コルグは、「東京・春・音楽祭2015」で世界初のDSDライブ・ストリーミング配信実証実験に成功して以来、10年にわたってインターネット配信技術の高音質化や臨場感の向上に取り組んできた。
2020年9月にはインターネット動画配信システム「Live Extreme」を発表、「オーディオ・ファースト思想」や、ロスレス/ハイレゾ・オーディオに対応した高い品質が好評を博し、これまでに200公演以上のコンサートやイベントの配信に採用されてきたそうだ。
そんなLive Extremeは、AURO-3DやMPEG-H 3D Audioなどの立体音響のライブ配信にも対応していたが、ドルビーアトモスについては疑似ライブ配信(収録済みコンテンツのライブ配信)とオンデマンド配信のみの対応に留まっていた。だが今回、2025年4月にリリース予定の「Live Extreme Encoder v1.16」で、ドルビーアトモスのライブ配信機能を搭載することを発表した。
ドルビーアトモスは、近年多くの音楽配信や動画配信サービスでも採用されており、ユーザー側での再生環境の対応も進んでいる。Live Extremeがドルビーアトモスのライブ配信に対応することで、高音質配信や立体音響の更なる普及が期待できるだろう。

そして今回の「東京・春・音楽祭2025」では、オープニング公演の「ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽」について、通常配信に加えてLive Extremeを使った初のドルビーアトモスライブ配信を実施する。その詳細は以下の通り。
「ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽」
●配信時間:3月14日19:00開演(10分前より配信開始)※見逃し配信なし
●出演:ヴァイオリン:アレクサンダー・イヴィッチ、チェロ:オラフ・マニンガー、ピアノ:オハッド・ベン=アリ
●曲目:ベートーヴェン:「仕立て屋カカドゥ」の主題による変奏曲とロンド op.121a、スメタナ:ピアノ三重奏曲 ト短調 op.15、シューマン:ピアノ三重奏曲 第3番 ト短調op.110
●配信フォーマット:映像=4K(H.265 Main Profile)、音声=ドルビーアトモス(5.1.4)
●配信チケット:¥1,500(税込)