レノボ・ジャパンは本日(3月26日)、都内で会見を開き、ビジネス用ノートパソコンThinkPadシリーズの新製品14シリーズを発表した。本日より順次発売となる。ラインナップは下記の通り。
・ThinkPad X1シリーズ
「ThinkPad X1 Carbon Gen 12」 ¥333,300(税込)~
「ThinkPad X1 2-in-1 Gen 9」 ¥371,800(税込)~
・ThinkPad Tシリーズ
「ThinkPad T14s Gen 5」 ¥276,100(税込)~
「ThinkPad T14 Gen 5」 ¥246,400(税込)~
「ThinkPad T16 Gen 3」 ¥278,300(税込)~
・ThinkPad X13シリーズ
「ThinkPad X13 Gen 5」 ¥299,200(税込)~
「ThinkPad X13 2-in-1 Gen 5」 ¥299,200(税込)~
・ThinkPad X12シリーズ
「ThinkPad X12 Detachable Gen 2」 未定
・ThinkPad Lシリーズ
「ThinkPad L13 2-in-1 Gen 5」 ¥258,500(税込)~
「ThinkPad L13 Gen 5」 ¥242,000(税込)~
「ThinkPad L14 Gen 5」 ¥236,500(税込)~
「ThinkPad L14 Gen 5 AMD」 ¥228,800(税込)~
「ThinkPad L16 Gen 1」 ¥236,500(税込)~
「ThinkPad L16 Gen 1 AMD」 ¥228,800(税込)~
さて、レノボのThinkPad2024年モデルは、ユーザーの生産性を向上させるというコンセプトはキープしつつ、コロナ禍後の働き方の変化に即した機能性を持たせているのが特徴となる。そのために、同社が培ってきた3つのコア技術――機能性デザイン/継続的なイノベーション/堅牢性と信頼性――をさらに突き詰め、いつでもどこでもという働き方を、よりサポートする形にまとめられている。同時に、近年高まりつつある環境負荷に対して、サステナビリティ性を高めるような、素材、機構についても考慮された仕様にもなっている。
大きくは、掲載したスライド写真にまとめられているように、ディスプレイの額縁の狭小化(横幅がサイズダウンできる)、AI対応のプロセッサー・インテルCore Ultraの採用、セキュリティ面の強化のために、USB-C端子において充電専用モードの搭載(社外で充電する際に、データの盗み見防止のため)、背面排気への統一、タッチパッドの大型化、再生由来素材の採用拡大、メンテナンス性の向上、キーボードの使い勝手の向上、などなどの改善・改良が行なわれている。
主にはフラッグシップX1について紹介していくが、オンライン会議の利便性改善のために、カメラは4K仕様(800万画素)となり、センサー・映像回路含め開発チームが横断的に連携することで、画質をブラッシュアップしたという。同時に、撮影する映像を4KではなくフルHD解像度にすることもでき、この場合近接する4画素を1画素として映像を撮影することから感度が稼げ、より明るい映像を映し出せる(オンライン会議相手に送る)ようになった。マイクの搭載機構も工夫し、音がマイクにまっすぐに入るようにしたことで、クリアな音声を収音できるようになった。スピーカーについては、背面付近ではなく、キーボードの下に配置することで、ユニットを大型化することができたそうで、より音圧(音量)が稼げるようになったそうだ。キーの隙間(?)にスリットがあり、音はそこから出てくることになる。あとは、AI機能を使うことで、ロックやログインの簡便化、顔認識(顔の向きの把握)にて、液晶の明るさを自動で調整することで、より消費電力の削減を図れるようになったということだ。
また、ThinkPadといえば快適なキータッチが特徴となるが、キー(指)の位置を確認しやすいように一部のキーに特機を付けたり、念願の「Ctrl」キーと「Fn」キーの入替も、ようやく実現された。タッチパッドも大型化され、従来の3ボタン式クリックパッドと感圧式クリックパッドの選択が可能になった。
2-in-1とは、いわゆるヨガ(YOGA)タイプの製品であり、YOGAの名称はコンシューマー用(民生用)に専念するそうで、ビジネス用については旧来の2-in-1表記に変更された。ちなみに新2-in-1では、ヒンジ部分の機構が新しくなり、ディスプレイをくるっと回す際の動かしやすさが、より滑らかになっていた。
今回の留意点であるサステナ性については、一部モデル(T14、T16)について、購入後のパーツやバッテリーの交換・換装が、ユーザー自らが行なえるように仕様が変更された。同時に、換装時に位置が把握しやすいように、交換OKのパーツは白、NGは黒というように、色分けすることで、視認性も高められている。バッテリーも同様で、ケーブルの抜き差しが不要な仕様なプラグイン式のインターフェイスとなった。
LシリーズについてはAMDプロセッサーモデルも用意されている。
そのほか、会場に参考展示されていたのが、キーボードを取り外せる、いわゆるデタッチャブルタイプの「ThinkPad X12 Detachable Gen 2」。大型化している昨今のモバイルノートにおいて、古株には懐かしい12.3型ディスプレイのモデルは、懐古さだけでなく、ミニマムなサイズを求める層にも受けそうな感じだ。