1MORE INTERNATIONAL LIMITEDは、ノイズキャンセリング機能搭載のワイヤレスヘッドホン「1MORE SonoFlow(HC905)」について、本日9月15日より、ECサイト(Amazon、楽天の1MORE公式ストア)を通じて、日本国内での正規輸入販売を開始した。価格は¥13,990(税込)。なお、発売記念として、本日9月15日より10月18日までの間に下記サイトで購入すると、3000円割引クーポンが配布されるキャンペーンも実施されている。

Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B0B7NBXWDV
Rakuten:https://item.rakuten.co.jp/1more-direct/hc905/

 1MORE SonoFlowは、オーバーヘッドタイプのワイヤレスヘッドホンで、海外ではすでに販売中であり、一部平行輸入品が国内には入ってきていた。製品詳細については、海外のサイトか、製品パッケージ(一部日本語での記述がある)を参照することになるが、大まかなことを紹介すると、搭載ドライバーは、DLC仕様の振動板を採用した40mm径のダイナミック型。歪を抑えたクリアなサウンドが特徴になるそうで、再生周波数帯域はハイレゾ対応の40kHzをマークしている。

画像: ユニット面には、L/Rの表記があり

ユニット面には、L/Rの表記があり

 Bluetoothの対応コーデックは、6月にインプッションを紹介した完全ワイヤレスイヤホン「1MORE EVO」と同じく、LDACをサポートしているのが話題(ほか、SBCとAAC)。

 また、近年流行のアクティブノイズキャンセル(ANC)機能の搭載も注目点で、同社のアイコンでもある「QuietMaxアクティブノイズキャンセリング機能」が適用されており、周囲のノイズの効果的に抑制し、静寂な空間で好みの楽曲を楽しめるよう設計されている。

画像: ANCボタン、音量ボタン、電源ボタンは右側に装備。ANCボタンは、オン/外音取り込み/オフのトグル式

ANCボタン、音量ボタン、電源ボタンは右側に装備。ANCボタンは、オン/外音取り込み/オフのトグル式

 内蔵バッテリーはスタミナ仕様で、ANC機能オフで最長約70時間、オンでも約50時間というロングライフを誇る。万が一のバッテリー切れの際には、付属ケーブル(ヘッドホン側2.5mm、プラグ3.5mmステレオミニ)で、有線イヤホンとしても使える設計が施されている。

画像: 付属の有線接続用ケーブル。2.5mm側(下)をヘッドホンへ挿す

付属の有線接続用ケーブル。2.5mm側(下)をヘッドホンへ挿す

 スマホアプリ「1MORE MUSIC」も用意されており、売りの機能であるLDACオンの設定、12種類のEQ(一つはデフォルト。ほか、「低音抑制機能」モードなど11種類を備える)の中から、好みの音調を選べるようにもなっている。

スマホ用アプリ。これで「LDAC」をオンにすることで、LDAC接続が使えるようになる

デフォルトを含め、12種類のEQが用意されている

 ここでは正規発売開始に合わせて、その音質インプレッションを簡潔に紹介したい。まずはAstell & KernのDAP「A&ultima SP1000」と組み合わせていくつか楽曲(CDクォリティ)を聴いてみた(ANCはオフ)。この場合のコーデックはSBCとなってしまうが、比較的素直な音調で、SBCでありがちな低音が主張しすぎることもなく、全体的にフラットな印象。ボーカルは穏やかな再現で、どちらかと言えば、曲(メロディ)に埋もれがちとなる。音場感はそれほど広くはなく、頭内に定位する感じ。細かい音の再現は今一歩で、ディテイルよりはパワーで聴かせようという音作りのようだ。硬い音調だ。

 コンテンツをハイレゾにすると、高域の再現性や音場感が向上(拡大)しているのが、しっかりと聴き取れるようになった。

 次にプレーヤーをソニーのウォークマン(NW-A106)にして、LDAC接続での音質もチェックしてみた。全体的な印象はA&ultima SP1000で聴いた場合と似ているが、そこに厚みが加わってくるようになる。低域やボーカルには、より力強さが出てくる感じとなり、その結果として、音の硬さが少し強化されるような印象も受けた。ただし、完全ワイヤレスイヤホン「1MORE EVO」で受けた低音が強すぎる感じはないので、帯域のバランスはほどよく調整されているようだ。どちらかといえば、大きな音や派手な音の多いコンテンツの再生に向いた製品と言えるだろう。

 LDACの接続性については、通勤電車内でテストしてみたところ、途切れることはほとんどなく、安定した楽曲の再生が楽しめた。完全ワイヤレスイヤホンに比べて本体が大きい分、受信感度を高くとれるのかもしれない。

 さて、アクティブノイズキャンセル(ANC)機能についてもテストしてみた。耳当て部分の素材は柔らかくて耳をすっぽりと覆ってくれることもあり、ANCオフの状態でも、比較的周囲のノイズは抑制してくれる。中には遮音性0のモデルもあるので、本SonoFlowのパット部分の遮音性は優秀で、しかも肌触り、装着感は快適と、なかなかに優れた仕上がりとなっている。ちなみに、オフの状態でも車内アナウンスの減衰は大きく、ほとんど気にならないレベル(ほとんど聴き取れない)なので、寝過ごしには注意したい。ANCをオンにすると、周囲の騒音はスッと穏やかになり、アナウンスの音量も下がるが、電車の走行音などはかすかに聞こえてくるので、ある程度の周囲の確認はできるようになっている。音質への影響は比較的大きく、音量と低音が少し大きくなり、ディテイルが後退(音数が減る)するようになる。

 最後に、有線接続についてもテストしてみた。万が一のバッテリー切れの際は、付属のケーブルで、有線ヘッドホンとしても使えるようになっているが、あくまで緊急用という位置づけのようだ。ケーブルのクォリティが影響しているのか、音質はモノラルチックなものとなり、かつこもり気味で、低音部分が強調されるようになる。

画像: イヤーカップの取り付け部分はひねって折り曲げることができ、コンパクトに収納可能

イヤーカップの取り付け部分はひねって折り曲げることができ、コンパクトに収納可能

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