全国で「イオンシネマ」を展開しているイオンエンターテイメントは、既報の通り、この5月より各地で「IMAXレーザー」を導入したIMAXシアターを新設しており、今週末7月14日にはイオンシネマ越谷レイクタウン、イオンシネマ新潟南を新装オープンし、国内では最多となる10劇場を擁することになる。

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 さて、ここでは少し時間が経ってしまったが、IMAXシアターオープンラッシュの幕開けとなった「イオンシネマ シアタス調布」でのインプレッションを簡潔に紹介したい。

画像: 京王線・調布駅から徒歩10分見当。ビックカメラの裏手にある

京王線・調布駅から徒歩10分見当。ビックカメラの裏手にある

 作品の内容については割愛するが、今回鑑賞したのは全世界待望の話題作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』。劇場入口からシアターへの導線には、両サイドの壁面に1本の光のラインが描かれていて、シアターへ着くまでの間に、ワクワク感をより高めてくれるという憎い演出が印象に残った。記者としてはエスカレーターを昇っている間に、『スタートレック』の船内にいるような気分が味わえたのが、感動ポイント!

 シアターに入ると、上の記事で紹介した通り、座席数は432席もあり、子供時代に楽しんだ巨大な映画館を想起させる広大な空間が広がっており、その中にこれまた巨大なスクリーンが大いなる存在感を発揮しながら前方に鎮座している。天井に設置されているスピーカーは、まあ少し大きいかなという程度だが、両サイドに設置されたスピーカー、特にリア(後方)のそれは、かなりの巨体をこれでもかといわんばかりに見せつけており、スクリーン同様に強烈な存在感を放っていた。

画像: 「IMAXレーザー」の恩恵は偉大! 高輝度・高精細・高色彩な映像と、劇場空間を満たす極上のサラウンド感が堪能できる最新IMAXシアター「イオンシネマ シアタス調布」インプレッション

 今回選んだ座席は、最後列のド真ん中。というのも記者はスクリーンを見上げるのがあまり好きではなく、スクリーンセンターあたりに目線がくる位置(座席)が好きなため。俯瞰座席表を見ると、最後列の後ろに妙な出っ張りがあるが、ここにIMAXレーザーの巨体が収納されているのかと思うと、妙な納得感もあった。すぐ後ろが壁ということもあり、後方のサラウンド感がどうなるのかという点は気になったが、実際に上映が始まってみると、単なる杞憂だったことが理解できた。

少しボケてしまったが、後方、座席がない(凹んでいる)部分に、プロジェクターが設置されている

 また、座席配置には、結構な傾斜が設けられているので、すぐ目の前の人の頭がスクリーンにかぶってしまい……ということはなかった。そのままスクリーンを見ると、IMAXらしい視野いっぱいに広がる映像を感じるが、左右には少し余白もあるので、もう少し前の列でもいいかもしれない。

 さて、イントロのIAMXのデモ映像から鮮烈な映像が楽しめ、特に青系の煌めき感のある再現は、見事なもの。「LUCAS FILM Ltd」ロゴも、煌びやかなゴールドで浮かび上がり、IMAXレーザーの高輝度の恩恵を充分に受け取っているようだ。

 作品の冒頭は暗いシーンが多いのだが、暗部はつぶれることなく再現されており、同時にその中にある様々なディテイルも視認できるほど。一方で、爆発の閃光、それに照らされる金属の煌めき感など、暗部から高輝度部分まで、十全に再現されていた。また、インディを含めて、登場人物の顔がアップになるシーンも多いが、肌の質感や汚れ具合、汗の照かりなどなど、さすが4Kプロジェクターと言えるような精細感の高い映像を楽しむことができた。

 中盤の、アメリカ国内のシーン(宇宙飛行士のパレードなどなど)では、色味や風俗(服装・髪型)、画面に映る小物・大物類(時計、車、ビル、空)などについては、いかにも60年代を感じさせる雰囲気が見事に再現されていたのも印象に残った。

 後半、ドイツの爆撃機(ユンカースか?)の飛行シーンでは、雨天の夜間、晴天の日中、薄暗い機内などなど、いずれも深みのある映像が楽しめるものとなっていた。

 音声についてはスピーカーや部屋のエージングもだいぶ進んだようで、空間を満たす臨場感のあるサウンドが楽しめた。フロントチャンネルは、セリフを含めて微細な音もよく再現されており、その映像で映し出されている空間の雰囲気を繊細に表現してくれていた。低音の量感も見事で、迫力はありながらもでしゃばることがなく、通常のサウンドとシームレスにつながったサウンドとなっていた。面白かったのは、サラウンド感の再現で、リアスピーカーが大きいからか、空間が音で満たされている雰囲気を色濃く感じられた。洞窟のシーン、雨のシーン、街中でのカーチェイスシーン、後半の戦闘シーンなどなど、映像空間に広がるサウンドをそのまま劇場内に構築しているようで、高さ方向、移動感も含めて、まさにイマーシブなサウンドが楽しめるものとなっていた。

 近年では、今回紹介したIMAXシアター(IMAXレーザー)のように、これまでよりも臨場感やクォリティをさらにアップさせた劇場も増えてきており、そこへ加えて、話題作・注目作の公開が続々と控えていることもあり、しばらくはかつてのような劇場通いが続きそうな予感も受けた、今回の体験となった。

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