アユートから、Astell&Kernと米IEMメーカーEmpire Earsの初コラボレーションとなるハイエンド イン・イヤー・モニター(IEM)「Odyssey」(オデッセー)が発表された。発売は11月の予定で、価格は¥599,980前後を想定している。世界限定600台の生産となる。日本の割り当て台数など詳細は後日の発表となる。

 Odysseyは、Astell&KernとEmpireEarsの2社が、新たなスタンダードとして共同開発し、独自の10ドライバー構成のQuadbridシステムを搭載したハイエンドIEM。クリアで正確、かつパワフルなサウンドを提供するとしている。同時発表の、Astell&Kernの新フラッグシップDAP「A&ultimaSP3000」との組み合わせを想定し、最適化しているという(両方を購入すると120万円を超えてしまうが)。

画像1: Astell&Kern、Empire Earsとコラボした超絶ハイエンドIEM「Odyssey」を11月に発売。予価60万円。世界限定600台

 EmpireEarsの創設者・DeanVang氏は、今回のコラボが生んだ製品について、次のようにコメントしている。「Odysseyはエンジニアリングにおける並外れた冒険であり、新しい技術や型にはまらないプロセスに注力することを余儀なくされました。そして、EmpireEarsとAstell&Kernの名を冠するにふさわしい、極限のIEMを作り上げることでした。中途半端なことはせず、妥協もしない。新しい壁を破るために、私たちの武器すべてを使わなければならなかったのです」。

 Odysseyを構成するドライバーは、デュアルW9+サブウーファー、5つのBAドライバー、デュアル静電トゥイーター、W10骨伝導ドライバーという、実に10基、4種類の異なるドライバーからなる、Quadbridシステム。

画像2: Astell&Kern、Empire Earsとコラボした超絶ハイエンドIEM「Odyssey」を11月に発売。予価60万円。世界限定600台

 その4種類のドライバーの性能を最大限に引き出すために、7ウェイsynXクロスオーバーネットワークが搭載され、Odysseyのために開発された静電ドライバーと骨伝導ドライバー間のタイミング、位相、制御を最適化するEIVEC MKIIエンジンによって、10基すべての調和が十全に取れているという。

 これを可能にするのは、Empire Ears独自のデュアル・コンダクション・アーキテクチャーであり、これは、空気伝導と骨伝導の両方を通してオーディオを再生する画期的な方法であるといい、聴くだけでなく感じることのできるサウンドでリスナーの没入感を最大限に高めることができるとしている。

 表面デザインは、9つのポリマー層を3つのステップで積層した独自のダイクロイックフェイスプレートである ENIGMAを採用。それぞれのラミネーションは、特定の波長の光をフィルターし、反射させるというユニークな機能を持っており、結果、見る角度によって色が変化するという特殊な効果を生み出しているそうだ。

画像3: Astell&Kern、Empire Earsとコラボした超絶ハイエンドIEM「Odyssey」を11月に発売。予価60万円。世界限定600台

Odysseyの主な特徴
・10ドライバーのQuadbridシステム搭載(デュアル W9+サブウーファー、5BAドライバー、デュアル静電トゥイーター、W10骨伝導ドライバー)
・4種類の異なるドライバーの性能を最大限に引き出す7ウェイsynXクロスオーバーネットワーク
・静電ドライバーと骨伝導ドライバー間のタイミング、位相、制御を最適化するEIVEC MKIIエンジン
・空気伝導と骨伝導の両方から音を再生するデュアル・コンダクション・アーキテクチャー
・IEM内の不要な振動や共振を除去する独自の A.R.C(Anti-ResonanceCompound)処理シャーシ
・W10骨伝導ドライバーを最適に制御するデュアル・トライポート排気口
・9つのポリマー層を3つのステップで積層した独自のフェイスプレートENIGMA採用
・4.4mm5極 Pentaconnプラグの特注 Effect Audio Ares IIケーブルと 4.4mm to 3.5mm変換プラグ
・デザイン、設計、製造まで全て米国でのハンドメイド

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