一般社団法人 日本オーディオ協会主催のオーディオとホームシアターの祭典「OTOTEN」が、3年ぶりのリアルイベント「OTOTEN2022」として、有楽町国際フォーラムにて6月11日と12日の両日、開催された。事務局からの速報では、二日間でおよそ3400名のファンが来場したという。ここではガラス棟4Fの模様をお届けしたい(後編は別記事にて)。
メルコシンクレッツ(DELA)/G402
DELAは、OTOTENで先行展示となるデジタルミュージックライブラリーの最新モデル「N50」(N50-S20-J)に注目が集まっていた。「N1A」の後継となるそうで、デザインはN1Aを継承しつつも、電源部を大幅に強化。およそ25%の出力アップを図っているそうで、そこで生まれた余裕を音質向上に振り向けているという。その結果、スケール感の向上に大きく寄与しているということだ。シルバーとブラックの2色展開で、ストレージは2TB SSD×1。6月下旬発売予定で、価格は¥275,000(税込)。
ユキム/G402
ユキムでは、シンプル・簡単セッティングでいい音を手軽に楽しむをコンセプトに、AIRPULSEのパワードスピーカーや、Earmenのポータブル機器を前面に押し出した展示を展開。小社刊行の「かんたん、わかりやすい」シリーズの最新刊「スマホで始めるオーディオ&ネット動画 再生読本」(5月末発売)でも提案している世界を、実際にハイレゾ音源を使った試聴会を通じて、来場したファンに訴求していた。
デジタルストリーム(DS Audio)/G402
DS Audioでは、日本初お披露目となる偏心検出スタビライザー「ES001」(¥600,000予価 6月下旬発売予定)の展示、およびデモ(試聴イベント)を行なっていた。ES001は円筒形の製品で、レコード再生時に、スタビライザーのような形でレコード盤の上に設置。製品下部に見える穴(4カ所)よりLEDをレコード盤の最内周部に照射して、偏心を検出するという仕組み(その際、製品上部を手で押さえ、回転しないようにする)。検出された偏心は、製品上部に表示されるマークを見ながら、手動でレコードの位置を回転中心に合うように調整することで解消される、という具合だ。一聴してその効果が分かるほどの音質の変化ぶりだった。
フルテック/G402
フルテックでは、帯電防止、および振動吸収素材NCFをプラグに使用したXLR仕様の「CF-602F NCF/CF-602M NCF」が参考出展されていた。発売中のRCAタイプの好評を受けて開発が進んでいるそうで、今秋の発売を予定。価格は1万円代半ばになるそうだ。
Silent Angel(完実電気)/G402
完実ブースでは取り扱い各社(ブランド)の製品を展示していたが、中でもおススメ(注目)なのは、Silent Angelのコンパクトな製品群。ネットワークによる音楽再生に特化したシリーズで、ネットワークストリーマーではBluetooth接続対応の「B1T」(DAC非搭載 対応コーデックはSBC)と「B1」(こちらはDAC搭載 Bluetoothは非対応)、ハブ「N8」、ネットワークプレーヤー「M1」、リニア電源「F1」を一堂に展示。スマホアプリによって手元操作が可能となる。アマゾンミュージックHDに対応しているという。
オーディオテクニカ/G404
オーディオテクニカでは、今春、創業60周年を迎えるにあたって、「もっと、アナログになっていく。」というブランドメッセージを発表したが、本展示会場ではそのメッセージに沿って、同社がラインナップするカートリッジを全部聴く、というコンセプトのもと、一大試聴会を実施。フラッグシップライン「Audio Technica ExcellenceシリーズをはじめMCカートリッジ「AT-OC9Xシリーズ」、「AT-ART9XA」、「AT-ART9XI」、最新の「AT-ART20」などを、次々と再生していた。
GLANZ(ハマダ)/G405
GLANZブランドを展開するハマダのブースでは、同社がラインナップするトーンアームを一大展示。中でも人気のSタイプは新製品に置き換わったばかりで注目を集めているそうで、新ラインでは9インチ、10インチ、12インチの3種類をラインナップ。オルトフォンの「SPUシリーズ」のような重量級のカートリッジの装着も可能で、各社ターンテーブルへの装着対応の幅も広いという。