巷で人気の完全ワイヤレスイヤホンなどのポータブルオーディオ機器の中から、毎回テーマに沿ったおすすめ製品を紹介する【おすすめ5選】の第4回をお届けします。今回のテーマは、【LDACをサポートして、音質にこだわった新作モデル】になります。この一年の間(春以降をメイン)に発売された製品ラインナップの中から、LDACをキーワードに、下記の5モデルを選びました。なお、Victorの「HA-FX550T」については、試聴スケジュールにギリギリ間に合ったので、番外編という形で追加して、今回は「おすすめ5選+1」というスタイルでお送りします。通勤・通学、旅行のお供選びにお役立てください。(ステレオサウンドONLINE)

画像: 2024年夏・LDAC対応で音質に注力した新作完全ワイヤレスイヤホンの【おすすめ5選】。夏を高音質とともに乗り切る、好適アイテム(4)

【MODEL 1】 SOUNDPEATS「OPERA 05」 ¥13,999(税込)

<主な仕様>
ドライバー:12mm径ダイナミック型+BAドライバー×2
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
再生時間:最大約9時間(本体のみ)/最大約33時間(収納ケース併用)
アプリ対応:〇(SOUNDPEATS)
https://jp.soundpeats.com/collections/true-wireless/products/opera-05

画像1: 【MODEL 1】 SOUNDPEATS「OPERA 05」 ¥13,999(税込)

【プロフィール】SOUDPEATSのフラッグシップとして昨春クラファンを達成し、以後通常モデルとしてラインナップされている製品。少し古い機種ではあるが、市場では未だ人気が高いこともあり、今回おすすめ企画に取り入れている。ダイナミック&BAというハイブリッド構成、LDACコーデックのサポートなど、色あせない魅力を備えている。

【装着感】本体はお団子タイプ(Buds型)のデザインであり、2分割された本体は耳の窪み部分にすっぽりと収まるので圧迫感はなく、それでいてしっかりと固定できるようになっている。ただし、外側に出っ張る部分は少し大きめで、メガネや帽子などに引っかかるかもしれない。

画像2: 【MODEL 1】 SOUNDPEATS「OPERA 05」 ¥13,999(税込)

【音質】ダイナミック型とBA型のハイブリッドタイプということもあり、低域から高域までスッと伸びた素直なサウンドが楽しめる。音圧も高めで、レスポンスもよく、ロックからクラシックまで、さまざまなジャンルにあうだろう。ただし、ハイブリッド(2ウェイ)の構成からか、低域と中高域の成分は少し分離気味。その分、中高域のサウンドはスッと浮き上がるように上方に定位するので、ボーカルをメインに楽しみたいというユーザーには向いている。

【MODEL 2】 HUAWEI「FreeBuds 6i」 オープン(想定市場価格¥14,800税込)

<主な仕様>
ドライバー:11mm クアッドマグネット・ダイナミックドライバー
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
再生時間:最5時間(本体のみ、ANCオン)/最大約20時間(収納ケース併用、ANCオン)
アプリ対応:〇(HUAWEI AI Life)
https://consumer.huawei.com/jp/audio/freebuds6i/

画像1: 【MODEL 2】 HUAWEI「FreeBuds 6i」 オープン(想定市場価格¥14,800税込)

【プロフィール】6月18日に発売されたばかりの、ファーウェイ完全ワイヤレスイヤホン新製品。同社ラインナップではスタイリッシュなデザインを狙ったシリーズで、小型サイズの本体に11mmドライバーとアクティブノイズキャンセリング機能、さらにLDAC対応の高音質回路まで内蔵しているのがポイントだ。

【装着感】イヤホン本体はファーウェイのモデルでお馴染のスティック型で、重さは約5.4g。イヤーチップ部分で本体を支えるイメージだが、安定性はよく、歩きながら使っていても不安定に感じることはなかった。これまで上位モデルに搭載されていたREM(リアルタイムイヤーマッチング)テクノロジーも搭載し、ユーザーの装着状態と外耳道の構造の特徴をリアルタイムで検出、最適化してくれる(検出結果はノイズキャンセリング時にも活用されている)。

画像2: 【MODEL 2】 HUAWEI「FreeBuds 6i」 オープン(想定市場価格¥14,800税込)

【音質】ウォークマンとLDACで試聴したが、音質優先モードでも音の途切れが気にならないのは立派。Bluetooth通信の安定性はひじょうに高い。サウンドはクリアーな再現性を志向している印象で、全体的に軽やかな鳴り方でまとめられている。その分音の雑味感などは抑えられ、細かい情報のひとつひとつが描き出されてくる。女性ヴォーカルボーカルののびやかさ、ピアノの指使いなどは細やかに再現されて心地いいが、ロックなどのギターノイズが好みという人は音が綺麗すぎて物足りないと感じるかもしれない。そのあたりは、自分の好きなジャンルを考えて選ぶといいだろう。

【MODEL 3】  Nothing「Ear」 ¥22,800(税込)

<主な仕様>
ドライバー:11mm径ダイナミック型
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC、LHDC
再生時間:最8.5時間(本体のみ ANCオフ)/最大約40.5時間(収納ケース併用)
アプリ対応:〇(Nothing X)
https://jp.nothing.tech/products/ear-2

画像1: 【MODEL 3】  Nothing「Ear」 ¥22,800(税込)

【プロフィール】前回のコスパ編で紹介した「Ear(a)」と同時発表の、Nothingの注力モデル。ダイナミックドライバーにはセンタードーム部にセラミックを採用するなど、LDACのサポートと合わせ“音質”にこだわった製品。形状はNothingスタンダードで、装着感も操作性も良好。

【装着感】 Nothingのスタンダードデザインなこともあり、装着感は良好。本体も軽いので耳への負担は少ないが(着けているという感覚は希薄)、イヤーチップが柔らかいので、少し緩い感じはある。が、今回、通勤などで使ってみたが、落とすことはなかった。

画像2: 【MODEL 3】  Nothing「Ear」 ¥22,800(税込)

【音質】1ドライバー構成ということもあり、低域から高域まで、幅広いレンジの馴染みもよく、特に、重心の低い引き締まった安定感のある低音が楽しめた。高域方向については詰まった感じはないものの、もう少し伸びやかさがほしい。セラミックドームの影響か、ボーカルは少し鼻声っぽく感じるが、エージングが進むうちに落ち着いてきた。基本的には相性は良いので(少し後ろ寄りの定位となるが)、ボーカル曲をメインに聴きたいユーザーにはおすすめ。

【MODEL 4】 オーディオテクニカ「ATH-TWX7」 オープン(想定市場価格¥24,200税込)

<主な仕様>
ドライバー:5.8mmダイナミック型
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
再生時間:最大6.5時間(本体のみ、ANCオン)/最大約20時間(収納ケース併用、ANCオン)
アプリ対応:〇(Audio-Technica Connect)
https://www.audio-technica.co.jp/product/ATH-TWX7

画像1: 【MODEL 4】 オーディオテクニカ「ATH-TWX7」 オープン(想定市場価格¥24,200税込)

【プロフィール】“毎日聴く。”をテーマにしたオーディオテクニカのノイズキャンセリング機能搭載完全ワイヤレスイヤホン。BluetoothコーデックのLDACに対応し、最大で96kHz/24ビットのハイレゾクォリティでの伝送にも対応した高音質モデルだ。

【装着感】上位モデルの「ATH-TWX9」と同じく5.8mmドライバーを搭載した本体はコンパクト。耳のくぼみにぴったり収まるデザインで、安定性もいいし、装着時の違和感がないので、長時間の連続使用もほとんど気にならなかった。

画像2: 【MODEL 4】 オーディオテクニカ「ATH-TWX7」 オープン(想定市場価格¥24,200税込)

【音質】ウォークマン(接続優先モード)とスマートフォンの「Pixel6」それぞれとLDACコーデックで接続した。耳への密着性が高いこともあり、ノイズキャンセリング・オンでは装着した瞬間に外来ノイズがピタッと収まって音楽に集中できる。が、個人的には静かすぎて違和感もあったので、アプリの「Connect」でヒアスルーモード(音の透過率は30%ほど)にセットした。男性ボーカルは力のこもった発声で、楽曲もワイドレンジな印象。女性ボーカルや管楽器も自然な響きと思う。打ち込みサウンドのキレのよさ、クラシックのホール感も(若干コンパクトにはなるが)しっかり感じ取れる。どのジャンルでも誇張感がなく、自然なサウンドで聴かせてくれるのが特長。毎日使うアイテムとして、確かにお薦めの一台だ。

【MODEL 5】 JBL「JBL Live beam 3」 ¥28,050(税込)

<主な仕様>
ドライバー:10mm径ダイナミック型
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
再生時間:最大約12時間(本体のみ ANCオフ)/最大約48時間(収納ケース併用)
アプリ対応:〇(JBL Headphone)
https://jp.jbl.com/LIVEBEAM3.html?dwvar_LIVEBEAM3_color=Black-GLOBAL-Current&cgid=truewirelessearphone#start=1

画像1: 【MODEL 5】 JBL「JBL Live beam 3」 ¥28,050(税込)

【プロフィール】JBLブランドの最新完全ワイヤレスイヤホン。昨年発売の「Tour Pro2」が日本市場で大人気だったことを受け、Live beam 3では充電ケースへのディスプレイ搭載&操作というフィーチャーを継承。さらに、日本市場での要望が高かったというLDACへのサポートも果たし、ハイレゾ対応による高音質化にも舵を切ってきた注目のモデル。

【装着感】本体はスティックタイプで、重量バランスもよく装着感は良好。イヤーチップは柔らかい仕様で圧迫感はないが、少し緩い感覚もある。ただし、通常に使っている分には(通勤中の使用でも)、落とすことはなかった。手元(充電ケース)で、ANCのオンオフ、音質モードの変更、音量調整などの操作が行なえるのは、やはり便利なもの。

画像2: 【MODEL 5】 JBL「JBL Live beam 3」 ¥28,050(税込)

【音質】音質はまさに“ザ・JBL”という感触で、ベースなど低域パートの楽器が用いられている楽曲では、ブーストをかけたように力感のある低音が楽しめる(うるさくはならない)。低音好きにはたまらないだろう。一方、高域については、LDACに対応したこともあり、再現性は向上しているが、伸びきってはいないよう。音場感は少し狭いが、サウンドにパワーがあるので、音(低音)を浴びるように楽しみたいユーザーには好適だろう。ただし、全体的に音圧は低めなので、他の製品よりも音量を上げてやらないと、同じ音量感にならないのは注意点。

【番外編】 Victor「HA-FX550T」 ¥29,700(税込)

<主な仕様>
ドライバー:11mm径ダイナミック型
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
再生時間:最大約6時間(本体のみ ANCオフ)/最大約21時間(収納ケース併用)
アプリ対応:〇(Victor Headphones)
https://www.victor.jp/headphones/lineup/ha-fx550t/

画像1: 【番外編】 Victor「HA-FX550T」 ¥29,700(税込)

【プロフィール】ビクタースタジオのエンジニアが音質監修した完全ワイヤレスイヤホン。今回は“プロが認めた音が楽しめる”をコンセプトに開発が行なわれたそう。小型のボディながら、11㎜径のダイナミックドライバーが内蔵され、天然素材のシルクを付加した振動板を新開発・搭載している。

【装着感】今回試聴した製品の中で、ボディが一番小さいこともあり、着けている感じがしないほど快適。イヤーチップは柔らかく、圧迫感はないものの、記者は右耳が少し緩く感じたので、1サイズアップしたら、ピッタリ合うようになった。イヤーチップの選択(フィット感の調整)はしっかりとしておきたい。

画像2: 【番外編】 Victor「HA-FX550T」 ¥29,700(税込)

【音質】音質は、前回試聴した「HA-FX150T」がAACながらかなりよかったので、それがLDACになったら!? と期待して臨んだが、それに充分に応えてくれる出来栄え。エンジニアが監修しただけあって、音の芯がしっかりとしていて、レンジも広くフラットで、細かい音(ディテイル)もよく聴き取れるなど、全方位的に優れたサウンドが楽しめた。エンジニア監修なのでモニター調かも? という想いは杞憂に終わり、瑞々しさを備えた音色が心地よい。少し低音は強めに出るが(低音成分があれば)、音場感、ボーカルの定位感も良好で、さまざまなジャンルの楽曲との相性もよさそうだ。ただし、音圧は少し低いので、音量は少し大きめにしてやる必要がある。エンジニア監修の「PROFESSIONAL」モードの中では立体的な音響をテーマにした「PROFESSIONAL 2」がオールマイティにベストなサウンドを聴かせてくれた。

画像3: 【番外編】 Victor「HA-FX550T」 ¥29,700(税込)

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