ピクセルから、MADOO(マドゥー)ブランドの第3弾製品となる新作イヤホン「Typ821」が、8月4日に発売される。価格はオープンで、想定市場価格は¥245,000前後。

画像: MADOO、新開発のプラナードライバー搭載の、ブランド第3弾モデル「Typ821」を8月4日に発売

 Typ821は、新開発のプッシュプル型マイクロプラナードライバー「Ortho」を1基を搭載した、ユニバーサルフィットタイプの製品。型番のTypは、ドイツ語で型式の意味という。

 同ブランドはこれまで、マルチドライバー構成の製品をラインナップしてきが、今回のTyp821では、新型ドライバーOrthoを採用したシングルドライバー構成となっているのが特徴。これは、Orthoドライバーを採用した初のモデルとして、シングルドライバーでの音質チューニングを極限まで突き詰めることで、今後のMADOO製品のベンチマークとする目的もある、ということだ。

 そのサウンドは、中高域に重きを置いたチューニングになっているそうで、ボーカルの柔らかな表情やハイハットのシャープで金属的な響きと音抜け感など、音像の細やかなニュアンスまで、ていねいかつエネルギッシュに再生する、としている。また、スケール感の大きい音楽も情感豊かに描き、アカペラや音数の少ない楽器にもしっかりとフォーカスする瑞々しいサウンドが楽しめるという。

 搭載するドライバーOrthoは、完全に新規開発されたマイクロプラナーマグネティック型となる。プラナードライバーには「プッシュプルドライブ型」と「シングルドライブ型」の2種類があるそうで、Orthoではプッシュプルドライブ方式を採用しているということだ。ミクロンオーダーでコイルがプリントされた極薄で軽量な振動板に、5個ずつの磁石を前後に対向で挟み込むプッシュプルドライブ方式で配置することで、バランスの良い駆動とレスポンスの良いサウンドを実現したとする。

 そのプッシュプルドライブ型のドライバーは、煌びやかで繊細な高域と力強い低域を表現する音のキャラクター性に富んだ優れたドライバーになるそうだが、一方で
小型で強力な磁石を多数使用するため、組み込みの難易度が高く、イヤホンサイズに収める小型軽量化を実現するのは困難たったそう。今回新開発されたOrthoは、多数のダイナミックドライバーの開発実績を持つ熟練のエンジニアが試行錯誤を重ね、イヤホンサイズに収まりながらも高品質なドライバーに仕上げている、ということだ。

 そうしたドライバー類を収納するハウジングには、チタン素材を採用。優れた剛性を持ちながら比較的軽量で生体適合性が高い金属のため、イヤホンには適しているものの、切削加工が困難とされるのだが、今回はスイス・日本製の高級時計やドイツ製自動車製造に用いられる切削工具などを手掛けた、金属加工を熟知したエンジニアの手によって設計され、強力で高精度な多軸CNC加工機にて、チタンブロックから削り出すことで製造されているという。

 同時に、MADOOでは「ハウジングの剛性は音質に影響を与える」という設計思想を持つため、ハウジング表面へのサンドブラスト処理によって硬度を持たせるとともに、一般的なイヤホンと比較してシェルに充分な厚みを持たせる設計など、音質のための妥協をしない仕上げを行なっているということだ。Typ821のハウジングは、歴代のMADOO製品の中でも、特に優れた剛性を誇るものになっているという。

 ハウジングの構造(アーキテクチャ)については、MADOOオリジナルの「MIAA(MADOO In-ear Acoustic Architecture)」に基づいて開発されていて、ドライバーをまとめる「アコースティックボックス」は3Dプリントプロセスによって製造され、スキマティックデザインと称される複雑な音響回路を有しているそうだ。

 また、その行程は厳密に管理されているといい、製造時の個体差を減少させることで、設計された音質そのままのサウンドを楽しめる、としている。

 形状については、高級イヤホンのメインマーケットとなる日本、香港、中国、韓国などを中心としたアジア圏において、約3年の歳月をかけ300人分の耳型データを採取。これらのデータをもとに最適な形状設計を行ない、上質なフィット感とデザイン性を両立するハウジングデザインを実現した、とする。

 デザインについては、MADOOが掲げる「長年にわたって使用できるイヤホン」というコンセプトのもと、潜水艦や時計の窓をイメージ。モース硬度9(ひっかいた時の硬さ)というひじょうに傷がつきにくく、耐熱性に優れたサファイアクリスタルという素材と出会い、製品に採用。機能面でも空隙により、ドライバーユニットの背圧を制御することで、パフォーマンスを引き出せる構造になっているそうだ。

 そして、新作Typ821では、既存モデルに対する第二世代的な位置づけとして窓のデザインを一新。800シリーズの型番に準じ8個のネジを印象的にあしらうことで、コンセプトである潜水艦の窓をより彷彿とさせるような、MADOOの新しい顔となるデザインに仕上げられている。

 付属するイヤホンケーブルは、兄弟ブランドである「Acoustune(アコースチューン)」監修のもと、シルバーコート銅線の4芯ケーブルを採用(プラグ違いで2本同梱)。シルバーコートによって音質ロスを低減することで、イヤホン本来の性能を発揮するようにまとめられている。コネクターには「Pentaconn Ear(ペンタコンイヤー)」を採用する。なおプラグについては、3.5mm(「MRC011」3.5mm 3極 L字金メッキプラグ)と4.4mmバランス(「MRC023」4.4mm5極 L字金メッキプラグ)の2本のケーブルが付属する。

画像: ▲4.4mmバランス

▲4.4mmバランス

Typ821の主な仕様
型式:プラナー型イヤホン(密閉型)
タイプ:ユニバーサルフィット
ドライバーユニット:Micro Planar "Ortho" Driver×1
ハウジング素材:チタン+サファイアクリスタル
最大入力:5mW(0.4V)
インピーダンス:15Ω
周波数特性:20Hz~40kHz
コネクター:Pentaconn EAR
ケーブル:【MRC011】4芯ケーブル Pentaconn Ear Φ3.5mm3極、4芯銀メッキ銅線ワイヤーケーブル(4芯構造、不透明黒シース(日本製樹脂)、3.5mm3極L字金メッキプラグ、Pentaconn Ear コネクター、ケーブル長約1.2m/【MRC023】4芯ケーブル Pentaconn Ear Φ4.4mm5極、4芯銀メッキ銅線ワイヤーケーブル(4芯構造、不透明黒シース(日本製樹脂)、4.4mm5極L字金メッキプラグ、Pentaconn Ear コネクター、ケーブル長約1.2m
質量:約45g(ケーブル含む)
付属品:シリコンイヤーピース (S/M/L)各1セット、フリーフォームチップ1セット、イヤーピースケース、ケーブル、イヤホンケース(キャリングケース)

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