2023年11月に、終戦直後を舞台に民衆の目線で戦争を描いた最新作『ほかげ』を公開し、国内外で数々の賞を受賞した塚本晋也監督。そんな塚本監督が、戦後70年に当たる2015年に初公開し、その後毎夏かかさず上映を重ねてきた『野火』は、今年で誕生から10年目を迎える。そして今年も終戦記念日を中心に、渋谷・ユーロスペースほか全国にてアンコール上映が行われることになった。
今年は渋谷・ユーロスペースでのトークに塚本監督とリリー・フランキーさんの登壇が決定。さらに小倉昭和館では故・野坂昭如さんの著作『戦争童話集』の絵本を手がけたイラストレーターの黒田征太郎さんとのトークが決定している。世界で戦禍が止まぬ中、スクリーンを通して戦場の恐ろしさを体感し、戦争と平和について考えていただきたい。
各劇場の上映予定、イベント予定等実施の詳細は劇場ホームページと『野火』オフィシャルサイト・SNSで随時発表される。
【塚本監督からのコメント】
極限の状況下での人間の姿を描き、戦争の恐怖をあぶり出した『野火』。戦争の終わらなさを描いた最新作『ほかげ』とあわせ、また10年の世の中の流れを振り返りつつ、観客のみなさまにぜひご覧いただきたい。そして、未だ世界で戦禍が止まぬ中、劇場で戦場の恐ろしさを体感し、戦争と平和について考える機会にしていただきたい。
『野火』
●原作:大岡昇平「野火」●出演:塚本晋也、リリー・フランキー、中村達也、森優作●監督・脚本・撮影・編集・製作:塚本晋也●2014年/日本●本編87分●PG12●製作・配給:海獣シアター(2016年4月より配給:新日塚本映画社)(C)SHINYATSUKAMOTO/KAIJYU THEATER