ロス市警伝説の刑事は、「怪物」だった

トレーニング デイ 2001年

監督 アントワーン・フークア
製作 ロバート・F・ニューマイヤー ジェフリー・シルヴァー 
製作総指揮 ブルース・バーマン デイヴィス・グッゲンハイム
脚本 デヴィッド・エアー
撮影 マウロ・フィオーレ
音楽 マーク・マンシーナ
出演 デンゼル・ワシントン イーサン・ホーク スコット・グレン エヴァ・メンデス 
   シャーロット・アヤナ トム・ベレンジャー スヌープ・ドッグ ハリス・ユーリン 
   レイモンド・J・バリー クリフ・カーティス レイモンド・クルツ

※初期ロットはUHD BLU-RAYデザインのスリップケースに、なんとBLU-RAYケースが収まっている(ディスクはUHD BLU-RAYとBLU-RAYを所収)

画像1: 4K SCREEN CAPTURE

4K SCREEN CAPTURE

正義感に燃え、ロス市警に配属された新人刑事ジェイク。彼とコンビを組むベテラン刑事アロンゾは、ジェイクにこう言い放つ。かよわい子羊でいるか、獰猛な狼でいるか、それを選べ。ルールもモラルも通用しない犯罪捜査の最前線で、ジェイクは思いも寄らぬ事態に巻き込まれていくことになる。監督はアントワーン・フークア。デンゼル・ワシントンとは本作が初顔合わせ。その後は『イコライザー』『マグニフィセント・セブン』『イコライザー2』でコンビを組んでいる。ワシントンはオスカー主演男優賞を受賞し、共演のイーサン・ホークは助演男優賞にノミネートされた。

『トレーニング デイ』はハードな犯罪スリラーで、しかも主人公のアロンゾは悪役だ。観客に少しでもアロンゾへの共感を持たすことが出来れば、この映画は特別なものになるだろう。私は台本に、そう書き留めたのを覚えている。そして、デンゼルがイーサンに『ロジャーが子供たちに麻薬を売った』という台詞を言うシーンで、彼は目に涙を浮かべていた。デンゼルはとても誠実だった。だから私はイーサンに『このシーンをうまくやれば、君たちはオスカーにノミネートされるよ』と伝えたんだ。(監督アントワーン・フークア)

フークワはミュージック・ビデオのディレクターから劇場映画監督に転身し、本作公開時は映画業界で波を起こし始めたばかりだった。デンゼル・ワシントンとは本作が初顔合わせ。だが『リプレイスメント・キラー』(98年/主演チョウ・ユンファ)でフークワの監督スキルや視覚的なストーリーテリングに注目していたワシントンは、クランクイン前からフークワと良好な関係を築き、撮影が進むにつれ『トレーニング デイ』の成功を確信したという。

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撮影監督は『アバター(オスカー受賞)』『キングダム/見えざる敵』『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のマウロ・フィオーレ。アリフレックスおよびムービーカム/35mmアナモフィック撮影作品(コダックで撮影、富士フィルムにプリント)。デジタルレストアはワーナー・ブラザーズのモーション・ピクチャー・イメージング(MPI)が担当。LUT(ルックアップテーブル)は富士フィルム(LUTナンバーは未公開)。HDRはHDR10のみ採用。

本作は2006年にBLU-RAYとHD-DVDでリリースされた最初のタイトルの1本。2006年BLU-RAYは1層25Gb/MPEG-2(映像平均レート13.6Mbps)仕様であり、長い間アップグレードが待たれた作品である。結果は細部にわたるアップグレードを提供、フィルムのニュアンスを維持しつつ強靭な画力で魅了する。粒子感は幾分強め。大顔絵から美術衣装の質感やディテイル描画が際立っている。

HDR の恩恵によるハイライトは、純度が高く、より鮮明でバランスが取れている。黒レベルは大幅に改善されており、堅牢な陰影ディテイルを維持し、全編を通じて豊かなトーンで満たされている。BLU-RAYと色調の異なるカラーグレード。より豊かで深みのある色調が目を奪うが、多くのシーンでティール(小鴨色)やサップグリーン(黄草色)の色彩光彩が強調されている。

画像: 2006 BLU-RAY - WARNER BROS.

2006 BLU-RAY - WARNER BROS.

画像: 2023 UHD BLU-RAY - WARNER BROS.

2023 UHD BLU-RAY - WARNER BROS.

本編の音響エンジニアは『シンドラーのリスト』『アポロ13(オスカー受賞)』のスティーヴ・ペダーソン、『逃亡者』『ショーシャンクの空に』のマイケル・ハービック、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『パシフィック(TV)』のダニエル・J・レイフィー。新たなアトモス・ミックスは『アリー スター誕生』『ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結』のアトモス・ミックスや邦画『太陽の子』のサウンドデザイナーであるマット・ヴォウルス。

この映画では観客は常に危険に晒されている。画面には映らないものが発する音、つまりスクリーンの外から聴こえてくる、叫び声、銃声、サイレン、そしてさまざまなノイズが、観客に見えない脅威を感じさせるのだ。サウンドトラックに記録されたすべての音が、避けられない暴力的衝突を告げている。観客がこの映画が持つ「死の美学」を無視し得たとしても、都会のジャングルの闇の待ち受ける「死」の音から逃れることはできないだろう。(音響デザイナー、マット・ヴォウルス)

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4K SCREEN CAPTURE

2006年BLU-RAYはロッシー(ドルビーデジタル5.1)音声仕様であったが、今回のアトモス・ミックスは価値のあるアップグレードとなっており、1音1音がシアタールームに深く浸透し、映画に命を吹き込んでいる。発声と会話は全体を通して優先され、首尾一貫した明瞭度を提供。濃厚なミッドレンジ。引き締まったローエンド。サラウンドチャンネルは休息知らず、車内でのアロンゾとジェイクの静かな会話シーンでさえ、精妙なサラウンド効果を楽しむことが出来る。

アトモス・ミックスは必要に応じてアンビエントや音楽を拡張。効果音の明快な定位やパンニングは抑えられるが、危険なムードの街頭や混沌とした室内などのサウンドスケープには説得力があり、重層的な3Dサラウンドサウンドとなっている。日本語吹替音声日本語字幕収録。

UHD PICTURE - 4.5/5  SOUND - 4.5/5

画像: 4K SCREEN CAPTURE 映像平均転送レート 53600 kbps(HDR10) 音声平均転送レート 3230 kbps(DOLBY ATMOS | 48kHz | 16bit)

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映像平均転送レート 53600 kbps(HDR10)
音声平均転送レート 3230 kbps(DOLBY ATMOS | 48kHz | 16bit)

画像: TRAINING DAY | 4K SIDE By SIDE Preview youtu.be

TRAINING DAY | 4K SIDE By SIDE Preview

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