作曲家・編曲家として世界的に知られるエンニオ・モリコーネ(1928〜2020)の生涯を描いた『モリコーネ 映画が恋した音楽家』が、1月13日(金曜日)からTOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー公開される。監督は『ニュー・シネマ・パラダイス』(1988年)のジュゼッペ・トルナトーレ。
物語はエンニオ・モリコーネが父親にトランペットを習い、後にゴッフレド・ペトラッシに師事した音楽人生の初期から、映画音楽を数多く手掛けていく過程が本人のコメントにより語られていく。モリコーネは映画音楽の仕事に携わるいっぽう、絶対音楽(純音楽)との狭間で常に悩み続けている。
本編ではベルナルド・ベルトルッチ、オリバー・ストーン、ウォン・カーウァイ、クエンティン・タランティーノ、クリント・イーストウッドといった映画監督、ハンス・ジマー、ジョン・ウィリアムズらの作曲家、パット・メセニー、ブルース・スプリングスティーン、クインシー・ジョーンズらの錚々たるミュージシャンらのコメントを交えながら、モリコーネの先見性・特異性が浮かび上がってくる。
作品の前半ではポピュラー音楽の分野でRCAレーベルを支えていたことがクローズアップされている。モリコーネが映画音楽家とした携わった51作品が登場し、観る者を終始、惹き付けて止まない。