両片想の男女のもどかしい恋模様を描いた『パティシエさんとお嬢さん』が、ドラマ版を経て『劇場版 パティシエさんとお嬢さん』として5月6日に公開。翌、5月7日には、公開記念舞台挨拶がシネマート新宿で行なわれ、主演の崎山つばさ、共演の岡本夏美、村井良大、そして主題歌を担当するりゅうと、古古厩智之監督らが登壇、撮影のエピソードや作品への想いを語った。
主演の崎山は冒頭の挨拶で他の作品名を出すなど、いきなりのボケを演じるが、周囲の岡本や村井は、さも当たり前のようにそれを回収。早くも仲のよいところを見せていた。
ドラマ版を経ての劇場版が公開されたことについて聞かれた崎山は、「(コロナ禍で)たいへんな状況下での撮影でしたけど、こうして映画館でたくさんの人に観てもらえることが、すごく嬉しいです」と笑顔を見せ、「原作の持つ優しい世界観を、スタッフ・キャストが一丸となって作り上げましたので、本当に優しい映画になった」と、自信たっぷりに語っていた。
ヒロインのお嬢さんを演じた岡本は、「キャストの皆さんとは、本当に仲が良くなりましたし、和気あいあいとした雰囲気の中、心地よく撮影を進めることができました」と現場の様子を述懐。「スタッフの皆さんにもたくさん助けられた作品になりましたので、当時を思い出しながら映像を観ると、本当にたくさんの方々の想いが詰まった作品を、こうしてお届けできることができて、嬉しいです」と愛らしい笑顔を見せていた。また、おいしそうなケーキがたくさん出てくることもあり、「(ケーキを見て)幸福感を味わってほしい」と嬉しそうに語っていた。
崎山演じる丈士の兄・稜を演じた村井は、「本当に(スタッフ・キャストが)一致団結して、全員で助け合って作った、というのが第一印象としてありますね」とコメント。店内での撮影では、「本当にお店で働いているような感覚を味わえた」と、撮影を振り返っていた。また、弟を演じた崎山については、「落ち着いているクールな部分と、お茶目な部分があって、親しみやすいし、とにかくかっこいい男ですよ」と絶賛していた。
一方の岡本は(崎山について)、「役の上では、それほど会話は多くなかったんですけど、カットがかかると、どちらもおしゃべりなので(笑)、楽屋では好きなお笑いネタなんかで盛り上がっていました」と、現場では仲のよかったところを披露。ただ、お互いにボケあって楽しんでいたそうだが、他人にはそれが伝わらなかったそうで、「誰も笑ってくれなくて……」という状況だったそう。
本作で主題歌「Planet」を歌唱しているりゅうとは、「作品からは、お互いに名前も聞けないもどかしさをすごく感じましたね」と感想を口にし、「両片想いという甘酸っぱい恋心を曲に込めて歌った」そうで、岡本はその出来栄えを「作品にぴったり」と絶賛。(映画に)出てほしかったと言うと、りゅうとも「僕も出たかったです。功至みたいに、海外へ行っている役を演じたかった」と、希望を口にしていた。
ちなみに、りゅうと起用の理由を監督は、「こう見えて僕はヒップホップが好きなんです。その中でもエモラップが特に好きなんですけど、りゅうと君の歌声でそれを歌ってくれたらいいなと思っていたら、優しい歌声で、好きなラップが完成して! 初めて俺の映画にラップがついたぜって、感動しました」と、主題歌の出来栄えを絶賛していた。
中盤には、作品を飾るケーキを使ったオリジナルの占いコーナーも実施。恋人の誕生日に自宅を訪れる際に、どんなケーキをお土産として持っていくかという設問に対し、主演の崎山は「ホール型のフルーツタルト」を選択。結果は “好感度抜群”でパーフェクトな人柄。しかし、本性が見えないミステリアスさも持っているという説明に、岡本&村井は、「そう、そう」と揃って頷いていた。
最後は崎山から、作品に込めたメッセージが語られて終了となった。「丈士を演じるにあたって、原作の2巻目のあとがきに書かれていた言葉を大切にしたいと思い、現場に臨みました。作品の世界観は、銀泥さんがその言葉を大事にしているからこそ生まれたものだと思ったんです。そして現場では、たくさんの方々に助けてもらいながら、ようやく一つのケーキが完成したんじゃないかと感じています。そこにりゅうとさんの素敵な歌が入って、ようやく皆さんに食べていただけるようになりました。まだまだ不安の多い世の中ですが、この映画を観て、少しでも明るくなってもらったり、スイーツ食べたいな、恋したいな、と思ってもらえたら嬉しいです」。
映画『劇場版 パティシエさんとお嬢さん』
5月6日(金)よりシネマート新宿ほか全国順次公開
<出演>
崎山つばさ 岡本夏美 / 増田俊樹 横田龍儀 越智ゆらの 古村比呂 / 村井良大
<スタッフ>
原作:銀泥「パティシエさんとお嬢さん」(一迅社) 監督:古厩智之 脚本:蒲田子桃・古厩智之 音楽:MOKU 主題歌:りゅうと「Planet」(LINE RECORDS) 制作・配給協力:ビデオプランニング 製作:「パティシエさんとお嬢さん」製作委員会 配給:トリプルアップ
上映時間:96分
(C)銀泥/一迅社 (C)2022「パティシエさんとお嬢さん」製作委員会
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¥6,600(税込)
発売元:バップ