ヤマハは、プロオーディオ製品を使用した音響システムの設計、制御、管理を行なう統合プラットフォームソフトウェア「ProVisionaireシリーズ」のラインナップとして、ルームプランニングソフトウェア「ProVisionaire Plan」を公開した。
ProVisionaire Planは、音響設備を提案する法人・個人のためのWebブラウザベースのソフトウェアで、機器や部屋の環境といった専門知識を必要とする音響設備の提案について、簡単な設置先の情報を入力するだけで、提案書のベースとなるマイクロフォンやスピーカーの機器リストやレイアウト図の出力が行なえるものとなる。
初期バージョンでは、遠隔会議用ワンストップサウンドソリューション「ADECIA(アデシア)」に対応し、部屋の寸法や話者の位置の情報を入力すると、「ADECIA」のコンポーネント、たとえばワイヤレスマイクロフォン「RM-Wシリーズ」やシーリングアレイマイクロフォン「RM-CG」、Dante/PoE対応スピーカー「VXLシリーズPモデル」「VXCシリーズPモデル」などを要件にあわせて自動で機器選択・レイアウトし、機器リストや設置後イメージをグラフィカルに表示してくれる。
自由に視点を変更できる3Dグラフィック表示や、配置されたマイクロフォンの収音範囲、スピーカーのカバーエリアを可視化する機能も搭載されているので、エンドユーザーがシステム導入後を明確にイメージしながら検討できるようになる。エンドユーザーの要件に適した製品を素早く提案できることで、音響ソリューションビジネスにおける顧客とのコミュニケーションを円滑にし、ワークフローを効率化できる、と謳っている。今後は、対応製品を追加し、設計可能なシステムを拡大する予定という。
また、ヤマハは、AIを活用したクラウドベースの業務用AVデザインプラットフォームを提供するXTEN-AVとの技術連携協業も開始。これにより、ProVisionaire PlanはXTEN-AVのAV TOOLS機能で製品検索できるだけでなく、特定のプロジェクトに合わせた自動機器選定に統合されるようになった。ユーザーにワンストップ体験を提供することで、オーディオシステム設計をさらに加速し、全体的な作業量とコストを削減を可能にしたとする。XTEN-AVでは今後、ProVisionaire Planで作成されたルームデザイン情報を統合することも検討しているということだ。
▼『ProVisionaire Plan』サイト
ProVisionaire Planの特長
・ソフトウェアのインストールが不要なWebアプリケーションのため、ブラウザーを使用して必要なときにすぐに始めることができる。
・部屋の用途を選択し、部屋の広さや既存の家具・障害物やノイズ発生源の位置を入力していくと、その環境に適した機器と配置を自動で設計可能。
・設計どおりに設置したときのマイク・スピーカーのカバーエリアを確認ok。提案の妥当性を示したり、機器の構成や台数を変更したときに希望どおりにエリアをカバーしているかの確認が行なえる。
動作環境
インターネットに接続した状態で、以下のブラウザーで動作
「Microsoft Edge」「Google Chrome」
※最新バージョンのブラウザーを推奨。コンピューター以外の端末での動作は保証しかねます。