海外盤発売情報
米国盤『アンドロメダ...』 2025年5月13日リリース

THE ANDROMEDA STRAIN - 4K UHD BLU-RAY with DOLBY VISION
4K DIGITAL RESTORATION

アロー・ビデオら届いた4K UHD BLU-RAY『アンドロメダ...』(1971)リリース・アナウンス。35mmオリジナルカメラネガからの2019年4KデジタルレストアDSM(デジタルソースマスター)採用/2024年HDRグレード。HDRはHDR10とドルビービジョンHDRをサポート。すべての素材はNBCユニバーサルから提供され、米LAバーバンクのEフィルムが35mmオリジナルカメラネガを4Kスキャニング。4Kレストアは英ロンドンのR3ストア・スタジオが担当。2024年に行われたHDRグレーディングは、スウェーデン・ストックホルムのデジタルビジョンによるもの。サウンドは2019年、米ハリウッドのデラックス・オーディオ・サービスによって光学ネガからリマスターされている。

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この恐怖と衝撃に満ちた記録は、決して極秘にすべきではない ー
地球の上空を周回する人工衛星が墜落、それが正体不明の恐るべき微生物に汚染されていたらどうなるか。原作はその恐怖を描いたマイケル・クライトンのベストセラーSF小説『アンドロメダ病原体』(クライトンがペンネームではなく本名で出版した最初の小説)。1969年に出版されるやいなやSF界で注目の的となり、ニューヨークタイムズのベストセラーリストに名を連ねた。さらに映画プロジェクトも始動、権利取得に25万ドルを惜しみなく支払ったユニバーサルは、名高い巨匠ロバート・ワイズの興味を引くことにも成功した。製作・監督のワイズは『ウエスト・サイド物語』『サウンド・オブ・ミュージック』でお馴染みだが、ドラマが紋切り型の展開に陥らないように、また同時に真実味を失わないように、可能な限り小説に基づきながら並外れた映画的センスで演出している。脚本は『私は死にたくない』『たたり』でワイズと組んだネルソン・ギディング。ニューメキシコ州にある小さな村に、地球を周回していた人工衛星が落下した。米軍基地の兵士たちが衛星の回収を試みるが、現地では全住民が怪死を遂げており、到着した兵士も急死する。すぐさま諸分野の科学者たちが招集され、問題の衛星を回収し、さらに発見された生存者の老人と赤ん坊をネバダ州の極秘地下施設 (コード名ワイルドファイア))に収容して調査を始める・・・。公開当時はどこか絵空事のような設定として捉える向きも多かったが、新型コロナウィルス感染症の恐怖を体験した後では、本作で描かれる未知の病原体の恐怖が真に迫って来るはずだ。

撮影は『キングコング(1976)』『白いドレスの女』のリチャード・H・クライン。パナビジョン・アナモフィック撮影。本作はスプリット・ジオプター・ショットが多用された映画としても知られている(後述)。視覚効果を手掛けたのは、製作当時28歳だったダグラス・トランブル(『2001年宇宙の旅』の次作)と、ドキュメンタリー・カメラマン出身のエンジニア、ジェームズ・ショート(『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』)。ここで彼らはアンドロメダ生命体の電子顕微鏡写真などののショットを制作している。

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画像2: THE ANDROMEDA STRAIN - 4K UHD BLU-RAY with DOLBY VISION 4K DIGITAL RESTORATION

音楽は『夜の大捜査線/霧のストレンジャー』『センチネル』のギル・メレ。硬質な映像空間のムードを崩すことない、効果音を拡張したかのような電子音楽に徹しており、実験的なスコアという意味でも聴き応えがある。美術家、ジャズ・ミュージシャンの顔も持つメレは、映画やテレビ番組の作曲家として最初に電子楽器を用いたひとりである(自身で組み立てた電子楽器も含まれる)。電子楽器を単体で用いることもあれば、オーケストラの中で弦楽器や管楽器、打楽器群のうちのいずれかの楽器と組み合わせて用いることもあった。『アンドロメダ...』の前年に音楽を担当したロッド・サーリングのテレビシリーズ『四次元への招待』は、連続テレビドラマの劇伴に電子楽器のみのアンサンブルを用いた最初の作品である。

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映画の撮影史上で重要なテクニックがディープフォーカス(aka.パンフォーカス)である。ディープフォーカスとはカメラの視野全体(近景から遠景まで)に焦点を合わせる手法であり、焦点距離の短いレンズ(広角レンズ)の使用、絞り値(F値)を大きくするなどの方法で深い被写界深度を実現することができる。ジョン・フォードやオーソン・ウェルズといった名匠の映画は、卓越したディープフォーカスの醍醐味を味わえる教本的作品が多い。1970 年代になると、ブライアン・デ・パルマやスティーヴン・スピルバーグといった映像作家たちが、スプリット・フォーカス・ジオプターを頻繁に使用し、光学的装置によるディープフォーカス効果を実現している。スプリット・フォーカス・ジオプターは被写界深度が浅いアナモフィック・フォーマットに非常に役立ち、現在でも採用する映像作家は多い。スプリット・フォーカス・ジオプターはカメラレンズの前面に装着する半凸レンズで、カメラレンズの2分の1(または一部)だけをカバーして、カメラレンズの焦点を2分割することができる。ジオプターで近距離(手前)の被写体に合わせ、カメラレンズで遠距離(奧)の被写体に焦点を合わせることで、画像に追加の焦点面を導入することが可能となり、全画面のフォーカス化を実現するのである。従来のディープフォーカスとの違いは、前景から背景まで連続した被写界深度がないこと。加えてカメラレンズの半分しかカバーしないため、ふたつの画像間の境界ラインは焦点が合っておらず、シームレスな画像にならない(境界がボケる)のが特徴だ。

画像1: THE ANDROMEDA STRAIN - 71 Split Diopter Shots vimeo.com

THE ANDROMEDA STRAIN - 71 Split Diopter Shots

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ディープフォーカスの機能性と同時に芸術性を高く評価されたことで知られるのが『市民ケーン』だが、ロバート・ワイズはチーフ編集者として携わっており、ディープフォーカスの効果を学び取っている。『スター・トレック』など自作での採用にも積極的で、本作では206に及ぶスプリット・ジオプター・ショットを撮影、長編映画史上もっとも多く撮影された映画とされている。ワイズと撮影監督クラインは、地下施設の単色(純白、オレンジ、グレー)の壁を利用して、焦点面を分ける(ボケた)境界線を背景と巧みにブレンドすることに成功している。このように研究室の臨床的な環境を舞台にしながらも、スプリット・フォーカス・ジオプターによって物語の重要な被写体が的確に分割視野視度焦点化されたことにより、ドラマ性や緊迫感が強調され、より高められたのである。また、長編映画初となる3つの焦点ゾーンを構成するダブル スプリット・ジオプター・ショットも作成しており、非常に印象的なビジュアルとなっているので注目されたい。

Reversible sleeve featuring original and newly commissioned artwork

SPECIAL FEATURES

  • PREVIOUSLY RESTORED IN 4K, BY ARROW FILMS FROM THE ORIGINAL 35MM NEGATIVE
  • NEW HDR PRESENTATION OF THE FILM(DOLBY VISION / HDR10 COMPATIBLE)
  • Original lossless mono audio
  • Optional English subtitles for the deaf and hard of hearing
  • Audio commentary by critic Bryan Reesman
  • A New Strain of Science Fiction, an appreciation by critic Kim Newman
  • The Andromeda Strain: Making the Film, an archive featurette from 2001 directed by Laurent Bouzereau and featuring interviews with director Robert Wise and screenwriter Nelson Gidding
  • A Portrait of Michael Crichton, an archival featurette from 2001 directed by Laurent Bouzereau and featuring an interview with author Michael Crichton
  • Cinescript Gallery, highlights from the annotated and illustrated shooting script by Nelson Gidding
  • Theatrical trailer, TV spots and radio spots
  • Image gallery
  • Illustrated collector's booklet featuring writing by Peter Tonguette and select archive material
  • Reversible sleeve featuring original and newly commissioned artwork by Corey Brickley
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FILM & DISC SPECS

タイトルアンドロメダ...
1971
監督ロバート・ワイズ
製作ロバート・ワイズ
脚本ネルソン・ギディング
撮影リチャード・H・クライン
音楽ギル・メレ
出演アーサー・ヒル デヴィッド・ウェイン ジェームズ・オルソン ケイト・リード ポーラ・ケリー ジョージ・ミッチェル ラモン・ビエリ リチャード・オブライエン エリック・クリスマス ピーター・ホッブス ケン・スウォフォード フランシス・リード リチャード・ブル カーミット・マードック
TitleTHE ANDROMEDA STRAIN
ReleasedMay 13, 2025 (from Arrow Video)
SRP$49.95
Run Time131min
CodecHEVC / H.265 (Resolution: Native 4K / DOLBY VISION / HDR10 compatible)
Aspect Ratio2.39:1
Audio FormatsEnglish DTS-HD Master Audio Mono (48kHz/24bit) ※other format(s) TBA
SubtitlesEnglish SDH ※other subtitle(s) TBA

MAY 2025 RELEASES - ARROW VIDEO US/UK

画像: FOR A FEW DOLLARS MORE/夕陽のガンマン(1965)4K UHD BLU-RAY - UK

FOR A FEW DOLLARS MORE/夕陽のガンマン(1965)4K UHD BLU-RAY - UK

画像: JASON GOES TO HELL: THE FINAL FRIDAY/13日の金曜日/ジェイソンの命日(1993)4K UHD BLU-RAY - US/UK

JASON GOES TO HELL: THE FINAL FRIDAY/13日の金曜日/ジェイソンの命日(1993)4K UHD BLU-RAY - US/UK

画像: JASON X/ジェイソンX 13日の金曜日(2001)4K UHD BLU-RAY - US/UK

JASON X/ジェイソンX 13日の金曜日(2001)4K UHD BLU-RAY - US/UK

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