日本ビジネス開発は、本日、都内で発表会を開き、プロジェクターブランドJMGO(ジェイエムゴー)の新製品となる、3原色レーザー光源仕様の4K対応DLPプロジェクター「N1 Ultra」を5月15日に発売すると発表した。価格は¥283,360(税込)。本日より予約を受け付ける。予約特典は専用のスタンドで、これはオプションとしても販売されるものになるそうだ。

 N1 Ultraは、JMGOが推し進めているスマートプロジェクターのフラッグシップとなる製品で、日亜化学工業の開発した3原色レーザー「QuaLas RGB」を、家庭用製品として世界初搭載。コンパクトなボディながら、高精細・高輝度・広色域(BT.2020をほぼカバーするという)を実現しているのが特徴となる。

 会には、JMGOのCEO&CPOのWill Wang氏が来日。2011年の創業以来、いち早くプロジェクターのスマート化に取り組み、「家庭という空間を彩る製品の開発と販売に、尽力してきた」とコメント。同時に、これまでプロジェクターという製品からイメージされる、暗い部屋で使う、固定して使う、という概念を払拭するように、(ある程度の)明るい部屋でも使え、持ち運びも勘弁な小型・軽量であり、しかもOS(Android)を搭載することで(スマート)、ネット環境さえあればソース(再生)機器がなくてもさまざまなコンテンツが本機のみで楽しめるという、スマートでインテリジェントな製品をラインナップしてきたという。

画像: Will Wang氏

Will Wang氏

 2014年には同社初のスマートプロジェクターを市場に投入し、以後、15年にポータブルタイプ、21年に短焦点タイプを発売し、今回3原色のレーザー光源仕様のN1 Ultraを日本市場に導入することになったという流れだ。

 その3原色レーザーは、上で紹介したように日亜化学工業が開発したもので、2012年に技術発表、業務用プロジェクターでは2015年には搭載機が劇場に導入されているという。3原色レーザーの肝は“G(緑)レーザー”の単体での実現であり、明るく、効率の高い素子の開発には、自社で製造も担当するという、行程の内製化も大いに寄与しているということだ。

画像: 一番右が、今回のN1 Ultra搭載のレーザー光源

一番右が、今回のN1 Ultra搭載のレーザー光源

 さて、製品に話を戻すと、N1 Ultraには、JMGOの開発した「MALCエンジン」の搭載がキーポイントになるという。これは、Microstructure Adaptive Laser Control の頭文字をとったもので、Microstructureはレーザー光を分散させ、明るさのムラを無くすトンボの眼のような複眼構造をもう装置。Adaptiveはレーザー光源の弱点となる“スペックルノイズ”(ザラザラしたノイズ)を調整するための機構を指し、レーザー光を混ぜ合わせることでそのザラツキを低減。滑らかな映像を得られる技術となる。Lはそのまま3原色のレーザーを指す。ちなみに、レーザー素子は、日亜化学工業によるカスタマイズが行なわれていて、RGBの波長を微妙にずらすことで(色の純度が落ちない範囲内で)、(光の)干渉を低減させ、レーザー光のRGBの純度を高めているのだという。

画像1: 明るく、色鮮やかな3原色レーザー光源搭載の4Kスマートプロジェクター「N1 Ultra」、5月15日に発売
画像2: 明るく、色鮮やかな3原色レーザー光源搭載の4Kスマートプロジェクター「N1 Ultra」、5月15日に発売
画像3: 明るく、色鮮やかな3原色レーザー光源搭載の4Kスマートプロジェクター「N1 Ultra」、5月15日に発売

 明るさは、近年スマートプロジェクター市場が急速に拡大している中国が策定したCVIAという規格によれば、2200CVIAルーメンというスペックを達成しているそうだ。

 設置性については、写真を見て分かるようにプロジェクター本体は、劇場のスポットライトのように、上下・左右への回転機構を持ち、正面だけでなく、天井への投写など自由自在に使えるようになっている。同時に、台形補正機能も搭載されていて、これはリアルタイムに自動で働くようになっている。

 スマートプロジェクターということで、スピーカーもステレオ仕様で内蔵していて、メーカーはデンマークのDYNAUDIO。10W+10Wの出力を持ち、N1 Ultra専用にカスタマイズ・チューニングが行なわれているとのことで、特に低域の再現性には留意しているということだ。

 さて、会の後半にはオーディオ・ビジュアル評論家の大橋氏も登場。本N1 Ultraを使っての印象について、「まぶしいぐらいの明るさを持ち、細かい映像調整にも応えてくれる(打てば響く)、素性の優れた製品。マニアだけでなく、(プロジェクターの)新しいファン層を作ろうという意識を感じられる内容にまとめられている」と絶賛していた。

画像: 左から大橋氏、日本ビジネス開発の矢野社長、JMGOのWill Wang氏、日亜化学工業の濵氏

左から大橋氏、日本ビジネス開発の矢野社長、JMGOのWill Wang氏、日亜化学工業の濵氏

画像: これが3原色レーザー発光素子。これを2基搭載しているという

これが3原色レーザー発光素子。これを2基搭載しているという

 また、本N1 Ulttraのレギュラー版となる「N1 Pro」の投入も予定されているそうで、こちらは2K仕様となり、2~3か月以内の投入を考えているとのことだ。

画像4: 明るく、色鮮やかな3原色レーザー光源搭載の4Kスマートプロジェクター「N1 Ultra」、5月15日に発売

N1 Ultraの主な仕様
投影方式:0.47インチDLP
投影解像度:4K
光源:3色レーザー
明るさ:2200CVIAルーメン
コントラスト:1600:1
アスペクト比:16:9
推奨投影サイズ:100インチ
オーディオ出力:10W+10W
内蔵スピーカー:ステレオ
OS:Android 11
ミラーリング:Chromecast built-in
接続端子:HDMI入力×2(2.1/eARC)、USB×1、3.5mmヘッドホン出力×1
Wi-Fi:〇(Wi-Fi6)
騒音:26dB
消費電力:180W以下
寸法:241×203×236mm
質量:4.5kg
付属品:リモコン(電池別)、電源ケーブル一式、クイックスタートガイド、六角レンチ

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