アクシスから、MSB Technologyのヘッドホンアンプの新製品「Premier Headphone Amplifier」が、11月に発売される。価格は￥1,250,000（税別）。
Premier Headphone Amplifierは、同社ヘッドホンアンプの第3弾モデル。これまでの製品（一般的なヘッドホンアンプ）とは異なり、ボリュームコントロール機能を持たないため（固定ゲイン）、近年製品リリースの多くなってきた、いわゆるDACプリモデルとの組み合わせを想定した仕様となっている。ヘッドホン用のパワーアンプとも言えるだろう。同社では、ボリューム機能付きのDAC「Discrete DAC」などとの組み合わせを推奨している（その際、DACプリの出力は「可変出力モード」を選択のこと）。
内部構成には、超低ノイズフロア、インピーダンス整合回路トポロジーによる完全バランス・アーキテクチャーを採用。それを活かすべく、入力には3ピンXLRバランス端子、出力には4ピンXLRバランス端子を搭載する。また、バランス・ヘッドホン出力とは別に、シングルエンド・ヘッドホン端子（アンバランス、標準ジャック）も装備するなど、さまざまな製品へ対応する仕様としている。ちなみに、標準（1/4インチ）ジャックに（プラグを）挿し込むと、自動的にバランスからシングルエンド出力に変換されるようになっているそうだ。
アンプ回路は、ゼロNFB、ハイボルテージ電流モードによるクラスA構成とし、ファイナルステージには、ハイエンドオーディオ用トランスとして名高いLundahl（ルンダール）社でカスタムメイドしたヘッドホン専用の高品位出力トランスを搭載する。幅広いインピーダンスの負荷に的確に対応し、低能率で電力を大量に消費する平面型から、高効率のイン・イヤー・モニター（IEM)まで、多彩に対応するとしている。
シャーシは、アルミニウムブロック(ビレット)を丹念に削り出した、ユニボディ構造にて成型し、つなぎ目のない五つのコンパートメントに分かれて各回路ブロックを収容、相互干渉を徹底抑制する構造・仕様としている。
電源には、カスタム巻線による、超低ノイズ・シールド付きトランスを搭載。磁気の影響を軽減するために、トランス・コンパートメントの周囲には、磁気遮蔽効果の高いミューメタル（ニッケル-鉄 合金）シールドを配備するという入念な作りとなっている。
なお、12Vトリガーも装備しており、同社のDACプリ「Discrete DAC Plus」などの同端子と接続すれば、DACの電源オン/オフに、本機を連動させることもできる。そのほか、アナログバイパス機能も装備する。
Premier Headphone Amplifierの主な仕様
サポートフォーマット：アナログのみ
接続端子：XLRアナログ入力、XLRアナログ出力、ヘッドホン出力（4ピンステレオXLR、6.35mm3極TRS標準ステレオ・フォーンジャック）
ダイナミックレンジ(20-20kHz,MaxPower@45Ω)：＞125dB、134dBA
周波数特性：20Hz～20kHz±0.3dB
CMRR：＞82dB@60Hx,1kHz,20kHz
クロストーク：＞130dB@1kHz,110dB@20kHz
最大出?(@1% THD+N)：4.5Vrms(2.53W)@8Ω、7.5Vrms(3.51W)@16Ω、11.4Vrms(4.05W)@32Ω、13.2Vrms(3.87W)@45Ω、13.8Vrms(1.27W)@150Ω
電源：100V AC、50Hz/60Hz
消費電?：82W(パススルー時8W)
寸法：W432×H62(79H@Vitonフィート装着)×D305mm
質量：14kg
付属品：電源コード/4xVitonフィート(M6ネジサイズ)
標準カラー：Silver、Black
