富山県射水市で撮影された『僕の町はお風呂が熱くて埋蔵金が出てラーメンが美味い。』(通称「僕ラー」)。本作は、地元の危機を救おうと奮闘する高校生男子三人組の挫折と成長を描くハートフルコメディー。爽やかな青春映画であり、同時に故郷を想うノスタルジックな風情を感じる作品になっている。

 2016年に公開された映画『人生の約束』のスタッフが、新たに富山県射水市を舞台に再集結して製作。製作総指揮に石橋冠(『人生の約束』監督)、本多繁勝監督(『人生の約束』では監督補)がメガホンをとった。

 主人公・トオルには、スターダストプロモーション主催の第1回スター☆オーディションで男子部門グランプリを受賞した、酒井大地。トオルが淡い恋心を抱く同級生の花凛に、原愛音。トオルの祖父母には、泉谷しげると丘みつ子が扮する。そして、射水市(新湊市)出身の立川志の輔が町の医師役で友情出演。ほかトオルの父に金児憲史、トオルの母にお笑いのお姉ちゃん (雷鳥)、射水市出身のテノール・オペラ歌手・澤武紀行が出演。メイン以外の多くの出演者は、富山県民からのオーディションで選抜された。また「日本のベニス」とも呼ばれている射水市の美しい町並み、曳山の祭りなどが本作を盛り上げている。

 5月 26日からの東京公開を記念し、27日(土曜)に劇場舞台挨拶が行なわれた。
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 はじめに、生まれが富山のMC・市來玲奈さんより「この映画は富山県でかなりバズってまして、おじいちゃんもおばあちゃんもとても喜んでいて、とても嬉しく思います。この面白さを東京、関東で広められたらと思います」と挨拶後、本作の登壇者を呼び込んだ。

 最初に、本間重勝監督より「『人生の約束』という僕の師匠の石橋冠が監督した映画を富山県射水市で撮影した時の現場がすごく楽しかった。町にも友人が多くでき、もう1回ここで何かやりたいなと話しているうちに何年か経ち、二、三年前からやっぱり映画をやろうと。映画のなかで「出来ないこと考えるのではなく、やれることを考えろ」というセリフがありますが、やれることは何だろうと言っているうちに完成しました」

 主人公のトオルを演じる酒井大地さんは「東京でも公開されて素直に嬉しい。アゲル役の宮川くんとヨシキ役の長徳くんとは、初めて会って2時間ぐらいで監督に銭湯(撮影で使われた「さんがの湯」)に連れて行ってもらい、それからすぐに仲良くなりました。」と語った。

 続いて、トオルの幼なじみの同級生の花凛を演じた原愛音さんは「(花凛は)3人がずっとワチャワチャしてる中で少し引いて見ているちょっと大人な印象があり、東京に出たいという将来を考えていて何か意志を持った心の強い子なんだろうなと感じていました。現場に入ってからも、この 3人のリアルなワチャワチャがずっとあったので、本当に一歩引いた形でやることでリアルに見えるのではないかと思って演じていました」と話した。

 地元オーディションで抜擢されたアゲル役の宮川元和さんは「オーディションを受けてから監督から 2週間ぐらいで、返事があると聞いていたのですが、オーディション最終日までに家族のもとへ一向に連絡がなく、正直落ちたのかなってずっと思ってたんです。最終日、僕の両親に電話がきて、実は僕、ちょうどコロナウイルスにかかってしまっていて自宅療養中だったんですけど、嬉しさで一気に回復しました」。

 生まれながらの射水の男、トオルの父・俊也を演じた金児憲史さんは「『人生の約束』から僕も参加させていただいてまして、富山は非常に良い縁を感じている場所なんですが、富山弁は難しくて、習得するために毎晩、町の人が集まる盛り場に行ったりして、皆さんの普段のお言葉を聞いてました」と話す。

 トオルの祖父・松蔵役の泉谷しげるさんは出演のきっかけに関して「温泉興味ないし、猫舌なんでラーメン興味ないし、まずこの映画には向いてないな、なんの冷やかしか、と(笑)。監督と会い、丁度、そのとき仕事がコロナで落ち着いていたし、富山にも行ってみたいし、未だにタイトルも覚えられない映画でびっくりしてしまってますが、それでも監督のこの笑顔でね、いけるかなと。ただまさか、あんなひどい目に遭うとは。途中で死ぬし、しかもね、あの町の笑いものになってるんですよ。みんな笑ってたじゃないですか、もう。一生の不覚でしたね。でも映画が完成してみるとね、「いいね」となってんだよね。目の肥えたお客さんの前でこのいいものを発表したいですね。そこで、皆さんから合格もらちゃったら、天狗になるんじゃねぞ!」と監督に向けて、茶目っ気たっぷりに話した。

 また本作では、主人公たちが「あなたの町の宝はなんですか?」と町の人たちにインタビューするシーンがあり、登壇者全員にそれぞれのご出身地の町の宝についてどう思うかを尋ねた。

 酒井さん「地元が福井県でして、鯖江市で有名な眼鏡が町の宝ですね」

 原さん「私は地元が福岡なのですが、皆さんご飯が美味しいって仰ってくださるんです。その中でもやっぱり屋台ですね。屋台が発祥した焼きラーメンも初めて食べたときに美味しかったです」

 本作の撮影地富山県射水市在住の宮川さんは「景色と曳山祭だと思います。曳山祭は僕が生まれるもっともっと前から長い歴史を誇っているもので、この映画で見るのもいいんですけど、実際に見たらやっぱりその迫力だったり、町の男達が、イヤサーイヤサーと活気がすごいので、ぜひ富山県に来て、生で曳山を見ていただきたいと思います」

 金児さんは「役者をやっていますといろんな土地に行く機会があり、第2の故郷と思える場所があって、それは射水市ももちろんそうですし、僕の地元の広島の福山もそうなんですけれど、やっぱり「おかえり」って言ってくれる人たちが宝かなって思います。自分が生まれたところだけじゃなく、そこに行って「おかえり」って言ってくれる人がいたらそこが故郷でいいのかなってと思ってます」

 泉谷さんは「3歳までしか青森にいなくて、以降はずっと東京だったんです。地方に行きたいと思うのは、おそらく水が美味しいからじゃないかな。東京は水が美味しくないんですね(苦笑)。でも、だんだん良くなったんですよ。最近、ペットボトルの水を買わないで済むようになったんです。それくらい、レベルが上がったんです。馬鹿にされても、それを受けて努力してることが一番美しい宝物かな。そんな努力している東京が大好きですね」

 本多監督は「僕は神奈川県小田原市が出身で、お城とか海も山もあってみんな宝なんですが、自分の宝って何だろうと思うと、やっぱり地元の仲間になっちゃうんですよ」とそれぞれに考える町の宝を語った。

 最後に本多監督より「この映画は、実際に出演している方も、作ってる方も、本当に地元の半分素人さんです。この映画を作るときに、何か懐かしい感じの画が撮りたい、また作るだけではなく、作る楽しさをもう1度味わいたいなと思ってスタートしました。それはいろんな町の人たちの優しさから成り立ったものでした。例えば、うちに泊まればいいとか、ロケ場所で使用料としてお金を払っても受け取らず、無理やり置いていっても、クラウドファンディングにそのまま全額寄付してくれたり。またスタッフもみんな、全然映画を撮ったことのない人たちだったのに、最終的にはマイクの竿を振れるようになっていたり・・・。みんなの笑顔で作り終えた作品でした。それをやっと皆さんに観てもらえたこともすごく幸せです。そして映画は観て終わりではなく、それをみんなに語り継ぐのが、映画の楽しみ方だなと思っています。ぜひ、映画を観た後にみんなで話してくれたら嬉しいです」と語った。

映画『僕の町はお風呂が熱くて埋蔵金が出てラーメンが美味い。』

5/19(金)~富山3館先行公開(TOHOシネマズ高岡、TOHOシネマズファボーレ富山、J MAX THEATERとやま)
5/26(金)~ユーロスペース、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開

[出演]
酒井大地 原愛音 宮川元和 長徳章司 金児憲史 澤武紀行 お姉ちゃん(雷鳥) 泉谷しげる 立川志の輔(友情出演) /丘みつ子

[スタッフ ]
製作総指揮:石橋冠 プロデューサー:大井紀子 脚本:西永貴文 監督:本多繁勝 撮影:山下悟照明:木村明生録音:瓜生公明 VE:守屋誠一 助監督:廣田啓 制作:飯塚昌夫 河内隆志 編集:日下部元孝 選曲:原田慎也 音響効果:茂野敦史 VFX:田中貴志 スタイリスト:棚橋公子 ヘアメイク:幸田恵 監督助手:保母海里風 ガンエフェクト:浅生マサヒロ 井上いちろう タイトル題字:立川志の輔 スチール応援:イナガキヤスト 配給:アークエンタテインメント 製作:AX-ON
日本/カラー/ 110分/DCP/5.1ch/HDレイティング:G
(C)AX-ON 2023

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