FIIOから、レトロでありながらも新しいデザインコンセプトを持たせた「復刻シリーズ」第一弾となるアナログ愛好家向けポータブルカセットプレーヤー「CP13」が登場する。市場想定価格￥19,800前後で、4月26日の発売予定だ。
本体カラーは「Blue」と「Black & White」（写真）の2種類を準備
1980年代から1990年代にかけてカセットテープは大流行し、それに伴いカセットプレーヤーも多く普及した。しかし、現在ではカセットプレーヤーの構成部品のサプライチェーンがほとんど存在せず、CP13の開発は初期段階に非常に困難を極め、開発中止の危機に瀕したという。しかしFIIOでは、長い時間をかけて開発を進め、ついに今回の発売に至ったそうだ。
そのCP13では、直径30.4mm、厚さ4mmの超大型純銅製フライホイールを採用する。このフライホイールは高品質の銅素材で作られており、一般的なカセットプレーヤーに搭載されているものよりも大きな直径だという。これにより再生時にテープのリールがスムーズに動き、回転むらを示すワウ・フラッターを低いレベルに抑えることが可能になり、より安定した高音質を実現している。
さらに4.2V電源で駆動する高電圧モーターを用いており、これは一般的なカセットプレーヤーで用いられる1.8Vや3Vよりも高い電圧という。この電源は、モーター速度安定化回路と連動しており、必要に応じてモーターの抵抗を増加させることで動作速度を安定させている。
3.5mmヘッドホン端子と充電用にも使えるUSB Type-C、ボリュウムノブが並ぶ
また、妥協のない部品選定を行うことにより、品質に優れたヘッドのみを厳選している。さらにCP13の製造方法を厳格に管理し、テープを読み取る磁気ヘッドの左右のチャンネル差を一般的なカセットプレーヤーよりもはるかに少なく、最小限に抑えている。
磁気ヘッドには厚みを増したカバーを採用することで、外部干渉に対する保護や耐摩耗性を向上、長寿命化を実現している。オペアンプには「JRC5532」を使い、フルアナログオーディオ回路に搭載することで、親しみやすく心地よいサウンドを獲得しているそうだ。
CP13は13時間のバッテリー寿命と268日間の待機時間を実現。さらに、デュアルモード電源を採用しており、5V電源アダプターに接続するとUSB Type-Cポートから充電可能という。安全な充電回路設計により、CP13を充電しながら使用することができ、途切れることなく高音質サウンドを楽しむ安心感を実現したそうだ。
「CP13」の主なスペック
●接続端子：3.5mmステレオミニ出力
●インピーダンス：8〜150Ω
●S/N：≧55dB
●電池寿命：13時間@40mV（スタンバイ268日間）
●寸法/質量：約W120×H88.3×D31.8mm/約310g
※専用アクセサリー：専用ケース「SK-CP13」（市場想定価格￥3,960前後、4月26日発売）
