塚本晋也監督による、ミニシアターの魅力を伝える動画「街の小さな映画館」企画の第28回として、新潟・市民映画館 シネ・ウインドの動画が公開された。
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youtu.be「街の小さな映画館」は、2015年の『野火』初公開時に全国劇場行脚を行い、個性あふれるミニシアターの魅力に触れた塚本監督が、お世話になっている映画館を1館ずつ訪れ、ミニシアターの魅力を伝える動画を撮影する企画だ。コロナ禍をきっかけに「未曾有の事態の中格闘していらっしゃるミニシアター」に「エールを送らせていただきたい」との思いから始まった。劇場とのアポ取りから撮影・編集・YouTubeへのアップまで塚本監督自身が単独で行い、ロゴとイラストも描きおろしている。
シネ・ウインドは1985年に開館した市民出資、市民運営による映画館。新潟市内の名画座が閉館した際に映画評論家の故・荻昌弘氏の「新潟市民の損失は、はかり知れない」という言葉に奮起した現代表の齋藤正行氏の呼びかけでつくられた。『野火』初公開時の塚本監督全国行脚では記念すべき最初の訪問劇場となった。
公開された動画では、壁一面にぎっしりと並んだ2万冊を越える映画関連書籍・パンフレット、ピアノのあるシアター、35mm映写機のある映写室などを辿る。インタビューでは代表の齋藤正行氏と支配人の井上経久氏が、市民による地域に根差した映画館への思い、現在まとめている「新潟県映画史」書籍について、新潟と新潟に暮らす人たちに届けたい映画館としての役目などを語る。
【塚本監督から新潟・市民映画館 シネ・ウインドへのコメント】
坂口安吾の名前がことあるごとに飛び出す強い個性の代表。バックパッカーの旅から戻り、シネ・ウインドに錨を下ろした支配人。お二人のお話からも、自由の空気が流れる。
映写機の部品を彷彿とさせる外観から、ロビーを占める本棚。隅々まで細やかな配慮が行き届いていた劇場です。
「街の小さな映画館」第28回 新潟・市民映画館 シネ・ウインド
●住所:新潟県新潟市中央区八千代2-1-1 万代シテイ第2駐車場ビル1F Tel:025-243-5530
●座席数:64席