巷で人気の完全ワイヤレスイヤホンなどのポータブルオーディオ機器の中から、毎回テーマに沿ったおすすめ製品を紹介する【おすすめ5選】の第3回をお届けします。今回のテーマは、【完全ワイヤレスイヤホンのANC対応のコスパモデル】になります。数ある製品ラインナップの中から、ANCをキーワードに、比較的購入しやすい価格帯(2万円以内)の中から、下記の5モデルを選びました。通勤・通学、旅行のお供選びにお役立てください。(ステレオサウンドONLINE)

【MODEL 1】 クリエイティブメディア「Creative Zen Air Pro」 ¥9,780(税込)

画像1: 【MODEL 1】 クリエイティブメディア「Creative Zen Air Pro」 ¥9,780(税込)

<主な仕様>
ドライバー:10mm径ダイナミック型
対応コーデック:SBC、AAC、LC3、LC3 Plus
再生時間:最大9時間(本体のみ、通常モード)/最大約33時間(収納ケース併用)
アプリ対応:〇(CREATIVE APP)
https://jp.creative.com/p/headphones-headsets/creative-zen-air-pro

【プロフィール】昨年末に登場の、新たなBluetoothコーデックLE Audioに対応した完全ワイヤレスイヤホン。Proというだけあって、LE Audioも上位のLC3 Plusをサポートしている。搭載ドライバーは10mm径のダイナミック型で、リリースでは、より深みのある低音が楽しめると謳っている。

【装着感】形状としてはスティック型だが、本体部分は結構大きく、通常のお団子型に足が生えた、という印象。それもあってか腹の部分が耳甲介腔(耳穴周囲のくぼんだ部分)にすっぽりと収まり、しっかりと装着されるようになる。遮音性は高いが、少し圧迫感はある。

画像2: 【MODEL 1】 クリエイティブメディア「Creative Zen Air Pro」 ¥9,780(税込)

【音質】対応コーデックはSBC、AAC、LC3、LC3 Plusと多彩なため、試聴ではLC3 Plusをメインに、比較も兼ねて他のコーデックでもテストしている。ただし、LC3 Plusを送信できるスマホはなかなかないので、クリエイティブメディアのUSBドングルタイプのトランスミッター「BT-L3」を組み合わせている。LC3 Plusではさすがにハイレゾコーデックだけあり、レンジ感や音場感などは良好。ロック、ポップス、クラシック、ヴォーカルと、どのジャンルとも相性はよい。一方、LC3では大きく印象が変わり、どちらかと言えば野太い音となり、ヴォーカルは少し凹むようで相性はそれなりとなる。LC3 Plus環境で使うことができれば、コスパは相当に高い。

【MODEL 2】  REB「GEAR01」 ¥9,800(税込)

画像1: 【MODEL 2】  REB「GEAR01」 ¥9,800(税込)

<主な仕様>
ドライバー:10mmダイナミック型
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
再生時間:最大7時間(本体のみ、ANCオフ)/最大約24時間(収納ケース併用、ANCオフ)※ワイヤレス充電対応
アプリ対応:×
https://reb-audio.com/products/gear1

【プロフィール】finalが展開するサブブランドREB初の完全ワイヤレスイヤホンで、1万円を切る価格ながら、ハイレゾコーデックのLDACに対応し、さらにアクティブノイズキャンセリング機能も搭載、ワイヤレス充電もできるなど、飛び抜けたコストパフォーマンスを誇っている。finalの音響エンジニアと共同開発した“新しいドンシャリ”サウンドを搭載。

【装着感】イヤホン、充電ケースともひじょうにコンパクトで、ポケットに入れて持ち歩くといった使い方にも最適。イヤホン本体は音導管部分を長めに設定したドロップ型で、軽量なこともあり耳に軽く挿入するだけで安定した装着が可能だった。

画像2: 【MODEL 2】  REB「GEAR01」 ¥9,800(税込)

【音質】ウォークマンと組み合わせ、LDACコーデックで試聴(音質優先モードでは音切れが発生したので接続優先モードにセット)。“新しいドンシャリ”というコンセプトが見事に実現できており、ロックサウンドでは10mmドライバーとは思えないほどの低音“感”を再現するし、電子楽器を多用した楽曲でも打ち込みのドラムの迫力が印象に残る。でありながら、男性ヴォーカルなどの中域もきちんと再現できるバランスのよさが“新しいドンシャリ”の魅力なのだろう。ソースに忠実に再現するというよりも、ジャンルを問わず迫力ある音を楽しみたいという方にぴったりのアイテムだ。

【MODEL 3】  Nothing「Ear(a)」 ¥14,800(税込)

画像1: 【MODEL 3】  Nothing「Ear(a)」 ¥14,800(税込)

<主な仕様>
ドライバー:11mm径ダイナミック型
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
再生時間:最9.5時間(本体のみ)/最大約24.5時間(収納ケース併用)
アプリ対応:〇(Nothing X)
https://jp.nothing.tech/products/ear-a

【プロフィール】Nothingがこの4月に発売した最新世代の完全ワイヤレスイヤホン。日本市場へのより一層の浸透を図るため、開発拠点を国内に設けるなど、同社の日本市場への注力の成果が体現されていて、LDACコーデックのサポートなどにそれが見て取れるだろう。ちなみに本Ear(a)はカジュアルに振ったデザインで、テストに使用したモデルは、ビビッドなイエローが目を惹く仕上がり。

【装着感】 Nothingの製品は、シリーズを通して本体が小ぶりで軽量なため、装着感は良好。イヤーチップの硬さも絶妙で、遮音性を高めながら、圧迫感のないようにうまく機能している。スティック部分の形状もよく、装着時に誤動作がないのもポイントと言えるだろう。

画像2: 【MODEL 3】  Nothing「Ear(a)」 ¥14,800(税込)

【音質】同時に発表された「Ear(2)」の弟分という立ち位置ながら、音質は同社の伝統を受け継いでおり、レンジ感や音場感も広く、定位も良好。今回新たにサポートしたLDACコーデックの恩恵をうまく再現している。ヴォーカルもスッと浮き出てくるようで、ロック、ポップス、ボーカルメインの楽曲など、いずれも相性はいい。ただし、Ear(2)に比べると、音色は少し軽い印象となる。もっと低音が欲しいというユーザーは、アプリの低音強化モードを使うといいだろう。レスポンスもよく、アップテンポの楽曲では、楽しさ、賑やかさもより楽しめる再現性となる。

【MODEL 4】 オーディオテクニカ「ATH-CKS50TW」 ¥18,480(税込)

画像1: 【MODEL 4】 オーディオテクニカ「ATH-CKS50TW」 ¥18,480(税込)

<主な仕様>
ドライバー:9mm DOLID BASS HD TWSドライバー
対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive
再生時間:最20時間(本体のみ、ANCオフ)/最大約50時間(収納ケース併用、ANCオフ)
アプリ対応:〇(Audio-Technica Connect)
https://www.audio-technica.co.jp/product/ATH-CKS50TW

【プロフィール】“重低音との一体感”を打ち出した、オーディオテクニカの完全ワイヤレスイヤホン。SOLID BASS専用に開発された9mm SOLID BASS HD TWSドライバーを登載し、その背面に空気の流れをコントロールする音響スペース&ダクトを設けることで豊かな低音感を再現する。BluetoothコーデックはaptX Adaptive(48kHz/24ビット)にも対応。

【装着感】イヤホン、充電ケースとも今回視聴した中ではサイズが大きく、重さもそれぞれ約8g/約60gある。装着時にはイヤホン本体と耳の接触面積を増やして音漏れを防いでいるようで、音楽への没入感が得やすい反面、常にイヤホンを着けているという印象があり、このあたりは好き嫌いが分かれるかもしれない。

画像2: 【MODEL 4】 オーディオテクニカ「ATH-CKS50TW」 ¥18,480(税込)

【音質】ウォークマンとつないでaptXで試聴した。謳い文句通り、広がりのある豊かな低音が再現され、しかも演出感や誇張感がないのがいい。その低域をベースに、ヴォーカルやギターがバランスよく組み合わせられ、ロックから大編成のクラシックまで不満なく聞かせてくれるのも魅力だ。女性ヴォーカルはやや線が太く感じる傾向があった(アプリのイコライザーは『original』にセット)。なお本機は、音漏れ防止の意味も含めて、イヤーチップのサイズ選びが重要になるので、ここは慎重に行なっていただきたい。

【MODEL 5】  VICTOR「HA-FX150T」 ¥19,800(税込)

画像1: 【MODEL 5】  VICTOR「HA-FX150T」 ¥19,800(税込)

<主な仕様>
ドライバー:6mm径ダイナミック型
対応コーデック:SBC、AAC
再生時間:最9時間(本体のみ、ANCオフ)/最大約12時間(収納ケース併用、ANCオフ)
アプリ対応:〇(Victor Headphones)
https://www.victor.jp/headphones/lineup/ha-fx150t/

【プロフィール】ビクタースタジオのエンジニアが音質チューニングに参加し、音の細部にまでこだわって“心地よい音”を目指した「Tuned by VICTOR STUDIO」モデル。アクティブノイズキャンセリングの効果と音質のバランスを追い込み、電車の中などの騒がしい環境でも自然でクリアーなサウンドを実現する。対応BluetoothコーデックはSBCとAAC。

【装着感】イヤホンが4.4g、充電ケースが29.2gと小型・軽量で、持ち運びも簡単。イヤホンは耳孔に差し込んで支えるタイプだが、ビクター独自のスパイラルドットProイヤーピースが付属しており、装着したまま首を左右に振っても外れることはなかった。本体外側にニッパー犬のマークがあしらわれているのも、往年の音楽ファンには嬉しい(自分には見えないが)。

画像2: 【MODEL 5】  VICTOR「HA-FX150T」 ¥19,800(税込)

【音質】ウォークマンで再生し、コーデックはAACを使用。本機には6種類のサウンドモードが準備されているが、まず「FLAT」で試聴した。この価格帯では低音を響かせるなどの味付けをしたモデルも多いが、本機は低音から高音まで誇張感のない、自然なサウンドが再現される。ロックなどの低音はもう少し迫力が欲しいと感じることもあるが、生成りの再現という意味ではこれが正解かもしれない。サウンドモードを「Professinal1(ヴォーカル向き)」、「Professinal2(JAZZ、フュージョン向き)」、「Professinal3(80~90年代洋楽向き)」で切り替えてみると、それぞれニュアンスが変化するので、好きな楽曲で聴き比べてみると面白いだろう。

 

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