巷で人気の完全ワイヤレスイヤホンなどのポータブルオーディオ機器の中から、毎回テーマに沿ったおすすめ製品を紹介する【おすすめ5選】の第2回をお届けします。今回のテーマは、【完全ワイヤレスイヤホンの高音質モデル・前編】になります。40近い製品ラインナップの中から、ANC、ハイレゾ対応(LDAC、もしくはaptX Adaptiveをサポート)をキーワードに、比較的購入しやすい価格帯(2~4万円)の中から、下記の5モデルを選びました。ぜひ、新生活のお供選びにお役立てください。(ステレオサウンドONLINE)

画像: 各モデルの大きさ比較。Noble Audio(右端)以外は、スティックデザインとなっている

各モデルの大きさ比較。Noble Audio(右端)以外は、スティックデザインとなっている

【MODEL 1】 HIFIMAN「Svanar Wireless Jr」 ¥21,560(税込)

画像1: 【MODEL 1】 HIFIMAN「Svanar Wireless Jr」 ¥21,560(税込)

<主な仕様>
ドライバー:ダイナミック型(トポロジーダイヤフラム)
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
再生時間:最大8時間(本体のみ、通常モード)/最大約32時間(収納ケース併用)
アプリ対応:×
https://hifiman.jp/products/detail/336

【プロフィール】ハイファイマンの完全ワイヤレスイヤホンの末弟。とはいえ振動板には独自のトポロジーダイヤフラムを搭載し、LDACコーデックにも対応するなど、トップモデル「Svanar Wireless」に迫るスペックを備えている。上位機との違いは、内蔵アンプに独立AB型バランスモジュールを使っている点などだ。

【装着感】本体、充電ケースとも特徴的なデザインなので、初めて装着する時は少し戸惑うかもしれない。しかし耳に取り付けてみると、思った以上に安定感があり、軽いジョギングくらいなら落下の心配もなさそうだ。

画像2: 【MODEL 1】 HIFIMAN「Svanar Wireless Jr」 ¥21,560(税込)

【音質】ウォークマンと組み合わせ、LDACコーデックの音を試聴した。176.4kHz/24ビットや96kHz/24ビットのFLACファイルでは、厚みと力強さを感じるサウンドが楽しめる。男性ヴォーカルの押し出し感もあり、女声のハスキーボイスも魅力的に響く。80年代ロックのドラムやベースの低音も無理せずに伸ばしている印象で、誇張感がないのがいい。細かい音も上手に聞かせてくれるので、クラシックの静かなフレーズでもボリュウムを上げる必要はなかった。どのジャンルもウェルバランスにこなす、高CPモデルだ。

HIFIMAN「Svanar Wireless Jr」のさらに詳しい解説はこちら!

 

【MODEL 2】 HUAWEI「HUAWEI FreeBuds Pro 3」 ¥26,800(税込)

画像1: 【MODEL 2】 HUAWEI「HUAWEI FreeBuds Pro 3」 ¥26,800(税込)

<主な仕様>
ドライバー:11mm径ダイナミック型+マイクロ平面振動板
対応コーデック:SBC、AAC、LDAC
再生時間:最6.5時間(本体のみ、ANCオフ)/最大約31時間(収納ケース併用、ANCオフ)
アプリ対応:〇(HUAWEI AI Life)
https://consumer.huawei.com/jp/audio/freebuds-pro-3/

【プロフィール】ファーウェイの完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップで、前モデル「HUAWEI FreeBuds Pro 2」から全方位に渡って正常進化を遂げた製品。熟成が進んだとも形容でき、音に関わる仕様は同様ながら、音質は上品さと繊細さが向上している。

【装着感】本体がコンパクト、かつ軽量なこともあって、装着感は良好。さらにスティックタイプのデザインも相まって重量バランスもよく、着けているというより、耳に(何かが)触っているという印象。アプリでは、イヤーチップの密閉度の測定もできるので、自分に合ったサイズを手軽に選べるのは便利。

画像2: 【MODEL 2】 HUAWEI「HUAWEI FreeBuds Pro 3」 ¥26,800(税込)

【音質】さて、気になる音質は、上にも記したように前モデルから熟成が進んでいて、低域の量感や高域の再現性、そのつながりはさらに良好になり、上質なサウンドが楽しめるようになった。全体的に厚みも増しているようだ。特に、低域の量感は向上していて、まるでバスブーストをかけているよう(うるさくはない)。ヴォーカルの再現もよく、音(声)が前に出てくる感覚が味わえ、ライブで演者の目の前の特等席で観覧している雰囲気となる。クラシックとも相性がいいので、交響曲を使用した映画のサントラ聴取なども、充分に楽しめるだろう。

【MODEL 3】 オーディオテクニカ「ATH-TWX9」 ¥36,300(税込)

画像1: 【MODEL 3】 オーディオテクニカ「ATH-TWX9」 ¥36,300(税込)

<主な仕様>
ドライバー:5.8mm径ダイナミック型
対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive(96/24)
再生時間:最6時間(本体のみ)/最大約18.5時間(収納ケース併用)
アプリ対応:〇(Audio-Technica Connect)
https://www.audio-technica.co.jp/product/ATH-TWX9

【プロフィール】オーディオテクニカの完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデル。アクティブノイズキャンセル(ANC)機能やaptX Adaptive(96/24)のサポート、マルチポイント対応など、機能はてんこ盛り。コロナ禍のニューノーマル時代を見据えて、除菌システムが搭載されているのは、唯一無二。

【装着感】いわゆるスティックタイプの形状であり、装着時のバランスは良好。イヤーチップは圧迫感がなく、軽い着け心地が得られる。遮音性もよいので、それほどうるさい場所であければ、ノイズキャンセル機能はオフでもいいかもしれない。

画像2: 【MODEL 3】 オーディオテクニカ「ATH-TWX9」 ¥36,300(税込)

【音質】気になる音質については、今回テストしたモデルの中ではドライバーサイズが一番小さい(5.8mm径)にも関わらず、低音の量感は抜群。今回EQは使っていない(オフ)のだが、まるで低域を強調しているかのような厚みのあるサウンドが楽しめた。ということもあって、ジャンルは横断的に相性がよく、特にストリングスものでは、弦の響きにより厚みが感じられて好印象。面白いのは音場の構成で、左右方向よりも高さ方向(特に上方向)に空間が大きく創造され、アトモス的な感覚も楽しめるようになっていた。

【MODEL 4】 final「ZE8000 MK2」 ¥36,800(税込)

画像1: 【MODEL 4】 final「ZE8000 MK2」 ¥36,800(税込)

<主な仕様>
ドライバー:ダイナミック型
対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive(96/24)
再生時間:最5時間(本体のみ)/最大約15時間(収納ケース併用)
アプリ対応:〇(final CONNECT)
https://final-inc.com/products/ze8000mk2-jp

【プロフィール】finalの完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデル。初代「ZE8000」の知見を活かして、ドライバーやイヤーチップの形状を進化させ、フラッグシップに相応しい繊細で深みのあるサウンドを実現している。ANCオフモード(アプリでオフにする。機能自体がオフになってしまう)が新設され、よりナチュラルなサウンドが楽しめるようになった。

【装着感】イヤーチップの形状が大きく変わり、装着感は大幅に向上している。フィンが追加されたことで、装着位置や向きがある程度固定できるようになり、着け方(向きなど)で音質が大きく変わってしまったという初代の欠点を解消したかっこうだ。耳にイヤーチップが入っている、という印象は強いものの、空気孔の効能か、抜け感はよくなり、詰まっているという印象は薄まっている。

画像2: 【MODEL 4】 final「ZE8000 MK2」 ¥36,800(税込)

【音質】試聴は「8K SOUND」オンで行なっているからか、全体的に厚みがあり、重心の低い、ピラミッド型のどっしりとしたサウンドが楽しめる。まさに、8K SOUNDの面目躍如。「オーケストラに没入できるイヤホン」と自ら評していたが、大編成のクラシック曲では、音量感・音圧感ともに良好で、微弱な音からテュッティまで、音が混濁することなくきっちりと聴き取れた。響きも豊かなので、ホール感のあるコンテンツ(楽曲)との相性もよさそうだ。

【MODEL 5】 Noble Audio「FALCON MAX」 ¥39,600前後

画像1: 【MODEL 5】 Noble Audio「FALCON MAX」 ¥39,600前後

<主な仕様>
ドライバー:10mm径ダイナミック型+Cowell MEMS
対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive(96/24)、aptX Lossless、LDAC、LE Audio
再生時間:最大約5.5時間(本体のみ、ANCオフ)/最大約27.5時間(収納ケース併用)
アプリ対応:〇(FALCON MAX)
https://nobleaudio.jp/falcon-max/

【プロフィール】高域用にMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ドライバーを、低域用には10mmダイナミック型ドライバーを搭載した、Noble Audioの新世代ワイヤレスイヤホン。ハイレゾコーデックとしてLDACとaptX Adaptive(96/24)に対応する。最新のaptX Losslessもサポートする。再生周波数帯域は20Hz~48kHz。

【装着感】イヤホン本体は5.5gと軽量で、装着していても気なることはない。付属イヤーチップはメモリフォーム(ウレタン)型で、しばらく付けていると耳に馴染んできて安定する。サイズによって遮音効果や低音感再現が異なるので、自分にぴったりのイヤーチップを探すのが、使いこなしの第一歩。

画像2: 【MODEL 5】 Noble Audio「FALCON MAX」 ¥39,600前後

【音質】ウォークマンとLDACで接続して試聴(電波環境に敏感なので、コーデックの選択には注意が必要)。MEMSドライバーの効果か、高域再現がクリアーで、細かい情報まで聴き取りやすい。人の声もひじょうに自然で、厚みのあるヴォーカルが楽しめる。男性・女性を問わずヴォーカル曲をよく聴くという方は一度チェックしてみるといいだろう。低域感もそれなりに出て、打ち込み系の音源でも安定感のあるサウンドを聴かせる。大編成のクラシックもバランスのいい音として再現されるが、最低域はややすっきりする。上質でキレのいいサウンドを楽しみたいという方に使って欲しいアイテムだ。

Noble Audio「FALCON MAX」のさらに詳しい解説はこちら!

 

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