えを知らないけれど、(端で観ていた)メイクさんに俺なりの考察を言ったら、『!! 全身が鳥肌立ちました!』となって、今回もめちゃくちゃ楽しい作品!」と太鼓判を押した。「監督に聞くのは簡単だけれど、それじゃ面白くないので、わざと距離を置いている状況。一人で考察したい」と現状を説明した。

 改めて監督が本シリーズについて、「2003年にフジテレビの深夜で初めてやらせていただきまして、テレビシリーズを計7本、劇場版を3本撮ったので、今回が11本目になります。『放送局に放送禁止になったテープがあるから紐解いてみてみよう』というテイのドラマです。ドキュメンタリーのふりをしたドラマで、考察要素がありまして、ミステリーの形をとった変わったシリーズです」と説明。

 有田は、本シリーズの魅力を聞かれ、「ミステリー・サスペンス映画には3パターンがある。一つは殺人事件が起こり、『犯人は一体誰だ』、『犯人はお前だ』という謎解きスタイル。もう一つは最初に犯行を見せて、犯人を追い詰めていく、『古畑任三郎』『刑事コロンボ』のスタイル。でもこのシリーズはまったく新しい第3のジャンルを見せられた気分なんです。いったん何気ないフジテレビの『ザ・ノンフィクション』のようなドキュメンタリーを見せます。でもある時『あなたには真実が見えましたか』と出て、答えを教えてくれない。見方がわかった時に、第三のミステリー・サスペンスの見方で、ゾクゾクして」と興奮気味に語った。

 有田は今まで布教活動をしてきたそうで、「今だからアンバサダーに上り詰めましたけど、誰からも頼まれず、人にDVDを貸してあげたり、チケットを送ったり、数百人に口コミでどんどん広げていきました」と、アンバサダーの名にふさわしい活動を告白。具体的には、「DVDを持ってカラオケボックスに行って、『隅から隅まで見ろ』と言って、終わった後に『どういうことだと思う?』と一人ずつ聞いて、最後に答え合わせをする会をやった」と鑑賞会も開催したそう。MCのコトブキも、「ご自宅でも鑑賞会をやっていましたよね? 僕も行かせていただきましたけど、30代40代の男だらけでみんなでああだこうだと怖がるということがありました」と証言した。有田は、「フジテレビのお偉いさんを捕まえて、『この人をほっといちゃだめだ。撮らせなきゃ! 新作を待ってんだから!』とケツを叩いたんです」と2017年1月2日に放送された、7本目の「放送禁止 ワケあり人情食堂」の制作に一役買ったエピソードも披露した。

 監督は、「作者の口から語るのは野暮かなと。自分の中で真実が結びついた瞬間が快感だと思うので、そこを楽しんでいただけたらいいのでは」と提案。有田は、「冒頭に『事実を積み重ねることが 真実に結びつくとは限らない 画面の隅々まで注意してご覧頂きたい あなたには真実が見えるだろうか』と出ますが、最終的に『こうでした』っていうことは何も教えてくれないので、自分たちで見つけなくてはいけない。材料は至る所にあるんです。誰かのワンショットの顔ではないところも見てくださいね!」と、初心者にもアドバイスを送った。

 有田は、「薄っぺらい作品じゃないじゃない。重くて難解なこの作品の楽しみ方をアナウンスしたいんだけれど、しすぎるとファンが怒る」と葛藤も吐露し、コトブキも、「時代はわかりやすくなっていますから、時代に逆行している部分もありますよ。でも『放送禁止』シリーズがわかりやすすぎてどうするんだ、と。各々が各々の答えを導いてほしい」と想いを語った。

 有田は、まだ『放送禁止』を観たことがない人には、「『放送禁止』というタイトルが、ちょっとキャッチーすぎる。最初にDVD3本セットを買った時は、下ネタかと思って、放送禁止用語を取り扱う作品かと思ったけれど、“ある事情でお蔵入りになった”という意味の放送禁止なので、タブーに挑戦しているわけではない。タイトルだけ聞いて、『そういうのは興味がない』と言う人もいるかと思うんですが、極上のエンターテイメントなので、一度観て、もやもやとする快感を味わって、もう一回観て、みんなで語り合ったりSNSを探したりしながら、頭の中のモヤモヤを少しずつ埋めていく快感を味わっていただければと思います」と助言した。

 最後に監督は、「今回、『放送禁止』は前回から9年ぶりになります。9年間、『放送禁止、いつやるんですか』と結構言われていて、特に有田さんも会うたびに、『いつやるんですか』とプレッシャーをいただき、こんなに期待されているのは嬉しいなというのもありました。昔となるべく変えないようにしようと、『放送禁止』を最初に作っていた頃の気持ちで撮影に臨んだ、『放送禁止』らしい作品になったと思うので、楽しんでいただけたらと思います」とメッセージを送った。

映画『放送禁止 ぼくの3人の妻』

3月13日(金)?池袋シネマ・ロサ ほかにて全国順次公開

【あらすじ】
『某テレビ局で放送されるドキュメンタリー番組として制作された映像。
放送日は決まり、撮影も終わっていたが、ある事情により、放送されることはなかった』

あるドキュメンタリー映像──
薄暗い場所。
揺れる蝋燭の炎。
祝詞を高らかに読み上げる霊媒師。
祈祷を受ける3人の女性。
彼女らは、1人の夫を共有する一夫多妻制の家で暮らす妻たちだった。

トランス状態に陥っていた女性たちが言う。
「私は夫を殺しました」
「私は夫を愛していた。だから殺したの」
「夫が憎かった。だから殺しました」
3人の妻のなかで、誰が彼女たちの夫を殺したというのか。
その答えは、放送禁止となった1年前のドキュメンタリー映像に隠されていた。

製作:長江俊和 小林良二 渋谷謙太郎 佐久間大介
企画:長江俊和 角井英之 春名剛生
プロデューサー:小林良二 嘉元規人 杉﨑朋子
ナレーター:鈴木ゆうこ
撮影:関村良 技術助手:杉原裕一 本田寛弥 美術:西沢和幸 制作担当上林千秋 露木彩乃 演出助手:日向亜紗樹 米田雅 辻本貴宏 音響効果・MA:阿部祥高 CG:伊東崇典 制作プロダクション:NEBULA 配給:渋谷プロダクション 製作:「放送禁止 ぼくの3人の妻」製作委員会(NEBULA、渋谷プロダクション、フジテレビジョン、イースト)
監督・脚本:長江俊和
配給・宣伝:渋谷プロダクション
2025/日本語/ステレオ/ビスタ/98min
(C)「放送禁止 ぼくの3人の妻」製作委員会

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